職場への妊娠報告に必要な3つの注意点
女性にとって妊娠・出産はとても嬉しいもの。しかし働いている女性にとっては、職場への妊娠報告は必ずしも簡単だと言い切ないのが現状です。「すんなり産休に入れるのだろうか?」、「私が産休の間、仕事はどうなるんだろう?」、「嫌な顔されないだろうか?」などの不安を抱える方も少なくないはず。以下の3つの注意点を踏まえ、職場への妊娠報告をスムーズに行いましょう。
妊娠について「いつ」報告すればよいのか?
妊娠の報告について「いつ行うべき」という取り決めはありません。しかし多くの場合、これまでの先輩にならって報告の時期を設定したり、安定期(おおよそ妊娠12週目以降)に入ってから報告したりする方が多いようです。
ただし、そうは言っても、妊娠の際には母体に負荷がかからないようにしすることが大前提です。出張が多い業務や身体を動かす重労働が発生する職場では、妊娠がわかった早めの段階で上司に報告しておくのがベターでしょう。またデスクワークしかない仕事であっても、産休・育休に入るのであればあなたの分の人員確保が必要になります。年度の変わり目であったり、異動時期であったりすればなおさら、産休や育休を見越して人員を獲得しておきたいと思うでしょう。
さらに自分の身を守る意味では、妊婦保護の規定が受けられるという点も踏まえておきたいポイントです。これは、妊娠した女性に対し、会社側が時間外労働や休日出勤、深夜労働を課すことができないという決まりです。また、妊婦健診などの保健指導を受けるための時間を確保する義務も生じます。12週目以降の安定期をひとつの目安としつつ、医師や自分自身の体と相談しながら報告のタイミングを計ることが望ましいでしょう。
妊娠について「だれに」報告するか?
妊娠の報告は順を追って報告の範囲を広げていくとよいでしょう。ステップを確認します。
STEP1 上司への報告
業務調整や通院時間の確保などもしてくれるので、直属の上司への報告を一番に行いましょう。通常は、人事部への報告も上司が行ってくれます。
STEP2 職場の同僚
職場の同僚に伝えておくと様々な配慮をしてくれるなど、都合が良い点はあります。しかし、どうやって職場に周知させるかは社風や上司の考え方によっても違いがあります。そのため、上司への報告の時点で「周囲にはいつ報告すればよろしいでしょうか」と相談をしてみましょう。
STEP3 親しい同僚への報告
同期やランチ友達など、親しい同僚にも報告はしたいものでしょう。ただし、上司より先に報告するとうわさが先行してしまい、上司から「筋を通していない」などと見られかねません。上司に報告後、安定期に入ってから伝えるのがよいでしょう。
妊娠について「どう」報告するか?
妊娠について上司や周囲の同僚に対してどのように報告をすればよいのでしょうか。以下のポイントを押さえておきましょう。
- ・上司には時間をつくってもらいクローズされた場所で報告する
- ・事実情報を伝え、産休・育休の規定について確認する
- ・今後どう働いていきたいか、自分の意志を伝える
- ・周囲に対する幸せオーラは控えめに
妊娠は今後の働き方に密接に関わってくるため、きちんと上司に時間をとってもらって報告すべきでしょう。この際、会議室など他者に聞かれないスペースで伝えるほうが無難です。また妊娠週数、出産予定日、検診予定、つわりの有無などの情報を共有しておくと、通院や時短勤務などの相談もしやすくなります。その他、満員電車がつらい、出張は難しくなるなど、業務に関わる事項も整理して報告しておきましょう。
産休や育休についての規定を確認することも必要です。これまでに社内で産休・育休の前例がなかったり、人によって対応が違っていたりする場合には、自分の要望を冷静に伝えましょう。上司から「それは難しいなぁ」などと言われても、まずは自分の希望を伝えておくことが大切です。
そして、妊娠した喜びを過剰に主張するのは避けたほうが無難です。あなたが知らないだけで、社内には不妊で悩んでいる人もいるかもしれません。プライベートの喜びは家庭や理解のある友人だけでシェアし、職場には持ち込まないようにすれば余計なトラブルを生まずに済みます。