営業パーソンが顧客満足度を高めるには
企業から「採用したい」「うちで働いてほしい」と思われる営業パーソンは、常に顧客満足度を追求した営業活動に取り組んでいます。単純に数字だけを追いかけ、モノ・サービスを売るだけではライバルと差別化できません。顧客満足度を高められる営業パーソンにはどのような共通点があるのでしょうか。日々心がけたいポイントなどを踏まえ、解説していきます。
そもそも顧客満足度とは?
顧客満足度とは、読んで字のごとく「販売した商品・サービス、その企業や営業パーソンの対応などに対して、顧客がどれだけ満足できているか」ということ。「商品も良いし、その価格も適切だ」「十分なアフターフォローがしっかりしている」「購入前にきちんと説明してくれた」といったところから、顧客満足度が高まっていきます。そして顧客満足度が高ければ、「サービスを導入してよかった」「良い企業と取引できた」「この企業は信頼して任せられる」といった感情へとつながります。
逆に、この顧客満足度が低ければ、継続購入してくれなかったり、固定顧客が競合他者へと流れてしまったりするかもしれません。もちろん高い満足度を感じられない企業であれば、契約にさえ結びつかないでしょう。これは、企業にとって大きな損失です。
顧客満足度を高める営業パーソンの共通点
営業職にとって顧客満足度を高めることができるかどうかは非常に重要な問題ですが、まずは以下の2点を念頭に置くようにすればいいでしょう。
<「自分」より「相手」を優先して考える>
売上にばかり気を取られると、どうしても「なんとか契約を取らなければ」と躍起になってしまいます。しかし、これは非常に自分本位な考え。結果的に押し売りのような形になり、後になって相手を後悔させてしまうかもしれません。
もっとも大切なのは、相手の立場を優先して考えること。相手が何に悩み、何を求めているのか。ヒアリングを通じて、潜在的な課題まで掘り下げましょう。もし自社の製品・サービスが適さないなら、“売らない”というのも1つの選択肢です。自分にとっては売上に繋がらないことですが、相手にすれば余計なコストを使わずに済みます。すると「本当に自分のことを考えてくれている」と感じられるはず。いずれ別の機会に、改めて声が掛かるかもしれません。
特に顧客満足度を高める営業パーソンは、いつも情報収集に努めているもの。それは自分が情報武装するためではなく、相手にとって有益な情報を提供する目的があります。もちろん情報力のある営業パーソンは、それだけで相手にとって頼れる存在と言えるでしょう。
<無理な約束をしない>
営業提案の際には、相手から何かしら要望が挙がることがあるでしょう。例えば製品のカスタマイズや料金値引きなどです。すると、「相手の期待に応えることが満足に繋がる」と考える方は多いはず。
もちろん相手の期待に応えることは、満足度に繋がるでしょう。しかし何でもYESと答えてしまうと、相手の期待値はどんどん上がってしまいます。結果、「やっぱり無理でした」ということになれば、一気に満足度は低下し、あなたへの信頼は失われます。そのため、できることとできないことを確認し、無理なことは約束しないようにしてください。自分だけで判断できないことは、持ち帰って上司へ確認のうえ、できるだけ早く回答するのことも重要です。
高い顧客満足度は、結果的に売上などの具体的な成果に現れます。そこには信頼関係が生まれ、お互いにとって魅力的な関係が構築できるでしょう。単に数字を追いかけるだけでなく、営業として、顧客満足度を高めることに注力してみてください。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)