証券の営業 ~顧客の資産を預かる責任感が大切~
仕事の役割 ~ひたすら新規開拓! テレアポと訪問営業が日課~
証券会社の営業職では、顧客に対して株式や債券、投資信託、保険、デリバティブなど幅広い金融商品の提案・販売を行います。新卒や中途入社で証券会社の営業で入社した場合、大部分の社員がリテール営業(個人向け)を経験します。顧客ゼロからの営業になりますので、入社後2~3年はひたすら新規開拓することになります。
はじめは手当たり次第にテレアポ、飛び込み営業など、地道な努力と忍耐が必要。新規開拓は拒否されることのほうが多いので、この時点で離職してしまう人も多いようです。しかしリテール営業で成績を上げることで出世の道もどんどん開けていきます。また次第にリテールの次はホールセール営業(法人向け)や証券アナリストといった、よりハイスペックなポジションへの転身も可能になります。
おおよその年収
平均年収はおよそ500万円。証券会社の営業の年収は営業成績と直結しているため、これより低い人も高い人も当然存在します。
求められる能力 ~金融に対する知識と経験、顧客への責任感~
有価証券の取引を行うには、「証券外務員資格」を取得する必要があります。つまり金融商品そのものとその販売に関する知識は最低限必要。とはいえ、知識を身につけるのは最低限ンおスタートライン。その後、証券の営業職として成績を伸ばすには、金融市場の動きをいち早くつかむことが求められます。その上で、「この銘柄が伸びる!」「この商品はあのお客にピッタリだ!」と確信が持てたら、お客様に売買の提案をするのです。
株価や為替に対する勘のよさも求められますが、それは新聞や雑誌をチェックし、企業動向や世の中のトレンドなどに敏感になって初めて得られるもの。そのため日々の勉強と情報収集は欠かせません。また、営業成績のためには情報武装・理論武装も必要ですが、それだけではお客様との関係も長続きしません。「お客様と一緒にお金を運用している」という責任感があってこそ信頼関係も築けるはずです。
向いている人柄 ~富裕層を清潔感のあるスーツで!
成績を上げるひとつの手段として、富裕層の顧客をつかむことも仕事のひとつです。そおためには普段から、清潔感のある身だしなみやきちんとした立ち居振る舞いを身につけておくことが重要。信頼できる見た目の人は自然と富裕層と会う機会が多くなり、営業成績にもつながっていきます。また、大事なお金に関する仕事なので、ミスのない正確な仕事ができることや、常に新聞・ニュースに触れるなど、情報をキャッチする習慣が身についている人が向いています。
仕事のやりがい ~人々のライフスタイルに寄り添える仕事~
顧客ゼロの状態から新規開拓をするのは確かに大変です。しかし自分の顧客ができて、資産運用のサポートをするようになると、「お客様と一緒にその資産を増やしていく」というやりがいを感じられるようになるでしょう。最初は大変ですが、多くの人の人生に深く長く関わっていく仕事なので、やりがいも大きいはず。また必然的に世の中の経済事情や身近なお金の動きに強くなるので、自分の人生設計や家計の改善にも大いに役立ちます。
仕事の辛いところ ~同期入社が半分に? 3年目が「離職」のポイント~
証券の営業職は、他の業界の営業職以上に、数字がその人の成績を左右するシビアな世界です。もちろん毎月のノルマがつきまといます。実際、証券会社の営業は3年目での離職率が多く、生き残ることさえ決して楽ではありません。とは言え、営業で培ったスキルや経済感覚は大きな武器になっているはずです。(ライター:二之形幸子)
『証券の営業』の口コミ