気になる企業の評判、年収、口コミ、転職情報をチェック

企業徹底研究

ここが「給与デフレ」の震源地
清水建設、東急建設、イオン、西武百貨店……
(更新日:2009/12/25)

  
  
͂ĂȃubN}[Nɒlj
  
  

 北見式賃金研究所を開設する北見正朗氏の近著『消えた年収』は、民間企業の給与調査に取り組んだ労作だ。
 民間のサラリーマン給与に関する公的な統計としては、国税庁「民間給与実態統計調査」と、人事院「民間給与調査」がある。しかし北見氏によれば、どちらも国にとって都合がよいようにつくられた統計で、そもそも両者の調査結果が矛盾しているという「おかしな給与統計」だ。
 そこで北見氏は、とりわけ中小企業の給与データをきちんと集める必要性を痛感して、ついに自力で賃金統計をつくる決心をする。その成果が本書だ。
 サラリーマンの年収は、この10年間に総額で20兆円が失われた。まさに「給与デフレ」に陥っている状態だ。北見氏は、地域別や企業規模別といったさまざまな観点を交えながら、独自データも駆使してこの給与デフレの実情に迫っている。
 このなかで、業種別でみたときの「給与デフレ」の元凶となっていたのが、建設業と流通業だった。この2業種での給与の落ち込みこそが、日本全体の給与デフレを引っ張っていたのだという。

 では、この2業種で働く人たちの実態と本音を、キャリコネのデータからさぐってみよう。

「建設業界の将来は暗い。公共工事も減り、マンション工事もひと段落した感がある。それなのに企業が多すぎる」

 と不安視するのは、清水建設に勤務して12年目になる工事管理担当の男性社員(36)だ。
 地方の私立大工学部を卒業し、現在は課長級だが、毎月の給与は基本給と諸手当で計45万円程度。自分の仕事のやりがいやキャリア形成の希望についても、最低の自己評価しかしていない。
 東急建設の男性社員(48)も同じようにストレートだ。

「業界で最悪と報道されている。まさかと思って新聞を見たが、その通りであったので愕然としてしまった」

 勤続25年になるベテランの課長級だが、年収は540万円。ボーナスはほとんどないという。やはり報酬への自己満足度は最低だ。暗い声は多い。

「何かをやって成功したからと言う理由で報酬が支払われることは先ずない。だが、自分の仕事をこなしていればそれで解雇されることはない」

 と、吐き捨てるように嘆くのは大成建設の女性社員(49)。年収は約660万円で、自分では「ほどほどだ」と納得している。

 流通業界も沈んでいる。

「統合などで経営の多角化を進めてはいるが、本業の百貨店業界は衰退の一途をたどると思われる。一企業では歯止めがかけられない」

 と、政府による救済を求めるのは、西武百貨店の女性社員(49)だ。勤続26年のベテランで、年収は730万円あるが、将来への強い不安を感じている。三越の課長級の男性社員(41)も

「将来性に期待と不安を感じている社員が多い。企業の目標達成が厳しい状況の中にある」

 という。年収は720万円あり、むしろ報酬には納得している。やりがいも感じているが、将来が見えないのがつらいという。
 一方、流通業界のなかでは「勝ち組」などとも呼ばれるイオンの男性社員(31)は、

「社会的受けはよいが、低収入で我慢している」

 とこぼす。収入は毎月の給与が30万円程度だそうだ。別の男性社員(40)も

「報酬は固定され、ベースアップはほとんどない状況。給与が低い水準のまま維持される傾向にある」

 と不満を吐露している。



(記事:Bizトピックス編集部 → 編集記者募集中

▲このページのトップへ戻る

͂ĂȃubN}[Nɒlj
» BizトピックスのTOPに戻る
この記事に関するツイート
careerconneをフォローする
この記事に関するfacebookのコメント
登録業界一覧
東北地方太平洋沖地震について
キャリコネでは、東北地方太平洋沖地震の被災者の方々に対して、就職支援を行う人材紹介企業を募り、支援企業の紹介を行うことにしました。
詳しくはこちらをご覧ください
スポンサーリンク