秘書 ~あらゆる面から上司をサポート!~
仕事の役割 ~上司が働きやすい最適な環境づくり~
秘書の仕事をひと言でいうと、上司(社長や役員、弁護士、国会議員など)のためが円滑に仕事できるためのコーディネートと環境づくりです。具体的には上司のスケジュール管理、顧客対応、資料のとりまとめ、会合のセッティング、メールや手紙の管理、移動時のサポート、お礼状の執筆など多岐にわたります。その他、上司が本来の業務に集中できるような雑務全般もこなします。
上司と言ってもいろいろなタイプの人がいるので、細かいニーズに合わせられる柔軟性が必要となります。調整力と高いコミュニケーション力を駆使し、いかに、上司にとって最適な環境をつくれるかが秘書の重要課題になります。秘書というとオフィスで颯爽と働く女性のイメージですが、実際には男性秘書も多く存在します。とは言え、上記のような細かい作業は女性に適した仕事ですし、物腰の柔らかい対応が求められる秘書の仕事は必然的に女性の比率が高くなります。
おおよその年収
平均年収は400万円ほどで、仕事量に見合わないと考える人もいます。しかし、給与が高い外資系や重役担当の秘書になると、高収入が期待できる可能性もあります。
求められる能力 ~緊急事態でも冷静に落ち着いて対処できること~
秘書の仕事は「上司に対するサービス業」と言えます。そのため、何事も上司のためにできることを考えながら仕事に臨む姿勢が大切。休日に急な仕事を与えられることもありますし、予定していた会合がキャンセルになるなどの緊急事態は日常茶飯事。どんなときでも冷静に落ち着いて臨機応変に対応できる判断力が求められます。
仕事上、企業のトップと行動することが多くなるので、清潔感のある身だしなみや社会人としてのマナーも大切です。容姿だけではなく、明るくさわやかな声で話せること、正しく適切な言葉遣いを身につけることが求められるでしょう。マナーの延長で、字がきれいだと、礼状を書く場面も多いので重宝されます。無駄がなくてきぱきとした立ち居振る舞いは相手に好印象を与えます。
向いている人柄 ~先を予見し、謙虚に振る舞えるかどうか~
相手の要望を常に先回りして、察知しながら動ける人は秘書に向いています。上司が今、何を求めているのかを察知し、言われる前に空気を読んで行動すれば、上司もスムーズに業務に集中することができます。また、どれだけ偉い上司の下についても、自分も偉いと勘違いすることなく、謙虚でいられる人は秘書として信用されるでしょう。秘書は仕事柄、重要な機密情報に触れることも多いのですが、こうした謙虚さが口の堅さ、慎重さにつながるからです。
仕事のやりがい ~経営者の仕事ぶりを間近で見られる~
秘書の仕事のやりがいは、何といっても、経営者やトップビジネスマンの一番近くでその仕事ぶりを見られることでしょう。有能な秘書になれば経営判断の助言を求められますし、会社経営を俯瞰的に眺められることで広い視野が育ちます。
裏方・縁の下の力持ち的な役割ではありますが、社長秘書を務めたのちに重要ポジションへ転職する人も少なくありません。自分の成功ではないにしても、上司の仕事が成功したときはその感動を共有できるでしょう。他の職業では味わえない醍醐味と感動のある仕事です。
仕事の辛いところ ~ときには理不尽な要求も…?~
経営者や企業のトップ、秘書を雇えるぐらいの成功者は常にストレスに晒されています。時には理不尽と思えるようなことを言われることあるでしょう。そこには法律上の正義や会社のルールが通用しないことも多々あります。しかし、ルールという垣根を越えた、上司との信頼関係が築かれることも確かです。仕事というよりも、上司を心から尊敬し、サポートできるようになると、秘書の仕事に自然と誇りが持てるようになるでしょう。(ライター:二之形幸子)
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