ネット業界によくあるブラック企業の7つの特徴
やっと入社が決まった会社でも、入る前に入手した情報と入ってから感じる実態は違ってくるものです。入社前の情報収集が足りなかったり、意図的に隠されたり、あるいは相手が伝えるべき情報と認識していないこともあるでしょう。
次の7点は、よく聞くネット業界のブラック企業の特徴です。
- 『好きな仕事をやらせているんだから…』と無茶を押し付ける
- あいまいな指示を出し、それに沿って開発・制作するとリテイクを食らう
- 社長がパーティー好き・派手好き、ヒルズへのあこがれがある
- 社長が責任を負わず、社員が盾になって欲しいと要求する
- 現場の人々が仕事量や作業時間を把握できていない
- 各社員の個性を認めず、幹部が認めたことしかできない
- 理不尽なルール、非合理的なルールがある
中でも特に要注意なのが1と2、7です。1はクリエイティブ職に仕事を押し付ける際の常套手段。「好きで選んだ仕事でしょ?」「やりたい仕事をやらせてあげてるんだから、これくらい我慢してよ」と無茶な仕事をアサインされたら、自社のブラック度を疑ってみましょう。
2に関しては、上司がネット技術やWebサービスの仕組みを知らない場合によくあります。「適当にちゃちゃっとやってよ」「とりあえず形にして」などと指示されたら要注意です。また、7のように理不尽なルールがある会社は、服務規程やコンプライアンスが整備されていないことがあります。社長の気分次第で、不利益なルールを押し付けられることも考えられます。
ネット業界のブラック企業によくいる上司
こうしたネット業界におけるブラック企業の特徴は、社長や経営幹部らの資質に由来していることがほとんど。以下のような社長・上司がいるネット企業は要注意です。
- 耳触りの良い言葉で部下をコントロール使っている
- 現場の仕事に対する理解が低く、やる気と体力次第だと考えている
- 自分の考え方のみを信じ、物事の多様性を認めない
こうした社長・上司を見抜くためのコツをご紹介しましょう。
耳触りの良い言葉で部下をコントロール使っている
もともと営業職をやっていた人などに特に顕著ですが、人心掌握術に長けた上司は、自尊心をくすぐる言葉で社員をコントロールしようとします。自分が望むような言葉を使われると気が緩んでしまいますが、気が付いたら無茶な量の仕事を押し付けられていた…なんてことにならないように、ほめ言葉も冷静に考えることが必要です。
現場の仕事に対する理解が低く、やる気と体力次第だと考えている
確かにやる気や体力も、仕事をする上で必要な能力です。しかし、誤った指示から生じるリテイクや非効率的な業務マニュアルを押し付ける上司は、担当者の負担を考えない人だといえます。こうした人には何を言っても改善する意思がない場合も多いため、精神論で物事を推し進めようとする社長や上司には気を付けましょう。
自分の考え方のみを信じ、物事の多様性を認めない
仕事の判断基準とするために、自分なりのポリシーを持つことは誰にも必要です。しかし、社長・上司が自分に都合のいい考えで物事を決めつけたり、部下に理不尽な仕事(サービス残業や有給休暇の不許可)を押し付けたりする場合、それは単なる“自分勝手”です。上司に対して意見を言えない、まっとうな反論も無視されるといった会社は注意しましょう。
ネット企業は他の業界よりも若い会社が多く、社内のルールやコンプライアンスが整備されていない会社も少なくありません。適当に会社選びをしたら、転職先がブラック企業だったという可能性もあるでしょう。「カッコよさそうだから」「待遇がよさそうだから」とうわべだけで会社選びしないように注意が必要です。(ライター:ナレッジ・リンクス/原 進)