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企業徹底研究

プリウス「リコール問題」は大企業病なのか?
アイシン、日野、ダイハツ……トヨタグループの横顔をみる

  
  
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 トヨタ自動車が、看板商品であるハイブリッド車「プリウス」のブレーキに不具合があると発表し、リコールを届け出た。無償修理されるのは、外国で販売した分を合わせると4車種で43万7千台になる。
  世界最大の自動車メーカーは、これまで「品質でも世界一」などと褒め讃えられてきた。それだけに、トヨタグループ全体にとっても、信用失墜は大打撃だ。
  トヨタグループとは、トヨタ自動車を中心にして、部品供給メーカーや販売会社など関連企業などでつくられている企業集団。三菱や三井などの財閥グループや、メガバンク系列などに属すことなく、堅固な独立組織をつくってきている。中心となるトヨタ自動車が飛び抜けて優れた財務体質をもっていることが、グループが存続できる大きな理由だ。
  それだけに、トヨタ自動車へのグループ企業の忠誠心は強固。「鉄の結束」などと評される団結力を誇っている。
  そんなグループを構成する企業の顔ぶれ、それぞれの給与事情をキャリコネの登録データから見ていこう。

トヨタグループの主要15社

 神奈川県に本社がある関東自動車工業は、1950年にトヨタ車専門のボディメーカーとなったグループ会社だ。数年前まで勤務していた元社員の女性(29)は、こう振り返る。
「やりがいはあった。女性でも責任のある仕事を任せてもらえるし、それなりの報酬もでていたと思う。そこそこ大きな会社で、トヨタ系なのでつぶれることもないと思った」
  当時の年収は420万円。安定ぶりに満足をしていた。事務部門で働いている現役の男性社員(29)も、トヨタ系列としての安定感を強調する。
「独身寮や社宅もあり、正社員なら生活に困ることはない。福利厚生はトヨタと類似している点も多く、飛び抜けて良いという訳ではないが、十分に思われる」
  年収は622万円で、自動車会社のなかでは高い方だと感じているそうだ。人事は典型的な年功序列だという。
  一方で、不満を漏らすのはグループ社員もいる。
  アイシン精機は、トヨタ自動車から1943年に分離した愛知工業からスタートした会社。現在は国内外の自動車メーカーにも部品を供給している。
「独身寮や社宅はあるが、住宅手当はない。同じトヨタグループでも住宅手当がある豊田自動織機などの会社がうらやましい」
  と話すのは、同社の女性エンジニア(25)だ。年間で約100万円のボーナスを合わせて、年収は380万円だという。給与への満足度は低い。
「社員食堂もたいして安くなく、味もおいしくない。通勤で名鉄電車を使う場合は、会社の最寄り駅ではなく、会社バスがあるという理由で知立駅までの通勤費しかでない」
  と不満をもらう。もっとも、こうして無駄を削るという点が、トヨタグループらしさでもあるのだろうが。

 大阪に本社があるダイハツ工業も、グループ会社だ。しかし、トヨタ傘下に入ったのは1998年と、歴史は浅い。それだけに、キャリコネには9人の給与データが登録されているが、トヨタとの関連について発言しているひとは誰もいない。
「仕事の面白みはまったくない。ルーチンワークで、上から流れてくるものを横に流すだけ。社会人としてのスキルがついている気が、まったくしない」
  というのは、入社して間もない男性社員(25)。その通りならば、およそトヨタの「カイゼン精神」からは縁遠い職場ではないだろうか。
  グループであることの弊害を指摘する意見もある。
  日野自動車もグループ企業の一つ。海外営業を担当する男性社員(25)は、社内のキャリアパスに関して、こう諦めている。
「役員はほぼトヨタからの転籍者のため、優秀な人間でも部長止まり。能力主義とは縁がないようだ」
  グループ会社である部品メーカーのデンソーに勤める技術開発部門の男性(30)は、
「同業他社と比べても、十分すぎる報酬」
  と、収入には満足している。ところが、やりがいや会社への忠誠心は、著しく低いそうだ。
「査定制度は存在するが、年功序列は根強い。何をしているかわからない年配方に高給を払うから、会社が傾くんだと思う」
  トヨタ自動車のリコール問題に関しては、専門家から「トヨタの大企業病の表れ」などの厳しい指摘も出た。キャリコネに寄せられている声にも、そんな病の片鱗を感じさせるものが少なくない。

(記事:Bizトピックス編集部 → 編集記者募集中

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