キャリアカウンセラー ～キャリアに関する問題を徹底サポート～
仕事の役割 ～人と仕事をマッチングさせる～
キャリアカウンセラーは転職や就職、キャリアアップしたい人を支援する仕事です。キャリアコンサルタント、キャリアアドバイザーなどとも呼ばれています。活躍の場は人材紹介会社や一般企業のキャリア相談室、教育機関の進路相談室など、さまざまありますが、ここでは人材紹介会社で働くキャリアカウンセラーを中心に取り上げていきます。
人材紹介会社のキャリアカウンセラーは、転職・就職希望者のこれまでの経験や今後の展望、適性を踏まえ、企業と人をマッチングさせるのが主な仕事です。具体的には転職・就職希望者と面談（電話面談やスカイプ面談含む）して、今までの経験や希望をヒアリングします。その後、ヒアリング内容を踏まえてマッチした仕事を紹介したり、キャリアアップのための具体的な方針を提示したりします。また、相談者が希望すれば企業への就業のあっせんも行います。アドバイスが一方的にならぬよう、キャリアに関する問題解決に向けて支援していく姿勢が大切です。相談者の隠れた能力・長所や価値観を引き出し、自己実現できる仕事に就けるようサポートする、女性にも人気な職業のひとつです。
おおよその年収
平均年収は約300万円～400万円です。女性に人気の仕事であり、契約社員や派遣社員として働いている方が多くいます。また、大手企業・有名企業のハイレベル求人を専門に扱うキャリアカウンセラーの中には、年収600万円以上を実現している人もいます。
求められる能力 ～人の言葉の裏の感情まで読み取れる能力～
資格は必須ではなく、必須の専門知識もないので、未経験でもチャレンジできます。ただし、いくつかの民間団体が資格認定制度を設けており、資格を取得してスキルを積むことで、相談者の希望の就職や転職をかなえるためのノウハウやキャリアアップ方法の適切なアドバイスができるようになるでしょう。
キャリアカウンセラーは仕事人生をより明るいものに変える仕事なので、相談者の悩みや不安、将来への希望をじっくり聞き出すヒアリング能力、人の役に立ちたいという前向きなスタンスが求められます。人事部で採用業務を経験していた人は即戦力として重宝されるでしょう。また、相談者に「この人にならいろいろ話せる」という安心感を与える人柄も大切です。キャリアカウンセラーは限られた時間の中で、さまざまな情報を引き出すことがミッションです。人から「話を引き出す」能力が求められます。また、人を企業へ売り込むのも仕事なので、営業的スキルも必須です。
向いている人柄 ～困っている人を助けたい気持ちが大切～
キャリアカウンセラーというと、人事部出身が多い印象もありますが、実際には営業経験者も多く活躍しています。転職・就職希望者と企業をマッチングさせたり、新たな求人の新規開拓をしたりすることもあるので、営業の仕事が好きな人に向いているでしょう。また、困っている人を支援することに喜びを感じる人、人の言葉の裏にある感情を読み取れることができる人に向いています。
仕事のやりがい ～仲介役として、完全マッチする瞬間に大きな感動～
さまざまな職種の人と出会える・出会いが多いことがこの仕事の醍醐味です。また、企業と求職者の思いが完全にマッチしたときはどちらからも感謝され、仕事の達成感も得られるでしょう。カウンセリングをしていく中で、相談者に「気づき」を与えられたときは、キャリアカウンセラーの仕事にやりがいを感じられるはずです。
仕事の辛いところ ～内定辞退で今までの時間が水の泡に～
キャリアカウンセラーは、転職・就職希望者が企業へ入社した時点で報酬を得ます。そのため履歴書の書き方から面接対策、企業へのフォロー電話など、時間をかけて行います。にもかかわらず、内定を辞退されてしまうことはしばしばあります。今までの手間と時間がその一瞬でゼロになってしまうのです。このようなことがあっても、すぐに気持ちを切り替えられる人はキャリアカウンセラーとしても活躍の場が広がっているでしょう。（ライター：二之形幸子）
