「業務時間中にマッサージが受けられる」 堂々と自慢する東電グループの勝手放題 2012年8月6日 企業徹底研究 ツイート 原発事故への対応の悪さ、あからさまな責任回避の姿勢、さらには避難住民に対する度を超した嫌がらせなど、いまや“ブラック企業”と世間から見られている東京電力。 だが、企業体質の悪さは東電本体だけではなかった。東電のグループ会社も東電同様、一般企業では考えられないような体質のようなのだ。 「社内に専門のマッサージ師が常駐しており、業務時間内にマッサージが格安で受けられる」 こう言って自社の福利厚生を自慢しているのは、グループ会社のひとつ、テプコシステムズでSEとして働く20代前半の女性社員。あろうことか、勤務時間中にマッサージを受けていることを告白しているのだ。 女性はこうも言う。 「カフェテリアプランでいろいろな買い物、旅行が無料で利用できる」 「業務に支障がなければ有給休暇を取得しやすく、消化率はかなり高い」 「夏季休暇ではなくリフレッシュ休暇というものがあり、1年のうちで好きなときに長期休暇を取得することができる」 テプコシステムズは、東京電力の電気料金徴収などの業務システムを監視・制御する会社だ。 この会社の社員たちは、競争相手のいない地域独占企業のグループ企業として、勤務時間にマッサージを受ける、あるいはたっぷりの休暇を楽しむという、その恩恵を存分に享受しているようだ。 そして、この会社と社員たちの給与は、親会社の東電が値上げし、利用者が負担を押しつけられている、電気料金によって支えられているのだ。 営業を担当する30代前半の男性社員も、こう指摘している。 「良くも悪くもマッタリ企業。何してるのかわからないような50歳以上のおじさん方と、30歳以上の独身女性が多い。『人に優しい会社』を勘違いしています」 確かに、この会社は「人に優しい」の意味を間違えているようだ。 ◇ ダラダラするだけで基本給の倍の残業代がもらえる 関電工も電気設備や通信などの工事を引き受けを主な業務にしている東京電力系の企業。その社風を、社員はこう語っている。 「長時間労働できることが美徳。でも仕事をしていないでダラダラしているだけ。技術の関電工を歌いながら、現場では当然何もしない」 こう証言しているのは、設備施工管理を担当する20代後半の男性社員だ。ちなみに年収は600万円という。さらにこう続けている。 「上司は、カネの話しかしない。相談しても無駄。最後には『で、いくらもうかるの?』でおしまい」 この男性の学歴は大学院修了。勤務経験はおそらく4~5年だ。その給与明細はこうだ。 ・基本給:17・5万円・職務給:4万円・残業手当:20~30万円 つまり、「ダラダラしているだけ」の長時間労働で、基本給の2倍近い残業手当をもらっているのだ。しかも、これでもすべての残業時間をつけているわけではないという。 「残業代は申請すれば全部出るが、工事費の管理をしているのも自分なので、赤字になるのが分かり、それはそれで怒られる」 どうやら、やりたい放題の会社のようだ。 ◇ 査定などはほぼなく、収入は安定 東電パートナーズには、こんな制度があった。30代後半の営業担当の男性が話している。 「会社の色々な福利厚生の中で、一番にあげられるものは、入社した月も給料が1カ月分が支給されるということ。たとえば1月1日に入社しても1月15日には満額の給料が出る」 これを世の中では「不労所得」と呼ぶのではないか。しかも、その原資をたどれば我われの電気料金である。男性はさらに言う。 「また、有給休暇は、普通は入社半年後かに10日が発生すると思われるが、入社した月から10日の有給が発生します」 一体、どうなっているのだろか。 東電ホームサービスも会社も独特な社風のようだ。 「とにかく驚いたのは会社の野球大会を東京ドームで実施したことだ。この会社の規模で東京ドームで試合をするとは思わなかった」 と、言うのは、20代後半のセールスエンジニアの男性社員だ。このことから確信できるのは、東京電力という会社は、グループ企業も含めて、本当に心の底から「お殿様」に違いないということだ。 この男性社員は報酬については、こう書き込んでいる。 「査定などがほぼないため、安定した収入があることがいい点」 もはや呆れるしかない。 *「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年7月末現在、45万社、18万件の口コミが登録されています。
「業務時間中にマッサージが受けられる」 堂々と自慢する東電グループの勝手放題
原発事故への対応の悪さ、あからさまな責任回避の姿勢、さらには避難住民に対する度を超した嫌がらせなど、いまや“ブラック企業”と世間から見られている東京電力。
だが、企業体質の悪さは東電本体だけではなかった。東電のグループ会社も東電同様、一般企業では考えられないような体質のようなのだ。
「社内に専門のマッサージ師が常駐しており、業務時間内にマッサージが格安で受けられる」
こう言って自社の福利厚生を自慢しているのは、グループ会社のひとつ、テプコシステムズでSEとして働く20代前半の女性社員。あろうことか、勤務時間中にマッサージを受けていることを告白しているのだ。
女性はこうも言う。
「カフェテリアプランでいろいろな買い物、旅行が無料で利用できる」
「業務に支障がなければ有給休暇を取得しやすく、消化率はかなり高い」
「夏季休暇ではなくリフレッシュ休暇というものがあり、1年のうちで好きなときに長期休暇を取得することができる」
テプコシステムズは、東京電力の電気料金徴収などの業務システムを監視・制御する会社だ。
この会社の社員たちは、競争相手のいない地域独占企業のグループ企業として、勤務時間にマッサージを受ける、あるいはたっぷりの休暇を楽しむという、その恩恵を存分に享受しているようだ。
そして、この会社と社員たちの給与は、親会社の東電が値上げし、利用者が負担を押しつけられている、電気料金によって支えられているのだ。
営業を担当する30代前半の男性社員も、こう指摘している。
「良くも悪くもマッタリ企業。何してるのかわからないような50歳以上のおじさん方と、30歳以上の独身女性が多い。『人に優しい会社』を勘違いしています」
確かに、この会社は「人に優しい」の意味を間違えているようだ。
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ダラダラするだけで基本給の倍の残業代がもらえる
関電工も電気設備や通信などの工事を引き受けを主な業務にしている東京電力系の企業。その社風を、社員はこう語っている。
「長時間労働できることが美徳。でも仕事をしていないでダラダラしているだけ。技術の関電工を歌いながら、現場では当然何もしない」
こう証言しているのは、設備施工管理を担当する20代後半の男性社員だ。ちなみに年収は600万円という。さらにこう続けている。
「上司は、カネの話しかしない。相談しても無駄。最後には『で、いくらもうかるの?』でおしまい」
この男性の学歴は大学院修了。勤務経験はおそらく4~5年だ。その給与明細はこうだ。
・基本給:17・5万円
・職務給:4万円
・残業手当:20~30万円
つまり、「ダラダラしているだけ」の長時間労働で、基本給の2倍近い残業手当をもらっているのだ。しかも、これでもすべての残業時間をつけているわけではないという。
「残業代は申請すれば全部出るが、工事費の管理をしているのも自分なので、赤字になるのが分かり、それはそれで怒られる」
どうやら、やりたい放題の会社のようだ。
◇
査定などはほぼなく、収入は安定
東電パートナーズには、こんな制度があった。30代後半の営業担当の男性が話している。
「会社の色々な福利厚生の中で、一番にあげられるものは、入社した月も給料が1カ月分が支給されるということ。たとえば1月1日に入社しても1月15日には満額の給料が出る」
これを世の中では「不労所得」と呼ぶのではないか。しかも、その原資をたどれば我われの電気料金である。男性はさらに言う。
「また、有給休暇は、普通は入社半年後かに10日が発生すると思われるが、入社した月から10日の有給が発生します」
一体、どうなっているのだろか。
東電ホームサービスも会社も独特な社風のようだ。
「とにかく驚いたのは会社の野球大会を東京ドームで実施したことだ。この会社の規模で東京ドームで試合をするとは思わなかった」
と、言うのは、20代後半のセールスエンジニアの男性社員だ。このことから確信できるのは、東京電力という会社は、グループ企業も含めて、本当に心の底から「お殿様」に違いないということだ。
この男性社員は報酬については、こう書き込んでいる。
「査定などがほぼないため、安定した収入があることがいい点」
もはや呆れるしかない。
*「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年7月末現在、45万社、18万件の口コミが登録されています。