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「仕事は好きか?」「給与は妥当か?」……
世代別・男女別の分析から見える「深刻な現状」 (更新日:2009/06/08)

  
  
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 医薬品メーカーの専門職の女性(29)は、自分の会社に対して、こんな不満を明かしている。
「仕事の割りに報酬が少ないので、仕事自体はイヤでなくても、その報酬の少なさから転職する者もいる」
 中堅のガラス会社の男性開発者(26)の場合はこうだ。
「実力主義という割りに年功序列を優先しており、成果に見合った報酬がもらえない。伝統ある会社という謳い文句を、間違えて捉えている」

 キャリコネの「評価レポート」には、仕事のやりがいや報酬の満足感について、数多くの率直な意見がある。いまという時代に働く等身大の男女の声として、とても貴重なものだ。
 では、給与の多寡と、こうした満足感ややりがいとの間には、どんな関係があるだろうか。今回は、評価レポートのデータをもとに、定量分析をしてみよう。

 注目するのは、世代による違いと、男女による差だ。まずは、
「自分の携わっている仕事がどの程度好きですか」
 という質問に対して、「大好き」「どちらかというと好き」と答えた人の割合を見てみよう。深刻な結果が表れた。それがグラフ(上)だ。

 40歳代の場合は、男女を問わず、「仕事を好きだ」という人の割合は50%を超している。男女差もまったくない。ところがこの割合は、世代が若くなるにしたがって、急減していくのだ。
 とりわけ女子がはげしい。20代の女子の場合、「仕事好きだ」という答えは10ポイントも下がってしまう。
 これは大きな問題ではないか。現代の企業が、希望を持って就職してきた若い男女に対して、その「やる気」に応えるだけの仕事の魅力を提供できないでいると思えるからだ。
 その不満が、「評価レポート」からさまざまに読み取れる。
「年功序列である上、男性優位なので、女性が管理職につくことはまず無い。また、責任ある役職についた事例も無い」
 と、冷めた意見で突き放すのは、印刷会社でシステム開発を担当する女性(29)だ。女子の場合、報酬や昇進に対するこうした「男女差別」を上げる声が少なくない。建材メーカーの女性技術者(29)も、
「男女差別があり、いくら頑張っても反映してもらえない。やりがいなど、まったくもてない会社」
 と、厳しい。

 では、その自分の報酬が、同業他社と比べて妥当と思うかどうかはどうだろうか。こうした満足感が、報酬の多寡とどのように関係しているかを分析してみる。

 キャリコネの「評価レポート」では、給与を他社と比べた場合について質問し、「非常に高い」「高い」「普通」「低い」「非常に低い」の5段階で回答させている。そこで、この5段階と、給与の金額との「相関係数」を求めてみた。結果はグラフ(下)の通りだ。

 これも、いまの企業の問題が浮かび上がらせ、なかなか深刻だ。男子の場合はどの世代も、相関係数は0.3程度ある。これは統計学的には「やや弱い相関がある」という状態だ。つまり、
「給与が高いほど、給与の額を妥当であると感じる」
(または、給与が低いほど、給与の額を妥当でないと感じる)
 という傾向が、弱いながらも見られる。

 そして、これが女子になると、相関係数が0.4を超す。「やや強い相関」になる。
 つまり、女子の場合は、給与の額が、満足感により強く結びついている。逆に見れば、低い給与への不満感がかなり高いとも言える。そして、この傾向がもっとも高いのが、やはり20代なのだ。
 キャリコネの「評価レポート」が表しているのは、いまの企業の危うさではないか。若い世代の働き手たちの不満感に、企業がきちんと応えられていない。そんな現状が、浮かび上がっている。



(記事:Bizトピックス編集部 → 編集記者募集中

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