働く女性のダブルワークで気をつけるべき6 つのポイント
働き方改革が進むにつれて、副業・ダブルワークを始める女性も増えてきました。収入増加やキャリアアップに役立てるためなど理由はさまざま。しかし、就業規則との兼ね合いや法律上の問題など、気を付けなければならないことも少なくありません。働く女性にとっての副業における注意ポイントをご紹介します。
副業・ダブルワーク増加の理由とは
これまで多くの企業が副業を禁止してきました。それは、会社に一本化して時間とパワーを費やしてほしいという思いや、機密情報を守るなどが理由でした。また、そもそも残業時間が多いために、実質的に2つの仕事を掛け持ちするのは難しいという背景もありました。
しかし、近年は副業やダブルワークを認める企業も増えてきています。これはワークライフバランスを重視する中で、個人の価値観を尊重する傾向が強まっていることや、会社に還元できるような人脈やスキルを期待しているなどの理由があります。ダブルワークで、次のキャリアに向けてスキルを身につけている女性もいれば、収入増を狙っている方もいます。
そのほか、NPOなどの非営利組織や地域での社会貢献活動・プロボノ(各分野で知識や経験などの専門性を生かしたボランティア活動)などに打ち込む方も登場しています。
副業・ダブルワーク増加をする上での注意点
自由に働けて良いことが多いように思える副業やダブルワーク。しかし、注意点もあります。
1. 就業規則をよく確認する
副業についての取り扱いは企業によって異なります。副業OKの会社や異業種での仕事であればOKという会社、完全にNGの会社もあります。特に上場企業の多くは禁止しているところが多いようです。他にも、人事部への許可が必要だったり、上長への申し出を義務付けていたりする企業もあります。
こうしたルールは就業規則などに明記されています。副業を始める前にきちんと確認をしましょう。隠れて副業をスタートし、バレると大事になりかねません。きちんと規則をクリアにして、堂々と副業を始めましょう。
2. 副業する仕事を吟味する
近年、短時間で高収入をうたう仕事はたくさんありますが、グレーゾーンの怪しい仕事や性風俗産業に近しい仕事もあります。いくら稼ぐことができそうであったとしても、本業のイメージが悪化してしまうようなものは避けるべきでしょう。また近年、「楽に稼げる仕事を格安で紹介する」といって、紹介料をだまし取ろうとする詐欺も横行しているようです。「副業ならばすぐやめられる」と安易にスタートしてしまわずに、業務内容をきちんと把握して、慎重に吟味してく必要があります。
3. 本業への影響を考慮する
副業を始めることで、本業にかけられる時間が少なくなってしまう可能性があります。また、副業が忙しくなればパワーとしても限られてくるかもしれません。副業にはどのくらい時間がかかるのか、忙しい時期が重なることはないかなどをチェックして、本業への影響を推し量っておく必要があります。
4. 副業を言い訳にしない
副業を理由で本業に悪影響が出たり、それを言い訳にしたりするような事態が起きると、同僚から信頼を失っていく可能性があります。本業に支障をきたさないような副業を選ぶか、「副業を言い訳にしない」ときちんと自分のルールとして決めておく必要があります。時間や体力などのリソースを本業・副業にどう配分していくかを検討しておきましょう。
5. 無理のない生活を守り、健康を意識する
働く女性はとかく頑張りすぎてしまいます。ダブルワークをすることで、睡眠時間を減らしてしまったり休日を返上してしまったりする危険性があります。ダブルワークをするにあたっては、自分の体に無理をさせないように配慮していく必要があります。仕事に没頭できる時間はとても貴重ですが、健康でなければしたいこともできません。頭と体を休める時間を意識的に取るようにしましょう。
6. 確定申告の必要性を認識する
副収入であったとしても、年間20万円以上稼ぐようになれば確定申告が必要になります。副業を始めた翌年に、源泉徴収票や支払調書が届きます。本業の給料と合わせて、所得税を計算する必要があります。確定申告の時期には、本やウェブ、専門家に聞くなどしてきちんと税務書類を作成しましょう。
充実した人生につながる可能性を秘めたダブルワーク。しかし、越えなければいけないハードルもいくつか存在します。注意点を抑えて、本業と副業どちらも楽しんでいけるとよいでしょう。(ライター:香山とも)