• 転職ガイド

    カテゴリーリスト

    自動車整備士 ~自動車の整備・点検・修理を担う~

    仕事の役割 ~自動車が安全走行できるように整備する~

    自動車整備士は、その名の通り自動車の不具合を修理したり、定期的なメンテナンス、自動車部品の分解や組立などを専門的に行ったりする技術者です。エンジンやブレーキ、タイヤ、ギヤ、空調などあらゆる部位の整備・修理・点検を担っており、運転する人の安全な走行を実現させるのがミッションと言えるでしょう。主な仕事内容は次のとおりです。

     

    ●点検整備

    自動車は走行距離や経年で少しずつ部品が劣化していきます。そのため、定期的に点検を行う必要があります。いわゆる「車検」がこれに当たります。事故を未然に防ぐためには欠かせない整備です。

     

    ●緊急整備

    運転中に突然エンジンが故障したり、事故に遭ったりしたときなど、急を要する事故や故障による整備・修理を行います。

     

    ●分解整備

    オーバーホールともいわれる作業です。エンジンやミッションなど、自動車の中でも特に重要で機械的な部品を分解し、故障した部分を見つけて整備します。

     

    多くの整備士はカーディーラーや自動車整備工場に勤めていますが、近年では修理を引き受けるガソリンスタンドや車検を専門とする工場、塗装修理を行うペイントショップなども登場しています。また、タクシー会社やバス会社など自動車を大量に保有する企業にも、専属の自動車整備士が所属しています。

     

    おおよその年収 

    平均年収は約300万円~約420万円とあまり高くありません。近年は自動車を所有するユーザー自体が少なくなっていることもあり、仕事のニーズが減少しつつあると指摘されています。

    求められる能力 ~専門知識と、常に新技術を学ぼうとするスキル~

    自動車整備士として働くために、法的には資格がなくても問題ありません。しかしほとんどの企業では自動車整備士資格の保有を条件としており、実質的に資格取得は必須条件と言えるでしょう。自動車整備士の資格取得のためには、国土交通省が実施する「自動車整備士技能検定」に合格しなければなりません。など、誰でも受検できるわけではなく、専門学校の卒業や講習会の受講が条件となります。

     

    資格を取得したとしても、その知識・スキルが5年後10年後まで通用するとは限りません。変化の激しい自動車業界の中で、整備士とし生計を立てていくには、常に新しい技術を学び、仕事に生かそうとする気持ちが大切でしょう。日頃から探究心を持って新しいメカニズムやテクノロジーを知ろうとする人、まだ知らない修理法を勉強しようとする向上心が求められます。

     

    また、自動車整備士には人と話すコミュニケーション能力も求められます。お客さまが何に困って、どうして欲しいのかをきちんと聞き取り、それに見合った対応をしなければなりません。また修理を終えた後には、問題の原因や結果をわかりやすく丁寧に説明することも大切です。

    向いている人柄 ~自動車が好きで、コツコツと技術を磨くことが得意~

    当然のことながら自動車好きな人が向いています。最新車種から往年の名車、高級車などに触れられる機会も多いので、クルマ好きにとっては天職と言えるでしょう。一方で、自動車整備は地道な作業も少なくありません。特に新人のうちは、単調な作業の繰り返しを通じて技術を磨いていかなければいけません。一日中、車体やパーツと向き合い、力仕事をこなすのは、決して楽しいことばかりではありません。そのような仕事の繰り返しでもコツコツと地道に取り組んでいける人が向いています。

    仕事のやりがい ~トラブルを解決したときの達成感!~

     自動車整備の現場では、よくある故障からめったに発生しない珍しい症状まで、毎日さまざまなトラブルと出会います。経験を積んであらゆるトラブルに対応できるようになった際には、ますます大きなやりがいを感じられるようになるでしょう。原因を特定するのが難しいケースもありますが、ベテランになると自動車整備士としての直感が働き、見事その原因を突き止めることができるようになるようです。トラブルを解決したときにお客様の喜ぶ顔が何よりのやりがいです。

    仕事の辛いところ ~労働環境の辛さと給料の安さ~

    自動車整備の現場は「3K」といわれることもあるようです。毎日、オイルまみれになり、夏は汗をかきながら、冬は寒さに耐えながらの作業となることもあります。オイルなどで汚れるのも避けられません。決して甘くはない環境でしょう。また、重い部品を運んだり力を使った作業も多く、肉体労働ともいえます。

     

    また、自動車保有者の減少にともない、仕事そのものが減少傾向にあるという現実的な問題もあります。それだけ大変な仕事ではありますが、自動車を安全に走行させるために、自動車整備士は世に欠かせない重要な存在です。(ライター:二之形幸子)

     

    あわせて読みたい

    カテゴリーリスト

    キャリア情報館

    仕事図鑑

    差がつく転職ノウハウ

    転職の基本