女性の転職にありがちなストレスとその対処法
女性のライフプランはさまざまです。学校卒業後すぐに結婚して出産・育児に専念する人もいれば、会社内で地位を築き起業する人もいます。しかし、だからこそ転職時には周囲の友人・知人と比較してしまい、大きなストレスを抱えることもあるようです。
こうした「他社と比較することで生まれるストレス」にうまく対処するためには、どのように考えればよいのでしょうか。
自分の人生を振り返り、現状を俯瞰する
転職活動の際に職務経歴書を作成しますが、それとは別に自分がこれまで何をしてきたのかを振り返る「俯瞰シート」を作ってみましょう。高校時代の部活動や、大学時代でのサークル活動や卒論のテーマ、就職活動ではどんな会社を中心にエントリーしたのか、就職して何を担当したてきたか……。
これまでの自分の人生を振り返って書きつづってみることで、自分の立ち位置を一歩離れたところから眺めることができます。そして、そうすることで自分と他者とがまったく別の存在であることに気づくはずです。経験してきたことが違えば、現在と将来が異なるのも当たり前。まずはそのことをしっかり認識しましょう。
将来のビジョンを書き出す
振り返りによって今の自分を俯瞰的に見ることができたら、次のステップでは将来を考える作業です。「○才で~~をする、○才で~~に転職する」など、自分のキャリアビジョンを具体的な文章にして形にしてみましょう。
女性のキャリアビジョンのイメージ
★キャリアビジョンで検討する項目
- どこで働いているか
- どんなポジションについているか
- 年収はいくらか
- どんな実績を積めているか
- 結婚
- 出産
- 定年後何をしているか …など
具体的に「何才で何がしたいのか」を可視化すると、今の自分がすべきことが見えてくるでしょう。例えば、周囲がどんどん結婚していって焦っていても、文章に書き出すことによって今の自分が何をするべきなのかがわかるはずです。また女性の場合、キャリアと結婚・出産・育児は切り離せない人がほとんどなので、プライベートの目標も記入しておきましょう。こうした将来の目標は3~5年ほどのスパンでビジョンを描いておくと有効です。
過去と未来から、現在すべきことを考える
自分の過去と未来を見据えることで、今どんな企業、職場に転職すべきかが見えてきます。例えば20代後半の女性が、次のステップでマネジメント力を身に付けたいと思っている場合には、あえて少人数の中小企業で実践的な経験を積むことも考えられます。また出産を考えているときには、年収の高い会社ではなく女性が働きやすい会社を選ぶ必要があるでしょう。
転職に際して、「あの子が大企業に行っているから私も…」「みんな結婚しているから…」と他人と比較する必要はありません。もちろん参考になる意見には耳を傾けるべきですが、まずはあなた自身が納得できることが大前提です。自分で主体的にキャリアを選び、満足できるキャリアを積みましょう。
それでもストレスに悩む人のためのリフレッシュ法
●キャリアとは関係ないコミュニティに参加
地域のサークルやスポーツクラブなど、今までに触れたことのない別のコミュニティに参加してみましょう。いろいろな意見、さまざまなキャリアに触れることで、他者と比較して落ち込んでいた自分の視野の狭さに気づくことができます。地域の女性活用センターなどでもこうしたサークルに参加できます。
●過去の写真や卒業アルバムなどを見る
これまでの人生を思い出すのに効果的な方法が、昔の写真を眺めることです。楽しかった時や強く印象に残っている時の写真を眺めてみましょう。「そういえばこんなことをしている時に楽しさを感じるんだ」「こんな大人になりたいと思ったんだ」など、自分の本心に気づくことができるでしょう。(ライター:香川とも)