商品企画 ~世の中に求められるヒット商品をつくりだす~
仕事内容 ~ニーズをつかみ、売れる商品を探る~
商品企画は社会動向や消費者ニーズをつかみながら、今後どのような商品・サービスがヒットするかを分析し、売れる商品・サービスを世に送り出す仕事です。飲食品からアパレル、雑貨・玩具といったB to C商材から、企業向けの精密機器、電子部品、建材といったB to B商材まで、メーカーと言われる会社であればほぼ必ず商品企画のポジションが置かれています。
実際の仕事では、まずは新商品のアイデアを練りながら、市場調査・情報収集を行い、商品イメージを固めていきます。商品の概略が出来上がったら、企業の経営陣に「商品の市場ニーズ」などをプレゼンテーション。ニーズを裏づけするにはマーケティング分析が必要となりますし、予算や生産ラインの検討・調整、試作評価、広告戦略など、業務内容は多岐にわたります。大変な仕事ですが、会社の商品・サービスを生み出すので、非常に人気の高い職種です。
ただし新卒や未経験からいきなり商品企画の部署に配属されることは少なく、最初は営業や販売職で現場の経験を積み、その後、本人の希望と才覚が認められたら商品企画へ配属されるケースが多いようです。
おおよその年収
平均年収は550万円とやや高めです。一大ブームになるようなヒット商品を生み出すことができれば、年収1000万円以上を稼ぎだすことも可能です。
求められる能力 ~アイデアだけでなく多様な能力が求められる~
常にアンテナを張り巡らせ、世の中のトレンドを察知する能力が商品企画の仕事では絶対条件。そのためには「情報」を貪欲に吸収する姿勢が大切。商品を企画するにあたって、お客様の声を聞いたり、市場調査のために現地に赴いたりすることも多いので、フットワークやコミュニケーション能力も不可欠でしょう。
また商品を企画、製造、発売するまでには営業や開発部門、経営陣、広報など、さまざまな部署との折衝が必要です。それぞれの意見をバランス良く取り入れ、調整するコーディネート力も求められます。高い精度で、情報収集・調査・分析しなければ、ヒットにつながる商品には結びつきません。マーケティング知識や発想力だけでなく、開発技術、流通、広告戦略、コストなど、あらゆる知識に精通してなければいけません。
向いている人柄 ~トレンドに敏感で新しいモノが好き~
新しいモノが好きでトレンドに敏感な人が商品企画向きでしょう。好奇心が旺盛で、知識や情報を自分のものにしていけなければ、良いアイデアを出す引出しも増えません。また、仕事に対する情熱があり、世の中に影響を与える仕事がしたい、さまざまな分野の人とモノを作っていくことが好きな人には天職になります。
仕事のやりがい ~商品が売れれば売れるほどやりがいUP~
自分のアイデアから世の中を変えるほどのヒット商品を生み出し、流行をつくりだす可能性があるのは、この仕事ならではのやりがいです。企画した商品・サービスがヒットすれば、会社も儲かりますし多くの人の幸せや喜びに貢献することができます。プレッシャーの多い仕事ですが、携わった商品が、爆発的ヒットとなり、世の中で話題になったときには、他では味わえないほどの感動を体験できるでしょう。
仕事の辛いところ ~商品の発売前はプレッシャーの重圧~
商品企画の仕事は企業全体の業績を大きく左右します。ヒット商品を生み出すプレッシャーは並大抵なものではありませんし、リリース前の緊張感は重圧です。商品が必ずヒットするとは限らないのも辛いところですが、新しいものを作り上げて世に送り出した時の達成感は大きく、次のプロジェクトへの原動力となります。(ライター:二之形幸子)