経理 ~会社の数字を扱うお金のスペシャリスト~
仕事の役割 ~決算前後が経理のメインイベント~
企業のお金の管理をするのが経理の役割。仕事内容は大きく分けると、「出納」「会計」「その他付随業務」があります。
- ●出納……企業資産の出入りを管理
- ●会計……企業資産の動きを帳簿に記録、月次・年次決算書の作成
- ●その他付随業務……年末調整、給与計算など
週単位、月単位で費用と収益のバランスを把握し、バランスが崩れた場合は原因を追究し、分析します。その結果によっては関係部門に改善策を提案。また、銀行からの借り入れや返済を担当したりもするので、企業経営の根幹にかかわっていることを実感できるでしょう。特に企業の損益を算出し、公に成績発表する決算前後は経理のメインイベント。この時期は残業が増えるなど、多忙になります。
おおよその年収
平均年収450万円ほどとやや低めですが、会社になくてはならない存在なので安定感はあります。
求められる能力 ~お金に関する知識と、入金を促すテクニック~
会社の資金の動きについて素早く判断し、おかしな数値や計算に気づける人が、経理として活躍できます。エクセルなどのソフトについての慣れも必要でしょう。また、必須ではありませんが、プロを目指すのなら、税理士や会計士、簿記などの資格を持っていると有利です。
数字とにらめっこするイメージがありますが、実は「コミュニケーションスキル」も求められる仕事です。取引先からの入金が確認できないときは営業担当者に入金のお願いをしなければいけません。お金に関するナイーブな問題なので、営業担当者を上手く説得し、入金してもらえるよう促すことも仕事のひとつ。いずれにしても、会社の基盤を支える重要な仕事なので、社内のさまざまな部署と密にコミュニケーションを取ることが大切です。
向いている人柄 ~収支がピッタリ合う瞬間に感動できる人~
基本的には「数字に強い」「忍耐強い」「ミスが少なく慎重」な性格の人が経理に向いています。特に収支が数字的にピッタリ合うと感動できるような、几帳面な性格の人は向いています。また、会社の重要除法や社員の給与計算にも触れるので、口が堅いことは必須条件です。その他、企業資産の動きが如実にわかる仕事なので、経営者寄りでものを考えられる人だと、さらに上を目指せるでしょう。
仕事のやりがい ~経営を支えているというプライド~
企業の基盤となる経理の役割。「企業経営を支えている」という経理としてのプライドがやりがいのひとつです。営業とは違って成績が数字に表れませんので、仕事への評価が難しいとされますが、間接的ではあっても、企業経営に参画しているという実感が得られるでしょう。
決算で結果として表れた数字を基に、無駄な業務やお金を排除したり、必要なときは社長にも直訴したりするなど、経営状態をよりよくするため、経理の仕事も広範囲に及びます。
仕事の辛いところ ~見たくないものまで見えてしまう辛さ~
経営が黒字なら問題ありませんが、大赤字続きだと、経営状態が手に取るようにわかってしまうので、辛いことも多いようです。業務改善を促すことはできても、売り上げには間接的にしか関われないので、そこにもどかしさを感じてしまう人もいるでしょう。また、決算前後はやりがいがあるものの、休日を返上して期日に間に合わせなければいけません。(ライター:二之形幸子)
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