営業パーソンに求められる報・連・相とは
ビジネスの基本ともいえる「報・連・相」(ほうれんそう)。新卒入社の際、研修で教わった方は多いでしょうが、営業職においては情報共有がテレアポや顧客開拓の成否に直結することも多く、特に重要なことと言えます。まして第二新卒をはじめ若手社員であれば、「報・連・相」はなおさら徹底する必要があるでしょう。
しかし重要だと言われても、営業職においてどのような意味を持つのか、また実際にどう行えば良いのか分からない方は多いはず。ここで、営業職における「報・連・相」の重要性について確認していきましょう。
なぜ営業職にとって「報・連・相」が重要なのか
「報・連・相」はご存知の通り「報告」「連絡」「相談」の略。まずはこれら1つ1つについて、どのような場面で重要となるのかを見ていきましょう。
<報告>
結果はもちろん、途中経過などの進捗も報告が求められます。例えば営業活動の進捗が報告されていないと、上司に「あの案件はどうなっているのか」と確認させることになり、管理負荷が高まるでしょう。そうなれば、あなたへの評価が下がってしまいます。また、何か状況に変化があった際にも報告が大切。
例えば「A製品の提案を行っていたはずが、いつの間にかB製品の提案に切り替わった」といった場合、売上予測にも栄養が生じます。あるいは、その変化によってトラブルが生じた際、状況が把握できていないと上司は迅速な対応が行なえません。
<連絡>
連絡事項が共有されていないと、混乱を招いてしまいます。例えば先輩・上司に同行してもらうアポイントについて、調整後の確定した日時を直前まで連絡していなかった場合。他要件とバッティングして、予定通り同行できないといった状況が起きてしまうでしょう。あるいは営業マニュアルが変更される際、その連絡が遅くなってしまったら。部署内でオペレーションが徹底できず、社内外に混乱を生じさせてしまいます。
<相談>
相談といえば、やはりクレーム発生時などに重視されるのではないでしょうか。自分では解決し切れない場合、上司・先輩に判断を仰ぐこととなります。相談せず「なんとか自分で解決しよう」と取り組めば、対応が追いつかず問題が肥大化してしまうかもしれません。
また、何か新しいことを始める、あるいは変化させる場合にも、事前相談が重要です。例えばこれまでと違った営業手法を試したり、営業資料を変えてみたり。そうした勝手な行動は上司の気分を損ねるだけでなく、トラブルが起きた際の対処が遅れてしまうでしょう。
「報・連・相」は迅速・正確に
何か起きた、あるいは起きることが予測される場合、「報・連・相」はできるだけ早く行いましょう。迅速であればこそ、その後の対応もスピーディーに進みます。ただし急ぐあまりに、あいまいな情報を伝えてはいけません。状況を整理し、必要なことを正しく伝えるようにしてください。クレーム等でどうしても不確かな情報がある場合は、「これは私の予測ですが」「不確かではありますが」と前置くことも大切です。
また、「報・連・相」はタイミングもよく見計らいましょう。あなたの話を聞くのに相手は時間を割くわけですから、できるだけ手の空いている時が適切。様子を見て、忙しそうなタイミングは避けましょう。また、声を掛けるときもいきなり本題に入らず、「報告があるのですが、今お時間宜しいでしょうか」等と切り出してください。
これによって、もし忙しければ相手から「今は忙しいから、後で声をかける」など、相手の都合に寄り添うことができます。迅速かつ正確な情報を、相手に配慮しながら伝える。これが、「報・連・相」の基本です。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)