生き残るネット企業に必要な5つのポイント
日本には数多くの企業がありますが、創業から5年以内にはその6割が倒産するとも言われています。小規模で創業するネット企業であれば、なおさら倒産割合は高くなるでしょう。そんな中でも生き残る企業には、どんな傾向があるのか? その特徴の一部を見てみましょう。
- 複数の収入源でマネタイズを行っている
- ニーズのある自社サービスを展開し、競合との差別化を図っている
- 自社サービスが便利で面白く、長く利用されることを意識している
- 新しいトレンドへの対応を素早く行っている
- リソースの投資が誤っていた場合には素早くリカバリーする
1. 複数の収入源でマネタイズを行っている
移り変わりの激しいネット業界では、自社サービスの1つだけを収入源とするのではなく、複数の収入源を構築することが大切です。万が一、収益の中心となる事業が陳腐化した場合でも、複数の事業を運営していると倒産のリスクを減らすことができます。ネット企業のトレンドは一夜にして変わることも考えられるため、事前に準備しておくことが重要です。
2. ニーズのある自社サービスを展開し、競合との差別化を図っている
単純に自社サービスを運営したり、他社と同じようなサービスを展開したりするのではなく、ニーズがある中でも独自性のあるサービスを提供する必要があります。また、他社との差別化を図る上では、適宜サービスを改良していく必要があるでしょう。
3. 自社サービスが便利で面白く、長く利用されることを意識している
無料サービスが多いネット業界ですが、安定した収益を得るためには、多くのユーザを集める必要があります。そのためお金を集められるほど便利で面白く、すぐに終わらないサービスであることが大切です。「とりあえず始めればいい」という安易な発想ではなく、ビジネスとして長く利用されるために配慮していることが重要となります。
4. 新しいトレンドへの対応を素早く行っている
今や、モバイル対応が欠かせない時代になっています。これから創業する企業であれば、特に外せない要素の一つでしょう。また、クラウドサービスや動画のストリーム配信など、数年前にはごく一部で人気だったサービスが、当たり前のように広がり続けています。トレンドを素早くキャッチアップし、それに対応してサービスを進化させていく企業は、生き残れる確率が高いでしょう。
5. リソースの投資が誤っていた場合には素早くリカバリーする
ネット業界はサービスの当たり外れが激しく、GoogleやAmazon.comといった大企業でさえ、いくつかのサービスでは失敗しています。そのため、効果的なリソースの投資を行うこと以上に、投資が誤っていた場合の素早いリカバリーが必要です。何をもってリカバリー基準にするのかは、状況に応じて変わってくるでしょう。多額の投資をしたからといって赤字サービスには固執しない、客観的で冷静な判断力が企業には求められます。
ニュースを賑わすようなネット企業は、独自性のあるサービスや強固な収益源を持っている場合がほとんどです。その時代に合ったサービスを提供し続けられることが、生き残る企業と言えるでしょう。これらを踏まえ、生き残るネット企業かどうかを見極めることも、転職先を選ぶ条件の1つです。(ライター:ナレッジ・リンクス/原 進)