営業事務 ~営業職をさまざまな面からサポート~
仕事内容 ~アポ取りからスケジューリング、契約書作成まで
営業事務は、営業部における営業担当者のサポートが主な役割です。ひとことで営業事務と言っても、仕事内容はおもに「営業アシスタント」と「営業事務」に分けられます。
●営業アシスタント
営業に近い立場で、アポ取りや新規開拓メールなどの間接的な営業活動を行います。会社によってはアポまでは営業アシスタントが行い、対面営業を営業担当者が行うところもあります。
●営業事務
基本的には室内でのオフィスワーク中心で、社内で電話対応やスケジューリング、営業関係の契約書作成、プレゼン用の資料作成を中心に行うイメージです。お客様とは電話やメールのやり取りをするため、直接会うことは少ないでしょう。
どちらも、「サポートする」という面では秘書的な要素も多く、女性が活躍しているお仕事です。事務関連の仕事と営業関連の仕事、両方を手掛けることになりますが、企業によってその比重が異なるので、転職前には仕事内容をしっかり確認しておくことが大事です。
おおよその年収
平均年収は約290万円。電話でのアポ取りなど営業的な側面も持つため、一般的な事務職よりは高めの年収となっています。
求められる能力 ~営業担当者の右腕としてのスキル~
営業事務に最も重要視されているスキルは、協調性やコミュニケーション能力です。電話対応はもちろん、時にはクレーム処理もこなさなければいけないので、柔軟で臨機応変な対応が求められます。営業パーソンに代わって営業的な業務を行う事もあるので、営業の知識を習得しておくとよいでしょう。
商品に関する知識はもちろん、マーケティング・分析力など、営業部員の一員として知恵を出せるような人が、営業事務に求められているスキルでしょう。営業事務に資格は必要ありませんが、請求書や資料などの作成をすることが多いので、WordやExcelなどの、基本的なPCスキルは必須です。また、社内の会議資料やプレゼンテーション資料の作成を行う場合はPowerPointのスキルも必要となります。
向いている人柄 ~気が利いて臨機応変に対応できること
営業部門の中心を担うのは、あくまでも営業担当の人たち。そのため、営業事務は自分のペースで仕事ができるわけではありません。営業担当者の急なスケジュール変更なども日常茶飯事なので、臨機応変に対応できる人が向いています。ときには複数の営業担当者に対して営業事務がひとりということもあるので、コミュニケーション能力が高いことも求められます。その上で、サポートとして人の役に立つことを喜びにできる明るい人が向いています。
仕事のやりがい ~営業のサポートを通して、売上げを実感!~
営業の仕事の「ありがとう」と言われる機会の多い仕事です。上司や営業部のみんなから感謝されたときこそが何よりのやりがいです。また、自分の仕事の出来次第で売上や成績が変わってくることもありますので、目標も見通ししやすいでしょう。営業パーソンの右腕になれるような仕事ができるようになれば、自然と自分の仕事に前向きな姿勢で臨めるようになります。また、営業事務から営業職へのキャリアチェンジを行っている企業もあるので、「将来は営業職として前線で働きたい」という人は意欲的に働けるでしょう。
仕事の辛いところ ~上司のアタリ・ハズレが大きい?~
企業規模によっては、営業部署全体のサポートをすることもあります。さまざまな人と接することが多い仕事なので、人の好き・嫌いを言っていられる状況ではありません。自分と合う人ばかりではないので、苦手な人ともビジネス上のつきあいをしていく必要があります。またわずかながら「営業事務=下っ端のお手伝いさん」と思い込んでいる営業職もいるため、パワハラまがいの扱いをされる可能性もあるようです。(ライター:二之形幸子)