デキる女性の効果的な「NO」の伝え方4つ
女性登用が進むビジネスの世界においても、「女性社員は雑務をこなすのが当たり前」と考えている企業は少なくありません。仕事ができる女性であれば、なおさら「あの子に任せておけば安心」とでもいうように仕事が回ってくることもあります。
しかし、すべてを引き受けていたらパンクしてしまいますし、本当に重要な仕事のクオリティを落としてしまう可能性もあるでしょう。デキる女性のための、効果的でかどが立たない「NO」の言い方をご紹介します。
1.「今やらなければならない仕事」の扱いをたずねる
急ぎでしなければいけない仕事があるときほど、「これもやっておいて」、「あの資料、整理しておいて」などと新たな指示が降りかかってくるものです。この指示に堂々と「NO」と言ってしまうと、上司や同僚は気分を害する可能性もあります。そこで、すでにある仕事の処理について、相談するような口調で質問してみましょう。
例えば、「今日17時までに資料を作るよう言われているのですが、どちらを優先したらいいですか?」、「既に訪問のアポがあるのですが、約束をずらしてそちらの仕事を優先したほうがいいですか?」といった具合です。さりげなく忙しいことも伝えられるだけでなく、かども立ちにくいので有効です。
2. 残業のお願いには「あと○分なら大丈夫です」
仕事が終わってさあ帰ろうというときに、「ついでにこれもお願い」と残業を頼まれることがあります。ダラダラ続く残業ほど嫌なものはありませんよね。そんなシチュエーションのときには、「実は20時から約束があるのですが、あと30分なら大丈夫です」など、譲歩しつつ制限時間をつけて返事をしましょう。「忙しい中でも手伝ってくれた」という好印象を与えることもできます。
3. 忙しさや優先事項を説明し、相談と理解を求める
急な無茶ぶりに対して、「忙しすぎて着手できない」、「優先すべき仕事があり、全部は引き受けられない」と思うこともあるでしょう。もちろん断るのがベターなのですが、「できません」と答えてしまったら、新たな仕事を任されなくなってしまうかもしれません。こうしたときには、まず自分が抱えている仕事や優先事項を説明し、忙しいことやすぐに着手できないことをわかってもらいましょう。その上で、「今日は時間がないのですが、明日やらせてください」、「最優先の仕事があるので、できる限りでも大丈夫ですか?」と相談・理解を求めましょう。
「忙しいことを盾にするのはズルい」と感じる人もいるかもしれませ。しかし、言われた仕事を請け負い過ぎてパンクしてしまえば、結局は自分と周囲に余計な負担をかけることになります。ときには自分の忙しさを周囲に理解してもらうことも大切です。
4. 抱えている仕事をリストアップし、優先順位を上司に相談
どうしても仕事が集中してしまったら、まずそれをリストアップしてみましょう。そして、リストを上司に持っていき、優先順位をつけてもらうのです。さらなる雑事を支持されることも減りますし、「こんなに大変なら、少し負担を減らそう」という方向で検討してくれる可能性もあります。
無論、この相談の際には「客観的に伝える」ことが重要です。どの業務にどれだけ時間がかかるか、実際にこなすことがどの程度困難なのかを数字と根拠をもって説明できるようにしておくことが大切です。単に「忙しい!」という感情だけで話をしても、上司はどのように負担を軽減すればいいのか判断できません。
どんなに優秀な女性でも、1人でできる仕事は限られています。すべての仕事を請け負ってパンクしてしまえば、ひとつひとつの仕事の質が下がってしまいますし、余計なミスやトラブルも引き起こします。できない仕事に対しては、周囲に相談・理解を求めることも大切なのです。(ライター:香山とも)