デキる女性は知っておきたい「お局様」との付き合い方
女性同士のビジネスパーソンの間ではモメ事が起こりやすいものですが、会社や部署にいる「お局様(おつぼねさま)」ににらまれると厄介です。女性が長く働き続ける時代になってきたからこそ知っておきたい、お局様対策法を考えてみましょう。
お局様とはどんな人か?
一般的にお局様は、特に責任あるポジションに就いているわけではありません。しかし勤務年数が長く、会社の風土や部署内の人間関係をよく知っています。そのため高圧的な態度で接したり、ハラスメント的な発言をしたりして新入社員に嫌がらせをすることがしばしばあります。「どう振る舞えば評価が下がらないか」をよく知っているため、上司から注意されることもあまりありません。
お局様の行為は劣等感とプライドの裏返し
なぜ、お局様はこのような嫌がらせとも取れる態度に出るのでしょうか。それはズバリ「満たされていない人」だからです。仕事ができて一定の地位に就いているキャリアウーマンであれば、弱い立場の人をいじめる必要はありません。また、そんな暇もないでしょう。
一方で、お局様はこれまで長く勤務してきたというプライドがあります。つまり「管理職には就いていないけれど、若い子よりもずっと長く働き続けてきたのよ!」という気持ちが不必要なまでに高いのです。だからこそ、その地位を脅かそうとする存在に対しては敏感に反応し、猛反発します。自分より若い女性、仕事ができる若手をいじめたり、嫌がらせをしたりするのはそのためです。
お局様を生み出す職場環境
お局様が存在する背景には、職場環境も大きく関係しているようです。誰もが会社に入社した時点ではフレッシュな新入社員なはずです。それがお局様になっていく職場環境には、以下のような特徴があります。
- 仕事量が職責に比例していない(一部の人に仕事が割り振られていない)
- 上司のマネジメントが行き届いていない
- 会社の評価制度が客観的なものになっていない
- 社員への教育が不十分
- 部署の管轄を超えて介入することが平然と行われる
仕事量が多いとストレスがたまって嫌がらせにつながる…と考えがちですが、実はそうではありません。忙しく仕事に追われていると、他人をいじめているような暇はそうそうありません。仕事量が少ない=「責任あるポジションを任されていない」からこそ、上記のような劣等感を持った社員を生んでしまうのです。
お局様とのつきあい方
お局様に目を付けられてしまったらどう対処したらよいのでしょうか。対策を考えてみましょう。
【対策1】お局様の言動をまともに受け止めない
まず、お局様は「かわいそうな存在」だと認めてあげましょう。どこにでも面倒な人はいるものですから、そういう人と付き合う練習のつもりで接すると精神的に疲れなくてすみます。何かカチンとくることを言われても、「こういうことしか言えない人なんだ」と受け流すことが大切です。
【対策2】上司の後ろ盾を得て、タイミングを見て事実情報を報告
お局様ではなく、お局様の上司と良好な関係を築きましょう。その上で、どうしても我慢できないときや「ここぞ」という時、その上司にお局様の行為・言動を報告しましょう。日ごろから「いつ・どこで・どんな状況で・なにを言われた(された)か」をメモしておくことが大切です。
報告する際は感情的にならず、冷静に事実情報を伝えましょう。「本来なら○○(お局様の名前)さんに直接言うべきなのですが、このような事態ですから□□(上司の名前)さんのご助力をいただきたいと思い、直接ご報告いたしました」などと添えると好印象です。
【対策3】自分の仕事に没頭
職場は仕事をする場と割り切って、お局様の存在は無視してしまいましょう。お局様が何も言えないくらいに鬼気迫る勢いで仕事をするのも手です。お局様は、ある意味で“かまってちゃん”ですが、それよりも目の前の仕事のほうが大切です。お局様でもこの原則には反対できません。
【対策4】働く環境を変える
最後の手段は転職です。お局様が存在する職場は他にも問題があることが多いので、転職を決意するのも悪くない判断でしょう。注意したいのは、今度はお局様を生み出すような職場にはいかないこと。上記の「お局様を生み出す職場環境」をチェックしながら、転職先を検討しましょう。(ライター:香川とも)