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    育児女性の時短勤務、その悩みと対処法

    育児する女性社員にとって、時短勤務は珍しいものではなくなりつつあります。しかし、時短勤務を選ぶことで「同僚たちとのあつれき」「肩身が狭い」といった悩みに直面する人も増えてきました。女性の時短勤務が引き起こす悩みと、どのように向き合えばいいのでしょうか。

    時短勤務制度とは

    時短勤務制度とは、子どもが3歳になるまで、原則1日6時間の短時間勤務をすることができる制度です。運用は各企業に任されていますが、仕事量を調整し、給料も削減されるパターンが多いようです。現在は出産を経て、職場復帰するにあたり、仕事と育児と両立するためにこの制度を利用するワーキングマザーが増えています。

    時短勤務制度がもたらす悩み

    【悩み1】時短勤務内では終わらない仕事量を与えられる

    時短勤務のため15時や16時には帰ることになっているものの、とてもそこまでにはこなしきれない仕事量が与えられていると悩む女性は少なくありません。結局、サービス残業をし、保育園にも延長保育をお願いしてばかりいるといった実態もあるようです。

     

    【悩み2】責任ある仕事を任せてもらえない

    「時短勤務者は責任ある仕事は難しい」と考えている社員もまだまだ多いようです。そのため、これまでリーダー的なポジションで仕事をしていたにもかかわらず、育休から復帰して時短勤務となると雑務ばかりが回ってくるようになるというケースがあります。「出張や長時間労働などは難しいけれど、誰でもできるような事務作業を任されると、復帰時に不安だ」と考える女性も多いようです。

     

    【悩み3】みんなが忙しそうにしていて肩身が狭まい

    周囲の目が気になるのも、時短勤務者の悩みです。まだ周囲が忙しく仕事をしている時間に、「お先に失礼します」と帰らなければいけない。時には、仕事が終わりきらず、誰かに続きを任せることもあるでしょう。こうしたことが続くと、周囲へ申し訳なさが募り、会社にいづらいと感じるようになることもあるようです。

     

    【悩み4】将来の展望が持てない・キャリアへの心配

    時短勤務で、雑務や受け仕事ばかりをしている中で、「何のキャリアも身につけられていないのではないか」「このまま仕事を続けていても、他の人より出世はできないのではないか」など、不安が大きくなる方もいるようです。将来の展望が抱けないことにより、育休からせっかく復帰しても、結局退職という道を選ぶ人も少なくありません。

     

    【悩み5】周囲からのプレッシャー

    時短勤務の場合には、会議の設定を早めに設定してもらわなければいけなかったり、仕事量を調整してもらったりしなければいけません。そうした配慮を面倒に思う社員がいることも、残念ながら事実です。上司が「時短勤務者は半人前」として扱ったり、「あの人がいるから、こっちの仕事が増えるわ」というプレッシャーを同僚から与えられたりすることもあるといいます。

    時短勤務制度とどう向き合えばよいか

    こうした時短勤務の悩みにどのように向き合っていったらよいのでしょうか。まずは以下の3つを心がけてみることで、解決の糸口が見えてくる可能性があります。

     

    時短勤務の先輩にアドバイスを受ける

    初めて時短勤務制度を活用する方の中には、どのように振舞ってよいかわからない方も多いでしょう。そこで、時短勤務経験者に話を聞いてみることが有効です。時短勤務の際に活用した社内制度・ツールや、どのように仕事を進めればいいか、周囲とのコミュニケーションの取り方など役立ちそうなアドバイスはどんどん活用しましょう。すべてのアドバイスを実行する必要はありません。自分なりにできることを取り入れるのが大事です。一人での試行錯誤には限界がありますので、まずは、モデルケースを目指してみてはいかがでしょうか。

     

    常に仕事を棚卸し、上司と業務量の調整を図る

    どうしても時短勤務ではこなせないような業務負荷の場合には、上司に相談して、削減してもらうことも必要です。その際、ただ「大変で」「終わりきらなくて」といった話し方では愚痴と取られて、聞き流されてしまう可能性があります。どの業務にどれだけの時間がかかっているかを洗い出し、現実的にこなすことが難しいことを冷静に伝えましょう。こうすることで、上司も頭が整理され業務負荷削減に動きやすくなるのです。

     

    キャリアアップではなく“キャリア維持”を目指す

    キャリアアップを目指している女性にとって、時短勤務期間がまるで足踏みをしているように感じられることがあるかもしれません。しかし、この時期に焦って仕事をしようとしてもうまくはいきません。「今はキャリアを維持する期間」と割り切って、仕事に当たりましょう。「限られた時間で仕事をこなす訓練をするチャンスだ」などととらえると、前向きに仕事に当たることができるでしょう。

     

     

    もちろん、育児女性の時短勤務には、周囲のフォローも欠かせませんが、初めて育児女性を迎える中小企業などの場合、どのように支援すればいいかわからない人もいます。どのような点が不安なのか、どのようにすればより良い就労環境が構築できるのか、上司や同僚を話し合ってみるものいいでしょう。

     

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