CMプランナー ~テレビCMを作り上げるクリエイター~
仕事の役割 ~限られたで商品・サービスの魅力を表現!~
CMプランナーとは、TV-CM(テレビ・コマーシャル)の企画を練ることが主な仕事です。勤務先は大手広告代理店やTV-CM制作会社です。大手広告代理店とTV-CM制作会社では待遇も違いますが、両社で協力して企画をしたり、TV-CM制作会社が広告代理店に対してプレゼンしたりすることもあります。
具体的な仕事の流れでは、まずクライアントやスポンサーからCM企画の依頼があります。そこからあつかう商品・サービスの魅力やコンセプト、伝えるべきポイントを考えながら、どのようなCMにするか骨組みとなる案をプレゼンテーション。ゴーサインが出たら、15秒~30秒の中で商品の魅力を伝え、インパクトのある表現を考えていきます。実際にどんなタレントを使うか、ロケーションはどうするか、使用する楽曲や音素材など、アイデアを細かく絵コンテ(映像の流れを四コマ漫画のように記したもの)として具体化していくのです。CMの企画がメインですので、実際のCM撮影・制作の現場で指揮をとることはありませんが、CMプランナーが兼任することもあります。
おおよその年収
平均年収は約600万円と比較的高めです。また、大手広告代理店の売れっ子CMプランナーになれば、年収1000万円以上を実現することも可能です。
求められる能力 ~発想力と引き出しの多さが重要!~
CMプランナーになるために特別な資格は必要なく、広告代理店やTV-CM制作会社に就職し、制作部署に配属される形でスタートします。CMプランナーとして絵コンテを描く技術が必要ですが、絵を描くスキルよりも、商品・サービスの魅力をどう伝えるか、視聴者の購買意欲・興味関心をどうやってかき立てるかを考え抜く企画力・発想力が求められます。
一朝一夕で身につくものではないため、すぐにCMプランナーとして活躍できることはまれであり、多くの場合先輩のアシスタントからスタートすることが多いようです。そういう意味では忍耐力も必要になるでしょう。また、トレンドに敏感なことも重要な要素です。
また、自分の企画をクライアントにプレゼンすることもあるので、プレゼン能力なども求められます。映画のワンシーンをヒントにCMの企画を立てることもあるので、普段から多くの映画や映像作品、書物などに触れ、いつでもヒントになるワンカットを引き出せるような引き出しの多さも大切になってきます。
>向いている人柄 ~好奇心旺盛でアイデアのある人~
CMプランナーに求められるのは、まずCMの企画をゼロから生み出すクリエイティブ能力。また、アイデア勝負の仕事なので発想力のある人が向いています。クリエイティブ能力とは、言い換えると豊富なアイデアを生み出せる能力。その源は、本を読んだり映画を見たり幅広い経験や体験を積み、日々何を考えているかということです。いろんなことに興味を持っている人が向いています。
仕事のやりがい ~自分が考えたCMがお茶の間に流れるやりがい~
自分が考えたCMがTVで流れる瞬間こそが大きなやりがいでしょう。さらに流行語を生みだしたり、トレンドをつくったりするので、社会的に大きな影響を与える意味でやりがいの多い仕事です。また、タレントと接する機会も多く、華やかな世界にはちがいありません。毎日が刺激的、クリエイティブな環境なので、趣味と実益を兼ねた職業のひとつとも言えます。
仕事の辛いところ ~ゴーサインが出るまでアイデアを出し続けることも~
すぐによいアイデアが浮かばないことも多々あり、そんなときはひたすら考え続けなければいけません。CMのアイデアを考えてコンテを作るまでは精神的にも辛いことが多いでしょう。また、クライアントが納得するまで企画を考えるので、ひとつのCMを作るのに数十もの企画を考えることもあります。良いアイデアも浮かばず、自信喪失してしまう人もいるようです。(ライター:二之形幸子)