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    「デジタルマーケター」の仕事 向いている人と成長ステップ

    デジタルマーケター

    「デジタルマーケティング」という言葉を、最近よく耳にするようになりました。実際、求人サイトを見ても、デジタルマーケターの募集は増える一方です。背景には、企業のマーケティング活動がデジタルシフトを加速させていることがあります。

    デジタルマーケティングのスキルは、これからのビジネスパーソンにとって必須の能力として認識されています。今回は、デジタルマーケターの具体的な役割から、必要なスキル、そして将来性まで整理します。

    こんな人に向いている仕事です

    デジタルマーケターには、以下のような素質や興味を持つ人が向いています。

    1.数字を見ながら高速で試行錯誤できる

    デジタルマーケティングでは、施策の効果をすぐに数値で確認できます。データを見ながら仮説を立て、素早く実行し、結果を確認して改善していく。この繰り返しにやりがいを感じられる人に向いています。

    2.顧客目線でクリエイティブを考えられる

    「かっこいい」「おもしろい」だけでなく、「なぜこの表現が効果的なのか」をデータから読み解き、次の施策に活かせる人が求められます。感覚と数字、両方のバランスが取れる思考が大切です。

    3.新しいツールや技術に挑戦できる

    デジタル領域では、常に新しいプラットフォームやツールが登場します。「まずは触ってみよう」という好奇心を持ち、効果的な活用方法を考えることを楽しめる人が活躍できます。

    4.他人と協力しながら成果を出せる

    デザイナー、エンジニア、営業部門など、様々な専門家と協力する機会が多い仕事です。特に、インサイドセールスやフィールドセールスとの連携が重要になります。

    オンラインで獲得したリードの質を高め、セールス部門に適切に引き継ぐことで、最終的な成約につなげます。相手の専門性を理解した上で、目的や意図を明確に伝え、部門を越えたプロジェクトを前に進められる人が向いています。

    デジタルマーケターの役割

    デジタルマーケターは、Webサイトやデジタル広告などのオンラインチャネルを活用して、以下のような目的の達成を目指します。

    1.リード獲得

    営業部門の商談につながる見込み客を集めることです。例えば、Webサイトでの資料請求や問い合わせの獲得、セミナーへの参加申し込みなどが該当します。特にBtoB企業では、この役割が重視されます。

    獲得したリードは、インサイドセールスと連携して育成していきます。ウェブサイトでの行動データやコンテンツの閲覧履歴を分析し、リードの興味や購買意欲を把握します。この情報を基に、インサイドセールスと協力してリードスコアリングやナーチャリングプログラムを最適化します。

    さらに、フィールドセールスとも連携し、オンラインでの顧客行動データを共有することで、対面での商談をより効果的にサポートします。

    このように、デジタルマーケターはセールス部門と密接に協働し、リードの質の向上と商談成約率の改善を図ります。

    2.直接的な売上創出

    ECサイトでの商品販売やデジタルコンテンツの販売など、オンラインでの直接的な売上を生み出します。商品の魅力的な見せ方から、スムーズな購入動線の設計まで幅広い施策が必要です。

    3.ブランド認知の向上

    企業や商品の認知度を高め、ブランドイメージを構築します。オウンドメディアでの情報発信やSNSでのコミュニケーションを通じて、企業の価値観や商品の特徴を伝えていきます。

    4.顧客との関係強化

    既存顧客とのつながりを深め、継続的な関係を築きます。メールマガジンやSNSでの情報提供、オンラインイベントの開催などを通じて、リピート購入やロイヤルカスタマーの育成を図ります。

    具体的な仕事内容

    デジタルマーケターは上記の目的に向けて、様々なデジタルツールや手法を組み合わせながら、総合的なマーケティング活動を展開していきます。この仕事の特徴は、それぞれの施策の効果が数字で見える点にあります。

    1.Webサイトの運用改善

    会社の顔となるWebサイトを、目的に応じて効果的に改善していく仕事です。例えば、リード獲得が目的なら資料請求フォームの配置や導線を工夫し、EC販売が目的なら商品ページの構成を最適化します。アクセス解析ツールを使って「どのページで離脱が多いのか」「どの導線が効果的か」を確認しながら、継続的な改善を行います。最近では、ChatGPTなどのAIツールを活用して、コンテンツ制作の効率を高めているケースも増えています。

    2.Web広告の運用

    Google広告やSNS広告を使って、目的に合わせて適切な見込み客を集めます。例えば、「英会話教室」というキーワードで検索した人に初回無料体験の広告を表示したり、商品に興味がありそうな年齢層にSNS広告を配信したりします。広告費用の効果を常に計測し、より効率の良い運用方法を模索します。

    3.コンテンツマーケティング

    ブログ記事やメールマガジン、動画などのコンテンツを通じて、見込み客の獲得やブランド力の向上を図ります。例えば、健康食品を扱う会社であれば「健康的な食事の選び方」「効果的な運動方法」といった記事を発信します。商品紹介だけでなく、お客様の課題解決につながる情報を提供することで、信頼関係を築いていきます。

    4.SNSマーケティング

    InstagramやX(旧Twitter)などのSNSを活用して、ブランドの認知度向上や顧客との関係づくりを行います。製品の使い方動画や、お客様の声の紹介、業界のトレンド情報など、プラットフォームの特性に合わせた情報発信を行います。

    5.メールマーケティング

    獲得したリードや既存顧客に対して、適切なタイミングで最適な情報を届けます。例えば、資料請求者へのフォローメール、商品購入者への使い方のヒント、休眠顧客への再訪促進メールなど、顧客の状態に合わせたコミュニケーションを行います。

    デジタルマーケターのキャリアパス

    デジタルマーケターへのキャリアは、具体的にどのように進んでいくのでしょうか。実際の事例を交えながら、必要なスキルの習得プロセスと合わせて見ていきましょう。

    Step1.基礎を固める

    多くの場合、Web広告運用やSNS運用など、特定の分野からスタートします。この時期に身につけるべき重要なスキルが2つあります。

    1つは、基本的なマーケティングの考え方です。「誰に」「何を」「どのように」届けるのかという基本を、実務を通じて学んでいきます。

    もう1つは、データ分析の基礎です。Googleアナリティクスなどの分析ツールを使いこなし、施策の効果を数値で把握できるようになることが重要です。

    Step2.実践力を磨く

    基礎的なスキルが身についてくると、担当範囲が広がっていきます。Web広告だけでなくSNSやメールマーケティングも担当するようになり、それらを連携させた統合的なキャンペーンを任されるようになります。

    この時期には小規模なプロジェクトのリーダーを務めることもあるでしょう。そのため、社内外との調整力や企画提案力が重要になってきます。

    Step3. キャリアの幅を広げる

    基礎力と実践力を身につけた後は、様々なキャリアパスが開けてきます。

    1つ目は、マネジメント職としての道です。デジタルマーケティング部門のマネージャーとして、戦略立案やチーム全体のパフォーマンス管理を担当します。

    2つ目は、専門分野のエキスパートとしての道です。データ分析やSEO、広告運用など、特定分野のスペシャリストとして組織の中核を担います。

    3つ目は、経験を活かした転職です。例えば、より大規模なデジタルマーケティングを展開する企業への転職や、デジタル広告代理店でのキャリアアップが考えられます。実務経験を積んだデジタルマーケターへの需要は高く、年収アップの機会も多くあります。

    4つ目は、事業企画やプロダクトマーケティングなど、デジタルマーケティングの知見を活かした領域へのキャリアチェンジです。ユーザー理解やデータ分析の経験は、事業開発においても重要なスキルとなります。

    AI時代でも変わらないもの

    デジタルマーケティングは、技術の進化とともに大きく変化し続けています。特に生成AIの発展は、この仕事の在り方を大きく変えようとしています。

    コンテンツ制作や分析作業が効率化され、より創造的な企画立案や戦略策定に時間を使えるようになってきました。一方で、個人情報保護やデータセキュリティへの配慮など、新たな課題も生まれています。

    しかし、こうした変化の中でも「お客様のことを深く理解し、価値を届ける」という基本は変わりません。むしろ、技術の進化によって、その本質により集中できるようになっていると考えるべきでしょう。

     

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