外資系企業の英語面接、基本の“き”
転職における最難関のフェーズとも言えるのが面接。それが外資系企業で、しかも英語面接ということになれば尻込みしない人のほうが少ないでしょう。しかし外資系企業での英語面接であっても、質問内容そのものは日系企業とそう大きな違いはありません。具体的な回答例などはこちらを参考にしましょう。
それよりも、外資系企業の面接や英語面接に共通して求められる基本スタンスをしっかり押さえておくことが重要です。外資系企業の面接での基本スタンスは下記の5つにまとめられます。
- “模範回答”ではなく“自分の考え”を話す。
- 細かい文法や発音にこだわるよりも、簡潔・具体的に伝えることを心がける。
- 「できない」や「わからない」は正直に話しつつ、ポジティブな回答に転換
- 具体性に欠ける弱い表現(think「~と思う」など)は避ける。
- リラックスし、よい姿勢とアイコンタクト、笑顔を忘れない。
下記で詳しく見ていきましょう。
1. “模範回答”ではなく“自分の考え”を話す。
日系企業の面接では優等生タイプの模範回答が評価されることもありますが、外資系企業では「他の候補者と変わりないな」としか評価されません。また自分の考えで話していないので、採用後に「面接で答えていたことと違うじゃないか!」とトラブルを招く可能性もあります。想定質問を準備するのはいいのですが、それに模範回答で応えようとせず、あくまで自分の思い・考えを答えるようにしましょう。
2. 細かい文法や発音にこだわるよりも、簡潔・具体的に伝えることを心がける。
面接では英語力を見ているのではなく、その人の考え・想いを見ています。したがって細かい文法や発音にこだわりすぎるよりも、面接官を納得させられる回答をすることが最重要です。そのためにも、回答はシンプルかつ具体的にまとめましょう。例えば「あなたを採用するメリットは?」と質問されたら、一文でそのメリットを述べ、次にその理由を付け足すのが有効です。目安として60秒~90秒以内で回答するようにしましょう。
3. 「できない」や「わからない」は正直に話しつつ、ポジティブな回答に転換。
成果を上げられない人を厳しく評価する外資系企業ですが、できないのに「できる」と嘘をついたり、わからないことを「わかる」とごまかしたりするのはそれ以上にNGです。面接でも「できない」「わからない」は正直に話したほうがいいでしょう。「その点については入社までに勉強させてください。代わりに~~することで御社の力になります」などと伝えれば、面接官が受ける印象も変わります。
4. リラックスし、よい姿勢とアイコンタクト、笑顔を忘れない。
礼節に厳しい日系企業では面接でも礼儀正しさが重視されがちですが、フラットな人間関係の多い外資系企業では「この人とは気持ちよく働けそうだ」と思わせることが重要です。そのためにも、リラックスした様子と笑顔を見せることで親しみやすい印象を与えましょう。さらに、背筋を伸ばして相手の目を見て話すことで自信に満ちた印象を与えます。
5. 具体性に欠ける「think」は避ける。
ややテクニック的なの話になりますが、日本人の転職者は英語面接で「think(~と思う)」に頼り過ぎていると言われています。例えば「この問題を解決できますか?」という質問に対し、
I think I will be able to solve this problem.
(解決できると思います)
I’m confident that I will be able to solve this problem.
(解決できる自信があります)
という2パターンの回答があった場合、面接官は後者をプラスに評価します。「think」は文字通り「~と思う」以上の意味を持たないので、自信のなさの表れと受け止められてしまいます。別の表現に置き換えられるようにしておきましょう。