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仕事のエコノミクス

日本の「貧困率」は先進国でトップクラス
7人に1人が「貧困状態」と、国も公表 (更新日:2009/11/24)

  
  
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 2005年にOECD(経済協力開発機構)が実施した調査によると、日本の「相対的貧困率」は14.9%で、先進国ではアメリカに次いで2位になった。OECDに加盟する全30カ国中でみても4位という高順位だ。相対的貧困率はこう定義されている。

「国民を可処分所得の高い順に並べていったとき、真ん中になる人の所得(=中央値)の半分以下しか所得がないひとの割合のこと」

 政府もこの調査結果を追認している。厚生労働省は今年10月、初めて「貧困率」を公表した。用いたのはOECDと同じ相対的貧困率で、2007の調査結果として15.7%だったと発表した。07年の可処分所得の中央値は、1人あたり年間228万円。半分ということは114万円に満たない人が、人口の7人に1人以上を占める計算だ。

 この傾向は、さらに母子家庭などでは深刻になる。子どもがいる1人親世帯の相対的貧困率は、07年調査で54.3%に達した。両親がいる世帯に比べると、5倍以上もの高率になっている。この統計も、政府として初めて11月に発表したもの。
 18歳未満の子どもがいる世帯全体の貧困率は12.2%で、このうち両親がいる世帯は10.2%だったが、1人親世帯では過半数を突破していたわけだ。この1人親世帯の相対的貧困率では、日本はOECD加盟の30カ国中でダントツのトップになり、文字通り「先進国中で最悪の貧困率」となる。

 背景にあると見られるのが、子どもを抱えながら正社員になれず、パートなどで働いている母子過程が多いという現状だ。データを発表した厚生労働省の山井和則政務官は、

「先進30カ国中最悪の水準で、恥ずかしい数字だ。労働者派遣法の改正や子ども手当などで改善に取り組む」

 と記者会見で語っている。日本の1人親世帯は、母子家庭71万世帯、父子家庭10万世帯がある。貧困状態にある1人親世帯が、全国に43万世帯もあることになる。

OECD諸国の相対的貧困率(2005年)

 日本の貧困率が高いことについては、

「そもそも国民全体の平均所得も高いわけだから、中央値の半分以下しか所得がない相対的貧困層であっても、所得そのものは決して低くなく、いわゆる貧困には当たらないのではないか」

 という指摘もある。発展途上国よりも国全体の生活水準が高いから、途上国の貧困とは実態が異なるという見方だ。
 一方で、反対意見もある。日本はほかの発展途上国などと比べて物価水準も高くなるため、同じ食料や生活必需品を購入するにしても、より高い費用がかかってしまう。このため、

「むしろ発展途上国よりも生活水準が劣っている」

 という意見だ。相対的貧困率は1980年半ばごろから顕著に上昇してきた。この流れを加速しているのが、非正規労働者の増加などを背景とした「格差の拡大」がある。
 そこで次回の「仕事のエコノミクス」では、日本の格差の実態を見ていこう。


(記事:Bizトピックス編集部 → 編集記者募集中

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