営業職のプレイングマネージャーに求められる資質とスキル
日本でも一般的になった「プレイングマネージャー」というポジション。管理者でありながら、自分自身も前線に立って現場業務を行う存在です。SEや経理などに比べて営業職は特にプレイングマネージャーの存在感が大きく、求人情報でも募集が数多く見られます。ではいったい、営業職のプレイングマネージャーにはどのようなスキル・資質が求められるでしょうか。その具体的な役割を含め、詳しく見ていきましょう。
営業職のプレイングマネージャーとは
部署内における戦略の立案・実施、また部下の育成などを担うマネージャー。プレイングマネージャーは、その上でさらに営業活動の実務も行うポジションです。これは営業活動によって売上面での貢献に取り組むほか、現場状況の把握、さらには自身の営業活動を見せることでの教育なども目的に含まれます。
プレイングマネージャーとなる場合、実際の営業活動をどの程度の割合で担うのかは企業により異なります。業務負担の関係から、いわゆる営業職と比べれば営業活動そのものの比率は、業務全体に対して少なくなることが多いでしょう。
営業職のプレイングマネージャーに必要なもの
営業職におけるプレイングマネージャーには、まずこれまでの営業実績が求められます。特に周囲から信頼を得るためには、抜きん出た営業スキルが必要でしょう。いくら管理能力に優れていても、営業成績が振るわない人は、プレイングマネージャーとして起用されません。転職の際にはまず現場に入り、実績を出したうえでこのポジションに就くという流れが多くなります。
また、いわゆるマネージャー職と比べて現場での営業活動がプラスされるため、マルチタスクで業務を遂行できる能力も必要です。営業だけ、あるいは管理業務だけに没頭するのではなく、切り替えながらバランスよく取り組まなければいけません。
もちろんメンバーから信頼され、円滑に業務を進めるうえでのコミュニケーション能力も求められるでしょう。そのためには、何でも相談しやすい雰囲気を作り出すことが重要です。いくら自身の営業活動が難航していても、ピリピリして近寄りがたいのではいけません。同じ営業活動を行う仲間でありながら、よき相談役という立場が重要です。対話によるコミュニケーションのみならず、そうした空気作りも大切な素養と言えるでしょう。
現場感を持ってマネジメントに取り組めるプレイングマネージャーは、多くの企業で求められています。「現場の今を知っている」ことは、部下にとっても安心感があるでしょう。しかしいくら高い管理能力がある、もしくは秀でた営業スキルを持っていても、プレイングマネージャーとして適正とは限りません。ここでご紹介した資質・スキルを参考に、自身の歩むべきキャリアをよく考えてみてください。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)