“数字”に強い営業職が転職で有利なワケ
「利益や損失を金額で算出することができる」「必要なコストを金銭と時間と人員数で計算できる」など、数字に強いことはビジネスシーンで有利に働くことが多くあります。特に毎日のように数字と向き合う営業職であればなおさらですし、それは転職時にも強みとなるでしょう。ここでは、そんなビジネスにおける「数字の強さ」と営業職の関係について解説します。
1. 目標達成に向けた筋道を立てられる
営業職のミッションは、極言すれば「利益を上げること」。そのため、個人の成果が数字で明確になりますし、必然的に目標やノルマを数字で考えることが少なくありません。数字に強い人は、こうした目標に対して、達成に向けた具体的な筋道を立てることができます。最終売り上げ目標から今月(あるいは今週、今日)達成すべき目標を逆算し、どう行動するべきかを考えることができます。また、テレアポや訪問提案などフロー別の成約率を考え、目標達成のために「何を、いつまでに、どれだけ」こなす必要があるのかを導き出すのです。
筋道が立てられていると、自分自身にとっても目標の達成が現実的となります。また、もし途中で計画通り進まない事態が起きても、すぐに数字分析から軌道修正することができるでしょう。目標達成に向けた意識が高く、焦らず着実に営業活動を進めることが可能です。もちろん、転職時も、「いかに目標を達成できる人物なのか」は重要な評価ポイントとなるでしょう。「現実的な視点で営業目標を達成できる人だ」と判断されれば、好印象を与えることができます。
2. 数字によって提案に具体性が増す
どのような商品・サービスであれ、顧客がそれを購入する理由は「何らかの課題をそれによって解決したい」と考えているからです。その際、ただ商品・サービスの特徴を長々と伝えたところで、大きなメリットは感じてもらえません。恐らく相手の頭の中では、「で、結局それで何が改善されるの?」という疑問しか生まれないでしょう。
しかし提案するメリットに数字が含まれると、提案内容が具体化して説得力が増します。例えば、数字に強い営業職は、「このソフトによって多くの企業が売上を向上させている」ではなく「このソフトで実際に売上を○%向上させた企業がある」と伝えます。また、「このサービスを使えば、会計業務に割いている時間が月△△時間削減でき、平均○○円の人件費削減になる」などと提案できます。提案を受ける側は自分たちの状況に置き換え、購入後の未来をイメージすることが可能です。これは対面での営業のみならず、コンペを含むプレゼンテーションでも同じこが言えます。
具体的で説得力のある営業活動を行えるということは、それだけ営業力が高いと見なされるでしょう。転職では即戦力性を求められることが多いため、高い営業力を持っていることはそれだけで大きな魅力となります。
営業職とはいえ、ただ自分の目標や部署の売上状況だけを把握していれば良いわけではありません。企業全体の数字を把握しておけばこそ、営業職として自分の成すべきことが分かるはず。また、他部署と関わりながら営業活動を進める場合には、その部署について数字を知っていることが信頼に繋がることもあります。営業職としてキャリアを築き上げるためには、“数字力”を磨いてみてください。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)