内定が出ない女性転職者の面接事例
書類審査を通過し、面接までは辿りつけるものの、そこから内定が得られない……。そんな女性転職志望者は少なくありません。原因はどんなところにあるのでしょうか?
もしあなたに心当たりがあるなら、面接官の心象を悪くしてしまう「NG発言」をしていないか再度確認をしてみる必要があるといえます。面接で内定が出ない女性転職者の特徴を考えてみましょう。
「長期間働くことができるか」を確認する質問に対しては…
長期間働く気があるかどうかは企業側が面接で推し量りたいポイント。せっかく期待を込めて採用したのに、仕事を覚えた頃に辞めてしまっては会社としては大きな損失になるのです。特に女性を雇用する場合、結婚や出産を機に退職したいと思っているかどうかは確実に確認したいでしょう。
例えば、こんな切口で質問されるケースがあります。
・ 5年後10年後はどうなっていると思いますか?
・ マネジメントという立場になったとしても働いていられますか?
・ 結婚や出産などライフステージが変わっても働き続けられますか?
これらに対して、「そんな先のことはまだわかりません」「責任ある仕事は荷が重いです」などと答えては、やはり内定獲得は難しいでしょう。企業側が聞きたいのはあなたの今のモチベーション。たとえ先のことはわからなくても、前向きに働き続ける意思があることを伝えることが重要です。
提示する労働条件で働けるかを確認する質問に対しては…
女性の転職者を雇用する際に企業側が気になるポイントは、他の社員と同じように働けるかということです。例えば残業は大丈夫か? 出張はできるか? などを確認されます。特に子育てしながらの女性の場合、企業の提示する勤務形態で働いていけるかどうか、面接官はとても気にするポイントといえます。
例えば、面接でこんなふうに尋ねられる可能性があることを覚悟しておきましょう。
・ 残業は平均○時間くらいだけれど大丈夫ですか?
・ 結構外出が多い仕事だけれど、そういうのは得意?
・ 月一回ほど出張があるんだけれど対応できますか?
残業はどんな業務でも起こり得ます。最初から「残業はできません」と言い切ってしまうと、任さられる仕事の範囲は限られてしまいます。また、「外に出る仕事はちょっと」などと断ると「限られた仕事しかお願いできない人」と思われてしまいます。面接まで進んだということは、あなた自身もその企業で働く意欲を示したということ。できる限りの要求には応えていく意志があることは重要です。
もちろん、家庭の事情で転勤や長期出張などが難しいケースもあるでしょう。また、面接時に初めて残業・出張があることを知らされたというケースもあります。そうした場合は、必要なすり合わせを行わなければいけません。家族が協力してくれていることなどを伝えて、仕事に前向きに対応していく姿勢があることを伝えていくことが重要です。
職場や環境に合致するかどうか人柄を問う質問に対しては…
新たな人材を雇う際には、社風と合うか、既存の社員と馴染めるかが気になるところです。採用する女性の人となりを見る意味でも下記のような質問を投げかけてくる可能性がありますので、きちんと準備をしておきましょう。
・ 男性(女性)ばかりの職場ですが大丈夫ですか?
・ これまで職場で仕事がしづらいと感じたことはありますか?
・ 体育会系のノリだと感じるかもしれなせんが馴染めそうですか?
こうした質問に対して、「女性ばかりの職場でいじめられたことがあるので、女性社会は苦手ですね……」などの回答はもってのほか。この人は職場で馴染めないのではないか、と不安を抱かれます。
転職ではどんな環境でも、馴染んでいけるという姿勢を見せることが必要です。そのため、「仕事は黙々とするタイプなので周りにどんな人がいても振り回されません」といった回答も望ましくありません。どんな仕事でも一人でできることはありません。みんなと協働できることを伝えていきましょう。
NG回答のポイントを踏まえて、企業側から期待されるような人材になっていくとよいでしょう。どんな状況であっても前向きに取り組むことができることを伝えることが、転職での面接では大切だといえます。(ライター:香川とも)