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日本製品ブームに、中国シフト… 「三角関係」に揺れる韓国の異変
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日本製品ブームに、中国シフト… 「三角関係」に揺れる韓国の異変
2014年4月22日の「未来世紀ジパング」(テレビ東京)は、日・中・韓を三角関係と捉えて、韓国の立場や経済事情の実態に迫った。韓国国内ではいま、日本製品のブームがある一方で、「反日の同志」である中国への傾斜もあるという。
韓国の観光地として有名な釜山(プサン)は、2年ほど前は日本人観光客で賑わっていたが、反日政策の影響で現在は閑散としている。韓国人商店主は「日本人が半分以上減って、売り上げは激減した」と肩を落とす。
日本から通販で品物を取り寄せる「直購族」
一方で韓国では、日本のネット通販サイトから日本製品を直接購入するという動きがある。買い手たちは"直購族"と呼ばれ、密かなブームとなっているという。仁川(インチョン)市に住むイ・チャンヨルさん(32歳)も直購族のひとりだ。
自宅を訪ねたところ、美濃焼の食器や象印の炊飯器、キャベジンまで見せてくれた。日本から韓国まで配送はしてくれないが、円安の恩恵で配送代行業者へ手数料を支払っても、3割~4割安いのだという。
このように、反日政策をやめない政府とは異なり、民間レベルでは「良い品ならば反日感情は関係ない」という韓国人の考え方が分かる例がいくつもあるという。たとえばソニーのデジタルカメラの売上も、韓国で好調だ。
「自分撮り」機能を強化したソニーのミラーレスカメラは、韓国で大人気。市場シェア53%とライバルのサムスンを大きく引き離し、ダントツ1位だ。ソニーコリアの大塚友里香さんは、人気の理由をこう説明した。
ソウルである若い女性は、「他の人に頼むと、私がきれいに写る角度とか分からないでしょう。だから自分撮りをするんですよ」と語っていた。
サムスン依存脱却に「エンタメ」と「美容整形」強化
サムスンは韓国GDPの20%を担っており、沸騰ナビゲーターの後藤康浩氏(日本経済新聞社 編集委員)は「韓国経済はサムスン依存しているのが構造的な問題」とも指摘する。
さらに近年大きく依存しているのは、日本やアメリカを超えて輸出量を伸ばしている中国だ。資源のない韓国では輸出産業が主となるので、経済的な問題で中国に傾斜せざるを得ない。
サムスンの次を狙う次世代産業として国をあげて取り組むのが、「エンタメ産業」と「美容整形産業」だ。いずれも巨大市場・中国に照準をあてている。
中国と韓国との距離を近づけているのが、「反日」という共通項だ。韓国の朴大統領の要請で、中国がハルビン駅にオープンした安重根記念館はその象徴だ。安重根はハルビン駅で伊藤博文を暗殺した人物だが、明治大学法学部のキム・ヘギョン助教授はこの見方に異を唱える。
「仲良くできないけど協力する」のが普通の隣国関係
もともと朴大統領が頼んだのは、記念碑か銅像をつくってほしいという事だったが、習近平氏が過剰サービスで記念館までつくってしまったらしい。
この理由について、国際ジャーナリストの武田圭吾氏は「中国が朝鮮半島に影響力を持つためではないか」と分析した。武田氏は、中国に対抗するためには、日韓で協力する方がメリットがあるとしつつ、こう語っていた。
国際関係は、利害だけでも感情だけでもうまく行かない。簡単に仲良くできないと諦めつつ、冷静な分析を踏まえて淡々と関係強化を進めるのがよいのかもしれない。(ライター:okei)
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