初対面でいきなり「年収いくら？」大阪人なら「あっさり教えてくれる」らしい

他人から給与の額を尋ねられたら、あなたは素直に答えるだろうか。「恥ずかしい」「妬みを買うかも」と考えて、明かさない人が多いのでは？

「どんな意図があるのか」「年収で自分を値踏みするつもりだろう」といぶかしく思う人も、かなり多いに違いない。「家族にも明かさない」という人がいてもおかしくないセンシティブな情報だが、大阪では意外なほどあけっぴろげに話されるようだ。

合コンで聞くのは当たり前。友人同士でも知ってる

3月27日に放送された「秘密のケンミンSHOW」（読売テレビ）では、お金にオープンだと言われる大阪府民が、通りすがりのテレビ取材に対して給料を教えてくれるか、という企画が行われた。

まず、東京でスタッフが道行く人に「お給料いくらですか？」と聞いたが、「給料は言うもんじゃないでしょ」「身の丈がバレそうで嫌だ」などと教えてくれない。だが、大阪では若い女性が「26万円ぐらい」とあっさり回答していた。

その後も、大阪の商店街を行く人が、「総支給だと60万円ぐらい、手取りだと40万円」「年収は700万と800万円の間」と簡単に教えてくれた。中には「貯金は定期とかだと500万円ぐらい」と、聞いてもいないことを教えてくれる人までいた。

凄かったのが、大阪の飲み屋街・新世界にいた男性3人組。スタッフが年収を聞くと、1人の男性が「（こいつらは）460万円と420万円」と、他の2人の年収を暴露。言われたほうも、別に驚いたり怒ったりしない。

普段から給与明細を見せ合っているといい、「隠す必要もない」「言わへん方がおかしいちゃうかな」と話す。大阪では稼ぎの多い少ないにかかわらず、友人知人同士で給料について話すのは当然といい、「まともに税金出してたら言えるんちゃいます？」と明るい。

ある女性に、なぜそんなに明かせるのかと聞いてみると、言わないで黙っていると「ホンマにお金ないんかな、この人」と心配されてしまうのだという。合コンでも、女性が男性の年収を聞くというのは当たり前のようだ。

一方、他の地域では、他人に年収を尋ねることは慎重になるのが普通だろう。昨年8月に2ちゃんねるに立てられた「合コンでいきなり年収聞いて来る女なんなの？」というスレッドでは、スレ主が合コンで30歳の女性から年収を聞かれたと憤っている。

男性陣は「そんなアホと付き合う訳ねーのに気付いてないの？」と、早々に揃って撤退した。「30代なら結婚相手探してんだから年収は必須だろ」というレスもあるが、「タイミングがあんだろ。初対面で聞く質問じゃねーよ」と相当気に食わなかったようだ。

マイナビQ&Aには、婚活パーティで相手の女性の第一声が「年収いくら？」だったので、逆に胸のサイズを聞いたところビンタされた、という相談が昨年6月に寄せられている。

「ステータスを聞かれたから、そいつにステータスを聞き返しても良いと判断したのですが怒らせてしまったようです。結構激しいビンタをくらったのでまーだヒリヒリします。これって冷やすだけじゃ駄目なんでしょうか？」

ややネタっぽい質問だが、回答者の平松隆円氏は、収入は「個人の努力の結果」だが胸のサイズは個人の努力では変えられないという違いがあり、「個人の力ではどうにもならないことを話題にするのは、あまり好ましいことではありません」と女性側を擁護している。

しかし年収は、本当に「個人の努力の結果」だけなのだろうか、かなり「時の運」にも左右されるのではないか。大阪のように、年収で人を値踏みしない土地柄なら、話の種として明かしてもよいと感じるかもしれないが…。

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