エステティシャン ~自らの手でお客様の美しさを引き出す~
仕事の役割 ~カウンセリングからマッサージまで~
エステティシャンはエステサロンなどで、ボディケア・脱毛・フェイシャル・リフレクソロジーなどの施術を行います。お客様の肌や体の悩みを解決し、美しさを引き出すお手伝いをするのがミッションです。
仕事の流れは、最初にカウンセリングをして、お客様の悩みや体質をヒアリングし、ニーズをしっかり聞き出します。このときに一人ひとりに合った施術を見極めることが、プロのエステティシャンとして大切でしょう。また、肌や体の悩みを解決するだけではなく、施術中にお客様の悩みを聞くなど、リラックスした空間をつくり出すことも大切です。その後は顔のマッサージを中心としたフェイシャルケア、全身のマッサージ、脱毛ケアなどを行います。マッサージは本人の手でおこなうのが中心ですが、脱毛ケアなどでは専用機材を用いることもあります。また、所属する店舗によってはコスメ類や美容機器の販売なども担当するようです。
エステティシャンはエステティックサロンで働くことが多いですが、ブライダルサロンやホテルで働くこともあります。最近は女性だけではなく、男性もエステを利用する機会が増えたので、メンズエステサロンやリラクゼーションサロン内にあるサロンも増えています。
おおよその年収
平均年収は300万円~400万円ほど。ひいきのお客様から指名されれば「インセンティブ」として、基本給に上乗せされた額が支給されるサロンもあるようです。
求められる能力 ~美容に関する知識と技術、清潔感~
エステティシャンには資格も学歴も必要ありません。未経験からスタートできるサロンもあり、最初はアシスタントとして施術を学びます。また、エステティシャンになるための養成学校やスクールもあるので、基礎知識を身につけてから就職するのもよいでしょう。
実際の仕事ではカウンセリングから始まり、お客さまの体の悩みや体質、年齢によって施術法を決定していきます。お客さまの悩みを聞いたり、納得いくまで説明や提案したりといったコミュニケーション能力も求められます。その後のケアでは、当然ながら美容やケアに関する知識・技術が要求されるでしょう。またエステティシャンは、お客さまの顔や体に直接触れる仕事です。施術や美容器具などの知識はもちろんのこと、清潔感も重要視されます。
向いている人柄 ~輝いた笑顔を見て幸せな気分になれる人~
美容に興味があり、こだわりを持っている人が向いています。お客様相手の仕事なので、「誰かに喜んでもらいたい」、「誰かの役に立ちたい」という思いが大切です。また、美容に興味があるだけではなく、普段から自分でもいろいろなお店のエステや話題のネイルサロンに行くなど、さまざまな方向にアンテナを張って情報を集めるような人は天職になるでしょう。ファッションや流行、健康に対して興味を持ち、常に新しい情報や知識、技術を取り入れようとする向上心も必要です。
仕事のやりがい ~キラキラ輝くお客様の姿こそやりがい~
お客様に直接「ありがとう」と言ってもらえることが、この仕事のやりがいです。また、ダイエット目的の施術では「体重」という目に見える結果もあります。結果が出れば、エステティシャンとしても充実した手ごたえが得られるでしょう。エステティシャンは人を美しくする仕事。人は美しくなれば、気持ちも明るくなるもの。施術を通してキラキラと輝くお客さまの姿を見ているうちに、自分自身も幸せな気分になれるでしょう。
仕事の辛いところ ~女性の職場だけに独特な気苦労も~
基本的に、エステティシャンは女性中心の職場です。女性同士ならではの気苦労・気遣いも多いようです。休憩中の会話が噂話になってしまったり、閉鎖的な雰囲気になってしまうこともあり得ます。また、立ちっぱなしで肉体労働といった厳しい面もあるほか、固定客をつかまなければ年収も低いまま……という人もいるようです。(ライター:二之形幸子)