広報 ~企業の「顔」として社内外で活躍~
仕事の役割 ~「謝罪」も仕事のひとつ~
広報の主な仕事は、企業の情報発信を行うことです。プレスリリースの制作やマスコミ対応、投資家向けのIR情報の発信など社外向けの仕事のほか、社内報の発行やイントラネットの考案など社内向けの広報業務もあります。
特に重要なマスコミ対応の仕事では、自社商品やサービスを新聞やテレビ、雑誌などに取り上げてもらうための取材対応や調整などを行います。華やかに見える仕事ですが、同時に事故・重大なクレームなどへの謝罪もこうした仕事に含まれます。社外への情報発信では、「企業の顔」である広報のイメージが大いに左右するため、細やかな気配りと繊細さが必要とされる地道な職業です。
おおよその年収
年収は450万円~550万円と平均的な金額です。20代・30代のうちは他職種よりやや高いですが、40代になると大幅なアップは見込めないことがほとんど。年齢とともに、広報のスペシャリストとしてプラスアルファの専門性を身につけることが大切でしょう。
求められる能力 ~意外と大事な文章作成能力~
広報業務に必須の資格などはありません。しかし会社の顔として働くことになるため、何よりも他人に好かれる人柄が要求されます。その上で愛社精神があることが大前提です。社内外の多くの人と接しながら、メディアを通じて、自社の魅力を伝え・表現する機会がたくさんあるので、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力は必須になるでしょう。
プレスリリースやメールマガジンの作成、雑誌記事などで紹介される際の文章チェックなどを頻繁に行うため、文章作成能力も問われます。TPOをわきまえた適切な日本語を駆使できる必要があるでしょう。また、広報とは会社の顔ですから、清潔感のある見た目、他人に不快感を与えない身のこなし方はプロの広報には必然的に求められる素質です。
向いている人柄 ~トラブルを防止できる慎重さが大切~
社内外の人々、マスコミ関係者と接する機会が多いので、社交的で前向き人が向いています。また世の中の流行にも敏感で、情報収集力があることも求められる資質です。しかしただ明るくポジティブなだけではNG。会社の情報やイメージを左右する仕事なので、几帳面さや正確さ、慎重さなどは特に大切です。ちょっとした失言が大きな不祥事を招くこともありますので、言葉遣いが丁寧で礼儀作法がキチンとしていなければなりません。
仕事のやりがい ~会社のイメージアップに貢献できる~
「会社の顔」として企業イメージを左右する仕事。自分からアピールできる人にとっては、大きなやりがいを感じられる仕事になるでしょう。会社のイメージアップや認知度アップにつながるよう働きをした結果、売り上げアップやユーザー層拡大につながると、広報としての達成感が感じられるでしょう。
また、マスコミ関係者との人脈が得られるため、時には華やかな世界を垣間見ることもできます。テレビCMやポスターなどを作る際などには、芸能人やスポーツ選手を目にする機会もあります。
仕事の辛いところ ~世間からのバッシングにさらされることも!?~
広報は営業職とは違って、成果が見えにくい仕事ではあります。自分のやり方が正しいかどうか、迷ってしまうときでも、前向きに進んでいける努力が必要になるかもしれません。もちろん会社が不祥事やトラブルに巻き込まれると、連日連夜、謝罪会見に追われる可能性あります。マスコミからの批判の矢面に立つこともありますが、そうしたときには広報として会社へのダメージを最小限に抑える力量が問われます。(ライター:二之形幸子)
『広報』の口コミ