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企業徹底研究

儲けなくても給与をもらえる ソニー、熊谷組……
儲けても給与がもらえない NTTドコモ、ソフトバンク……
(更新日:2009/09/24)

  
  
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サブプライムローン危機に端を発する世界経済危機から、早2年。
企業の経営環境が大きく変わっている。リーマンショック後、厳しさは増している。
この2年間で、企業の利益とそこで働くサラリーマンの給与はどうなったのか。ざっくりと概観してみたい。
キャリコネの企業データは、8月から決算状況なども見やすくなった。
公式の年収データなども一目瞭然だ。そこで、主な企業において、


「サラリーマン一人ひとりが、どれだけきっちりと成果を挙げているか」


ということと、


「その成果にふさわしいだけの見返りを、企業側が出しているか」


ということの関係を取り上げてみよう。
それぞれ、専門用語で「付加価値生産性」および「労働分配率」と呼ばれる。この二つの傾向を、おおまかに掴んでいく。

労働分配率、付加価値生産性のそれぞれの順位

付加価値とは、モノやサービスを提供する企業の営業活動によって、どれだけ新たな価値が生まれたかを指す。
定義にはいろいろあり、計算方法も異なるが、簡便に読み取るには「売上総利益」がこれに該当すると見ていい。
売上総利益とは、総売上から売上原価を引いたもの。
売上原価には、製品の原材料費のほかに、製造にあたっった従業員たちの賃金なども含まれている。
キャリコネの企業データには、この売上総利益はないが、「営業利益」が出ている。
営業利益は、売上総利益から販売管理費などを差し引いたものだ。
今回は、ざっくりとした分析によって企業ごとの傾向を見るのが目的なので、この営業利益を社員数で割り、「1人当たりの付加価値生産性」の目安とした。
次に労働分配率。
これは、生み出される利益のうちどれだけが従業員たちの人件費として還元されているかの割合だ。
ここも、単純に人件費を営業利益で割るだけにした。
各企業の人件費も、年収に従業員数をかけて導き、ざっくりとした傾向を見ている。。

社員の「がんばり度」と、社員への「貢献度」の関係は?有名企業のマトリックス

結果は表の通りだ。二つの軸で、マトリックスにした。
どうだろう? 最近の世の中の傾向が、くっきりと出ているではないか。
「付加価値生産性が低いのに、労働分配率が高い」という会社の顔ぶれには、電機メーカーがずらりと並ぶ。
ソニー、パナソニック、富士通……。世界同時不況によって、売り上げが大きく落ち込み、とりわけ輸出の減少によって打撃が拡大している業界だ。
これは、「儲けていないのに、給料はもらっている」という点で、今ではゼネコンに似ている。
実際、マトリックス上でも熊谷組などのすぐ隣に位置した。
反対に、「付加価値生産性が高いのに、労働分配率が低い」という会社の顔ぶれには、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクが並んだ。
これら携帯電話業界は、まさに時代の寵児だろう。少ない原価で、多額の利益を上げている業種の代表格だ。
しかし、企業間の競争も激しく、労働分配率は低く抑えられている。
つまり、「儲けている割には、給料は少ない」という業界だ。
サラリーマンにとっては、決しておいしくはない。
表の左下に近づくほど、「付加価値生産性が低いし、労働分配率も低い」という業界になる。
その代表格は、小売業。実際、ヤマダ電機やジョイフルなどに、この傾向が表れた。
逆に、右上に行くほど、「付加価値生産性も労働分配率も高い」という企業群になる。
人気企業の顔ぶれになり、総合商社にもその傾向が出てくる。しかし代表格はテレビ局だ。
しかし、それは保護産業のいびつな結果であるともいえる。
日本の放送業界は、総務省によって放送権が制限され、外部からの競争相手が入れないまま、高い利益を上げられる構造になっている。
他業種で、きびしい競争にさらされながら働いているサラリーマンたちにとっては、


「ずるい!」


というのが、率直な気持ちのはずだ。

(記事:Bizトピックス編集部 → 編集記者募集中


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