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「ノルマが厳しい」「上下関係が絶対的」 そんな職場はパワハラ環境なのか?
厚生労働省がウェブサイトで、職場のパワーハラスメントに関する啓発を行っている。「あかるい職場応援団」というコーナーで、人形の写真やイラストを交えながらパワハラの防止を啓発する内容になっている。
サイト内には「チェックリスト」がいくつかあるが、職場内でパワハラが発生する可能性の大きさを診断する「職場環境チェックリスト」がある。こんな項目に心当たりのある人はいないだろうか。
緊張感と「いやがらせ」の境目はどこ
上記の3項目以上に該当する場合は「要注意」。職場として「パワーハラスメントの概念を理解する研修」を実施し、組織のトップから「ハラスメント防止のためのメッセージを発信する」などの予防策を検討する必要がありそう、ということだ。
確かに、「挨拶をする人がほとんどいない」「人の陰口や噂を耳にすることが多い」という項目に当てはまるギスギス職場は、人間が働く場所として不適切な環境と感じる人がいても当然だ。
一方で、「業務上のノルマが厳しく求められ」たり、「上下関係が絶対的で、立場を意識した発言が散見され」たりするという項目は、それによって「あかるい職場」でなくなったとしても、会社で働く以上は当然だと考える人も少なくないのではないか。
「トップや管理職は、自分の職場にはパワハラは存在しないと考えている」という項目に至っては、パワハラが本当に存在しない職場であっても「パワハラ発生のリスクが高い」要素にカウントされるのだから、捉え方は難しい。
トップや管理職は、自分の職場でパワハラが行われるかもしれない、と常に考えながら慎重にマネジメントする必要がある、という意味なのだろう。
しかし、「あかるい職場」を追求するあまり、経営が悪化するという選択肢は、トップや管理職には存在しない。職場の緊張感と「ハラスメント=いやがらせ」を混同されてしまっては、仕事はやっていけないと冷ややかに見ている人もいるかもしれない。
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