プロジェクトマネージャー ～ITの開発を導く現場のリーダー～
仕事の役割 ～多くのPGやSEが目指す上級職～
プロジェクトマネージャー（PM）は、ITのシステム開発における現場のマネージャーです。具体的なミッションはプロジェクトの責任者としてチームをまとめ、期日までに目標を達成すること。開発メンバーの編成から始まり、人材・物資・費用・スケジュールをバランスよく調整し、全体の進捗を管理する責任者としての役割を担います。クライアントとの折衝や社内の関係各部署との調整なども担当します。
多くのプログラマやSEにとっては、キャリアの最終的な目標地点であるとされています。ITの技術力や知識はもちろん、コミュニケーション能力や経営的視点など、スキルも幅広く求められるので、誰もがなれるポジションではありません。SEからプロジェクトリーダー（PL）になり、そこからマネジメント経験を積んでプロジェクトマネージャーになる人が多いようです。
おおよその年収
平均年収600万円～800万円。プロジェクトの現場責任者として指導する立場なので、高収入です。大手企業ともなれば、800万円以上を狙うことも可能です。
求められる能力 ～開発をスムーズに進めるスキルが重要～
プロジェクトマネージャーはITの知識・スキルに加えて、マネジメント、リーダーシップ、分析力など、幅広いスキルを求められます。中でも管理能力とコミュニケーション能力、技術力は絶対に欠かせません。
ここでいう管理能力とはメンバーの管理、スケジュールやタスクの管理、予算の管理など多岐にわたります。成果物を納期どおりにリリースするため、全力を尽くすことが求められるでしょう。また、コミュニケーション能力としてはメンバーへの指示出しだけでなく、自由に意見を言いやすくする環境づくりも求められます。活発に意見を交わせるチームでなければ、良いサービスは生まれないからです。
最後に技術力ですが、開発メンバーに作業の指示ができるだけのITの知識・スキルがあることが大前提です。社外の人間に技術的な説明をする場面も多く、その都度、対応しなければいけません。またどんなに良いリーダーでも、プログラミングやシステム開発の実践的な知見がなければ、プロジェクトメンバーに適切なアドバイスを行う事ができません。逆に、指示内容やマネジメント手法に高度な技術の裏付けがあれば、メンバーからの信頼度も高まります。
向いている人柄 ～リーダーシップがあり、トラブルにも負けない人～
技術力があり、なおかつリーダーシップのある人がこの仕事には最も向いているでしょう。チームをひとつにまとめることが得意で、判断力と決断力がある人は、メンバーからも頼られるプロジェクトマネージャーとして活躍できます。クライアントとの折衝やメンバー調整も行うので、人への細やかな気配りと粘り強さも求められます。また、トラブルが起こるたびにへこんでいては務まりません。常にポジティブでいられる人はプロジェクトマネージャー向きです。
仕事のやりがい ～チーム一丸となる瞬間が収入以上の喜びに～
SEの最終目標でもあるポジションなので、高い収入を手にすることができます。仕事のモチベーションも自ずとアップするでしょう。その分、管理者としての責任も大きいですが、開発メンバーをひとつにたばね、チーム一丸となってプロジェクトを進めるときには、収入以上の大きな喜びがあるはずです。
仕事の辛いところ ～プロジェクトが予算の都合で中断することも…～
プロジェクトの途中で、事情が変わってプロジェクトそのものが中止となり、チームが解散せざる得ないこともよくあります。苦労してつくりあげた計画がゼロになる可能性もあることがこの仕事の辛いところかもしれません。また、経営層からの命令とチーム運営との間で板挟みになることも珍しくありません。それでも、常に前向きでいられることがプロジェクトマネージャーとしての素質でしょう。（ライター：二之形幸子）
『プロジェクトマネージャー』の口コミ
