ソフトウェアの営業 ~最新のITを提供し、顧客の課題を解決に導く~
仕事の役割 ~ソフトウェア販売を通じて、顧客の課題を解決する
ソフトウェア(コンピュータプログラム)の営業はクライアントにソフトウェアを販売、アフターフォローする仕事です。ソフトウェアといっても、実際に取り扱うのは企業の業務効率を上げる業務用アプリケーションがほとんど。そのためB to Bの営業職ということになります。
既存の顧客には新商品導入の提案や定期的なサービス提供、新規開拓ではテレアポ・飛び込みなどで、マーケットを広げていきます。売り上げの数字を伸ばすキーは新規開拓。営業予定の企業リサーチから始まり、ニーズを探った上でアポイントをとります。そこで、興味を持ってもらい、話を聞いてもらうことからが始まりです。
企業が抱える問題やニーズを理解した上で、問題解決のための商品(=ソリューション)を販売するという意味では、ITコンサルタントとしての役割も担っています。競争の激しい業界なので、競合を徹底リサーチする姿勢や、さまざまな業界への人脈は大きな武器になるでしょう。
おおよその年収
約500万円(年齢や経験数により300万円から800万円くらいの幅あり)
求められる能力 ~聞く力、プレゼン力、ITへの知見
ほかの分野の営業パーソンと同じく、数字(売上やシェア)へのこだわりは必須条件です。また、どうしたら売り上げを出せるかを考えた上で、自分の営業スタイルを描き、実行に移すことが大切です。そのため「クライアントのニーズを探る力」と「プレゼン力」が必要となります。
加えてソフトウェアの営業職には、常にIT・ネットに関する知見と、それらをかみ砕いてわかりやすく説明できる表現力が欠かせません。クライアントからの疑問や質問に対し、わかりやすくかつ適切に答えられるかどうかは、営業パーソンの信頼問題にも関わってきます。念入りな事前準備をし、専門用語を羅列するだけの説明ではなく、誰にでもわかるように説明できるセンスが求められます。
向いている人柄 ~聞き上手かつ話し上手で、精神的に強いタフな人
ソフトウェアの営業職は、“商品を通じて顧客の課題を解決する”というソリューション営業の側面が強くなります。そのため、クライアントが「何を求めているか」を敏感に察知し、それに対して適切なアドバイスと提案ができる人、つまり聞き上手・話し上手な人が活躍できるでしょう。無論、毎日が数字との闘いですから、多少、不振続きであってもへこたれないタフな人が向いています。
仕事のやりがい ~「勝った」ときの喜びが大きなモチベーション
自分が販売したソフトウェアでクライアントの業務課題が解決され、顧客から感謝されることが仕事のやりがいにつながります。また、激しい競合との争いの中、自社の商品知識を深め、結果につながったときの喜びはひとしおでしょう。競争の激しい業界ですから「勝ち・負け」にこだわる人、他社に勝ったと実感できたときはソフトウェアの営業パーソンとしての自信にもつながります。
仕事の辛いところ ~異業界からの転職はかなりハードルが高い?
ソフトウェアの営業は、常に競合他社をチェックし、他社よりも一歩進んだ営業をしないと数字に結びつきません。そのためには業界研究が不可欠です。また、IT業界は技術の進歩が早いので、常に新しい知識を吸収していかなければいけません。異業界からの転職となると、専門用語が飛び交う世界にとまどうことになります。特に30代以上からの転職となると、かなり苦労するでしょう。
ただ、頭の柔らかい20代のうちに転職すれば、新しい知識も比較的スムーズに吸収できるでしょう。苦労するのは最初だけで、3年もすれば専門用語もすらすら出てくる営業パーソンになれる可能性が高いです。(ライター:二之形幸子)