生命保険の営業 ~「まさか」に備えたライフプランの提案~
仕事の役割 ~保険を売るのではなく人生設計を提案する~
生命保険の営業職は保険外交員とも呼ばれます。個人や法人に対して生命保険商品を提案・販売するのが主な仕事です。お客様一人ひとりのニーズ、将来の人生設計をヒアリングした上で、「将来の病気に備えて保険はどうですか?」「お子さんが生まれるのであればこの商品がマッチしています」など、最適な商品を提案します。
そのため、営業というよりもコンサルティング的要素がとても強い仕事だといえます。また、売ったら終わりではなく、お客様のライフステージや社会情勢の変化に合わせて、さまざまな保険商品を提案できます。そのため、「一生おつきあいする保険商品」としてお客様に提案するほうが、外交員にとってもお客様にとってもメリットがあります。
女性が多いイメージですが、男性の方も多くいます。また、生命保険外交員は保険会社の社員としてではなく、「個人事業主」として雇用されるケースも多いようです。その場合、経費などを個人負担するデメリットもありますが、インセンティブ給の制限なしに際限なく稼げる可能性もあります。保険を売るのは個人だけではなく、法人のお客様も対象です。法人相手の契約では金額も大きく、そうした顧客を持つ保険外交員の中には、平均的なサラリーマンの倍以上の年収を稼ぎだす人が数多くいます。
おおよその年収
平均年収は約450万円ですが、優良顧客を多数抱えるような敏腕外交員の場合、年収1000万円以上を稼ぎだす人もいます。
求められる能力 ~自然と人がまわりに集まるヒューマンスキル~
生命保険の外交員は「とにかく仕事がきつい」と言われており、実際、営業成績がそのまま給与に反映されるシビアな現実もあります。そのため、まずは多少の営業不振にもへこたれない精神的なタフさが、何よりも必要とされるでしょう。
また、外交員は、人の人生に関わる大切な仕事。お金も扱う仕事なので、保険商品に関する知識やお金、ライフプランニングに関する知識も必要です。また、人に信頼される見た目や話し方、人間性が必然的に求められます。自然とまわりに人が集まってくるようなヒューマンスキルのある人は、外交員としても成功するにちがいありません。「この人なら信用できる」という、信用性を自然に与えられる人は、この仕事に断然有利。また、難しい金融商品の説明をわかりやすく噛み砕いて説明できる、コミュニケーションスキルの高さも必須です。
向いている人柄 ~アクティブな人は人脈が自然と広がる~
生命保険外務員に向いている人は、良い意味で「図太い」人でしょう。また、仕事人間というよりも趣味が多くアクティブな人は、自然と人脈も広がっていき、仕事にもつながっていきます。金融商品は次から次へと新しい商品が出るので、向上心があり勉強熱心な人が向いています。あとは飛び込み営業などにも尻込みしない、煙たがられても、すぐに気持ちを入れ替えられる人は仕事も長続きするでしょう。
仕事のやりがい ~保険を売れば売るほど年収アップ~
保険が売れたときの喜びは、給与にもダイレクトに結びつくので、仕事のやりがいにつながるでしょう。また、仕事柄、人から保険について相談されたり、いざというときの備え方について頼られたりすることが多いので、自分の仕事にプライドを持つことができます。また、年収に関してはサラリーマンの平均をはるかに超えた額を稼ぐことができるので、夢がある仕事です。
仕事の辛いところ~辛くて当然、仕事の一環として割り切れるか~
不況のときなど、どんなに頑張っても売れないことがあります。また、「保険屋」と聞いただけで、嫌悪感を示す人がいることも確かです。電話営業ではガチャ切り、飛び込み営業では門前払いされるなど、辛いことも多いですが、慣れてしまえば、それも仕事の一環として割り切ることができるようです。(ライター:二之形幸子)