職場の苦手な人との付き合い方
職場の人間関係で悩む女性はいつの時代も一定数いるものです。しかし、「苦手な人がいる」というだけですぐに転職していては、単なる“逃げ”と見られてしまう可能性もあります。職場の苦手な人とどう向き合えば、ストレス少なく働くことができるのでしょうか。そのポイントを解説します。
女性は職場の人間関係に悩みやすい
女性は男性よりもコミュニケーションを大切にしますし、他人との“合う・合わない”を強く感じ取りやすい傾向があります。特定の人に対して「会うと落ち込む」「無性にイライラしてしまう」「言葉にいつも傷つく」などと悩んでいる人も少なくないようです。
相手があなたへマイナスの感情を持っているため、関係性がうまくいかないケースもある一方、悪気はないもののその接し方に問題があると気づいていないケースもあります。
こうした職場の苦手な人が要因で、会社に行きたくなくなってしまったり、精神的に追い詰められたりしてしまうのは大きな損害です。マイナス思考に陥り、仕事のパフォーマンスが落ちてしまっては、会社にとっても大きな損失だといえるでしょう。
職場の苦手な人への対処法
では、具体的に職場の苦手な人へはどのように対応したらよいのでしょうか。5つのポイントを紹介しましょう。
1. 避けてもOKだと自分を許す
「なるべく我慢しよう」「人を嫌わないようにしよう」と、過去に教育を受けてきた方は少なくありません。そのため、「この人苦手だな」と思っても我慢する女性が少なくないのです。
もちろん、いったん我慢してその人のことを好きになるならば、それで良いでしょう。しかし、苦手なまま、ずっと同じ関係を続けていても疲れてしまうだけ。業務上の支障が出ないのであれば、無理に相手とのコミュニケーションを続ける必要はないのです。「いやだな」と思う自分も受け入れて、ストレスを少なくしていくようにしましょう。
2. 何が苦手なのか傾向を掴む
「なぜその人が苦手なのか」「どういう言動がいやなのか」など、自分が不快に思う傾向を把握してみましょう。こうした問題を具体化しないまま、「いやだから、他の職場に移る」ということを繰り返していては問題を解決することはできません。どんなことに辛さを感じているのかを掴めるよう、書き出したり友人に話したりしてみるとよいでしょう。
3. 感情ではなく論理で受け止める
「あの人の言い方が気に入らない」「なんであんなに上から目線なんだろう」など、言っている内容よりも、その接し方に問題がある人は多いもの。あなたの職場の苦手な人もそうしたタイプかもしれません。このような人と感情で接すると苦手意識はどんどん強まっていきます。そのため、「何を言っているのか」と内容だけに集中して、論理で受け止めるようにしましょう。いい意味でドライに接することで、気持ちが楽になっていきます。
4. 理解者を増やす
自分が抱えているモヤモヤを他者に聞いてもらうことで、少し気持ちが楽になることがあります。職場の苦手な人についても、信頼できる同僚や上司に「実は私、あの人が苦手なんだよね」という形で聞いてもたってもよいでしょう。
周りの理解が浸透すると、2人だけで打ち合わせする機会を減らすといった配慮がなされるかもしれません。こうすることで、苦手な人と一緒に過ごす密度を下げていくことができます。ただし、集団で陰口を言い合うようなことは避けましょう。
5. 接する時間を少なくする
本当は苦手だと感じている人と、実は多くの時間を過ごしてしまっているケースは少なくありません。過ごす時間が長ければ長いほど、ストレスも大きくなってしまいます。そこで、一緒にいる時間を減らすようにしてみるのはひとつの手です。例えば、「ランチや飲み会など、プライベートでは接しない」、「盛り上がりそうな話題は避け、報・連・相だけに努める」といった具合です。こうした意識を持つことで、一緒にいる時間を減らしストレスを削減することができます。
このように、職場の苦手な人を「無理に好きになろう」としなくてもOKです。あくまで仕事は仕事なのですから、プライベートな話題や相手の人格にまで踏み込まず、淡々と業務上の役割をこなすことに集中するよう心掛けましょう。(ライター:香山とも)