女性がベンチャー企業に転職する際に気をつける4ポイント
「決まった仕事しか与えられない大手企業よりも、ベンチャー企業で自分のキャリアを積みたい!」「仕事の限界を決めずに挑戦したい!」と望む女性は少なくないでしょう。一方で、「ベンチャー企業に入ったけれど、その働き方についていけなかった」という女性も少なくありません。女性がベンチャー企業で働くには、どんな苦労や大変さがあるのでしょうか。特に気をつけるべきポイントを解説します。
ベンチャー企業と大企業の特徴比較
ベンチャー企業と大企業を明確に区別することは難しいですが、その特徴や傾向の違いは確かにあります。そもそもベンチャー企業は、画期的なアイディアや革新的なサービスを提供しており、発展段階にある中小規模の会社のこととさすことが多いです。そのため、、自分の挑戦が会社の成長につながるという楽しみがあります。影響力も大きい分、責任も重い。それがベンチャー企業における働き方だといえるでしょう。また自由度が高い、若手が多く組織が硬直化していない、自分の貢献次第で給料が変動するなどの面白さがありますね。
一方、大企業には、良くも悪くも安定性・歴史・確立された組織があります。安定した給料をもらい続けられる、福利厚生が整っている、社会的信頼度が高いといった特徴があるでしょう。ベンチャー企業、大手企業で働くには、それぞれ向き不向きがあります。自身の性格を見極めて、どのような道が自分に合っているかを考えていく必要があるでしょう。
女性がベンチャーへ転職する際に気をつけるべきこと
では、大企業とは異なる特徴を持つベンチャー企業に転職を考える際に、女性が気をつけるべきポイントとはどんなことでしょうか。
【ポイント1】自分の性格に合った働き方かを考える
ベンチャー企業では、「言われたことだけをする」というわけにはいきません。必要なことは何かを自分で考え、行動できる人が求められます。そのため、これまで事務職などで働いてきて、「明確な指示がなければ動けない性格だ」と思う女性にはあまり向いていないかもしれません。
また、「自分の仕事はここからここまで」と枠を決めて動くことはベンチャー企業では難しいです。さまざまな役割を1人の社員が担うことはよくある話です。「営業も事務処理も企画立案もマーケティングも、全ての業務を経験できて楽しい!」という方には合っています。「自由で楽しそう」「若手が多く、人間関係が楽そう」などの気軽な気持ちで転職を決めてしまうのではなく、ベンチャー企業が自分の性格に合っているかどうかをきちんと確認することが重要です。
【ポイント2】育児休業制度、生理休暇などが整っていない可能性がある
ベンチャー企業は、会社としての歴史が浅いので、働きやすい環境が現段階では整っていない可能性があります。毎年ビジネスを維持・成長を続けることに必死という企業も少なくないので、育児休業制度や生理休暇など、働く女性に配慮した各種制度が整備されていないケースもあるとふまえておいた方が良いでしょう。近々出産したい子育てしながら仕事も両立させたいなどと考えている場合には、本当にそれが可能な環境にあるかをきちんと判断することが欠かせません。
【ポイント3】自分でスキルアップする意識を持つ
大手企業と比較すると、ベンチャー企業では研修制度が整ってはいない傾向にあります。ビジネススキルや専門性も、社内教育によって伸ばしていくというよりは、業務の中で学んだり、自分で社外に学びに行ったりする側面が強いのです。こうした環境においては、「自ら学ぶ意識」が欠かせません。会社の準備したカリキュラムにのっとっていくのではなく、自分で資格を取ったり、外部研修に申し込んだりといった意欲があるか、自己分析しておく必要があるでしょう。
【ポイント4】「安定」ではなく「挑戦」という意識を持てるか
ベンチャー企業は大手企業よりも倒産のリスクが高いにもかかわらず、各社員が担う役割も大きいです。寝る間を惜しんで働かなければいけないこともあるでしょうし、プライベートが犠牲になることもあるかもしれません。それでもビジネスが軌道に乗らず、失敗……という事態も考えられるのです。挫折や失敗のリスクを受け入れ、「自分は仕事に挑戦し続けたいのだ」と本心から思えるかどうか、見極めていきましょう。
挑戦心の高いベンチャー企業で働けば、他社では得られない経験や大きな実績が身につきます。一方、その働き方が自分とあまりにもかけ離れていると、過労や失望に悩まされてしまう可能性もあります。自分の目指すキャリアとしっかり相談しながら転職を検討することが大切です。(ライター:香山とも)