女性が活躍できる会社を見抜く8つの逆質問
転職する際に気になるのが、自分の求めるキャリア通りに働ける会社かどうかということ。特に女性の場合、結婚や出産などがあるため、自分が望む働き方と会社の求める働き方とでバッティングが起きる可能性があります。
こうした場合、採用面接を利用して、きちんと自身の将来ビジョンが描ける企業かを見極めてみるのが重要です。一通り面接官からの質問を受けた後、「何か質問はありますか?」と尋ねられた際に提示したい、逆質問項目をピックアップします。
逆質問する際の大前提
面接官に質問をする際の前提として、下記の点を踏まえておきましょう。
- ・やる気や自身のスキルのアピールにつながるような質問をする
- ・Yes/Noで回答できる質問ではなく、実態や考えを聞ける質問をする
- ・企業や社会のことをよく調べているという印象を伝えられる質問をする
逆質問の真意は、企業の実態を見極めたいということですが、逆質問をすることで悪印象になってしまっては本末転倒。この3つの姿勢を前提として、具体的な質問を考えてみましょう。
【質問】結婚や出産後も働き続けている女性はどのくらいいらっしゃいますか?
自身の環境が変わることで、勤務し続けられなくなる会社には転職を躊躇してしまいますよね。また、結婚や出産など女性としてのターニングポイントを迎えたとしても、「働き続けたい」という意欲は多くの企業が評価するポイントでもあります。意欲をアピールするにも、会社の実態をつかむにも適した質問といえます。
【質問】配属される部署の女性社員と男性社員の割合はどれくらいですか?
企業内の女性と男性の人数バランスは、ホームページに記載されていることもあります。しかし、事務や経理などの部門に女性が多いだけで、企画部門や営業部門は男性ばかりということも考えられます。配属される可能性が高い部門の男女比を聞いてみることが重要です。これにより、実際に働くイメージを持てるようになるでしょう。
【質問】私と同年代の女性は御社でどんなポジションに就いていますか?
30代以降になると企業において重要なポジションを任されるようになります。しかし、今だ女性が管理職になりにくい会社は残念ながら存在します。そのため、自身の年齢においてどのくらい責任ある仕事が任されるのかを確認しておきましょう。20代での転職であれば、今後の会社への貢献を視野に入れて30代・40代の女性がどんなポジションに就いているかを質問してみてもよいでしょう。
【質問】産休・育休を活用している方はいらっしゃいますか?
質問の仕方によっては権利を主張する面倒な人材になる可能性もあるので、注意が必要です。例えば、産休・育休の活用状況を確認しつつ、その後復帰して第一線で活躍している女性の存在などを確認してみるとよいでしょう。休みを享受したいということでなく、出産後も会社に貢献したいという意欲を伝えるというトーンで質問することがポイントです。
【質問】体力に自信があり、前職では残業を平均○時間こなしてきましたが、御社では平均どのくらいの残業時間の方が多いのでしょうか?
毎日終電で帰るような仕事では、家庭と仕事を両立の図ることは難しいでしょう。そのため、残業時間はどの程度かは把握しておきたい労働環境の一つ。しかし、「残業時間はどのくらいですか?」と尋ねると、「あまり時間外労働をしたくないと思っているのでは?」というマイナスの印象を持たれかねません。自分自身のアピールと絡めて質問をしてみましょう。
【質問】転勤サイクルはどのくらいでしょうか?
育児をしながら勤務をすることは難しいケースが多いでしょう。そのため、転勤の可能性や異動があると事前に知っているのであれば、転勤場所の候補や転勤サイクルなどは確認をしておきたいポイントです。これらは、配属される部署ごとに異なる場合が多いので、ホームページなどにも掲載されにくい情報です。ここでミスマッチが起きてしまうと、継続して勤務することが難しくなってしまいます。
【質問】在宅勤務制度など、様々な働き方が社会において促進されていますが、御社のお考えを教えてください。
「在宅勤務をしたい」ということを匂わせるのではなく、あくまで社会情勢を踏まえてというスタンスで質問をしましょう。在宅勤務を促進している企業であれば、育児や介護などと仕事の両立もしやすい可能性が高いといえます。
【質問】御社のダイバーシティに関するお考えを教えてください。
ダイバーシティとは多様性のことです。外国人を雇用したり、障がい者雇用を促進したりする流れの中から出てきた価値観で、さまざまな違いを受け入れて、「違い」を積極的に活かすことによって、企業としての価値を上げていくという考え方です。ダイバーシティを積極的に導入している会社においては、労働者のニーズに合った働き方が認められているケースが多いため確認をしてみるとよいでしょう。
(ライター:香山とも)