デンソー トヨタが新興国戦略で設計大改革 激変期を迎える社員は? 2012年3月30日 今日の口コミ&年収 ツイート トヨタ自動車は新興国需要を見込み、2012~13年の連続で過去最高の販売を計画。そのためのコスト構造を築くため、「トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー(TNGA)」と呼ぶ設計の大改革に取り組む。 3月31日付の「週刊東洋経済」のスペシャルレポートが報じた。4000~5000点に上る主要部品の半分を「世界共通構造」、半分を「地域最適構造」に変えていくという。 ここで影響を受けるのが、部品メーカーをはじめとするトヨタの「ケイレツ」会社だ。 記事では、各社も走り出しており、「デンソーでは、3年かけて主要製品23品目のコストを09年比で半減させる活動を進めており、11年末の時点で平均40%減まで到達した。中国などで作られた部品や資材を活用し、過剰品質を徹底してそぎ落とした」と解説している。 自動車業界トップのトヨタの強さは、最大の部品メーカーである系列のデンソーの強さが源泉にあるが、その社風などが外部に聞こえてくることは多くない。そこで、デンソーとはどんな会社なのか、キャリコネに寄せられた口コミから探ってみた。 ◇ デンソーの平均年収は767万円(40.4歳)。給与について見ると、社員のほとんどは待遇に満足しているようだ。例えば、20代前半の男性社員は「収入に関しては不満は全くない」と言い切っている。また、人事制度については次のように述べている。 「結局高学歴が出世しているので不満を持っている人間もいるが、基本的に優秀な人が上に行っていると思う。厳しい人も多いが、極端に理不尽な上司もおらず恵まれた環境だと思う」 社風はどうだろうか。「まさに総知総力の会社です」と言うのは20代後半の男性社員だ。さらに「昔ながらの真面目な会社です。良くも悪くも日本の会社そのものです」と話している。 デンソーには「総知総力」という言葉が存在するらしく他の書き込みでも使われている。その意味は、この男性社員によると「いざというときは、総力で問題の解決に当たります」ということのようだ。 デンソーを語る際に必ず言及されるトヨタについて、30代後半の男性社員は「車両メーカーからの独立色も強いので、世間から見られている『T社の下請け』とは感じたことは無い」と述べている。 一方で「トヨタにコンプレックスを持っている人が多いと思う」(20代前半の男性社員)という意見もある。 また、東洋経済のレポートにあるように変革期を迎えたクルマづくりの環境についての書き込みは多くはないが、次の若手男性社員(23)のように現状を指摘する声もあった。 「品質にこだわり過ぎ、過剰品質のあまり価格競争力が弱すぎる。また、品質に対するプライオリティーが高すぎて時代の流れに柔軟に対応できていない。さまざまな国に顧客がいるのであればその顧客に合わせた製品戦略を練る必要があると思う。経営方針としても、この現状をどう乗り切るかが今後生き残っていけるかどうかのターニングポイントだと思う」 デンソーは世界一の自動車部品メーカーだが、あくまでトヨタの第一の系列企業と見られている。口コミからは経営への不満や危機感は余りなかった。ただ、トヨタの改革が始まり、程なく激変期を迎えることになるかも知れない。 【その他の口コミ&年収記事はこちら】 *「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年2月末現在、45万社、16万6000件の口コミが登録されています。
デンソー トヨタが新興国戦略で設計大改革 激変期を迎える社員は?
トヨタ自動車は新興国需要を見込み、2012~13年の連続で過去最高の販売を計画。そのためのコスト構造を築くため、「トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー(TNGA)」と呼ぶ設計の大改革に取り組む。
3月31日付の「週刊東洋経済」のスペシャルレポートが報じた。4000~5000点に上る主要部品の半分を「世界共通構造」、半分を「地域最適構造」に変えていくという。
ここで影響を受けるのが、部品メーカーをはじめとするトヨタの「ケイレツ」会社だ。
記事では、各社も走り出しており、「デンソーでは、3年かけて主要製品23品目のコストを09年比で半減させる活動を進めており、11年末の時点で平均40%減まで到達した。中国などで作られた部品や資材を活用し、過剰品質を徹底してそぎ落とした」と解説している。
自動車業界トップのトヨタの強さは、最大の部品メーカーである系列のデンソーの強さが源泉にあるが、その社風などが外部に聞こえてくることは多くない。そこで、デンソーとはどんな会社なのか、キャリコネに寄せられた口コミから探ってみた。
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デンソーの平均年収は767万円(40.4歳)。給与について見ると、社員のほとんどは待遇に満足しているようだ。例えば、20代前半の男性社員は「収入に関しては不満は全くない」と言い切っている。また、人事制度については次のように述べている。
「結局高学歴が出世しているので不満を持っている人間もいるが、基本的に優秀な人が上に行っていると思う。厳しい人も多いが、極端に理不尽な上司もおらず恵まれた環境だと思う」
社風はどうだろうか。「まさに総知総力の会社です」と言うのは20代後半の男性社員だ。さらに「昔ながらの真面目な会社です。良くも悪くも日本の会社そのものです」と話している。
デンソーには「総知総力」という言葉が存在するらしく他の書き込みでも使われている。その意味は、この男性社員によると「いざというときは、総力で問題の解決に当たります」ということのようだ。
デンソーを語る際に必ず言及されるトヨタについて、30代後半の男性社員は「車両メーカーからの独立色も強いので、世間から見られている『T社の下請け』とは感じたことは無い」と述べている。
一方で「トヨタにコンプレックスを持っている人が多いと思う」(20代前半の男性社員)という意見もある。
また、東洋経済のレポートにあるように変革期を迎えたクルマづくりの環境についての書き込みは多くはないが、次の若手男性社員(23)のように現状を指摘する声もあった。
「品質にこだわり過ぎ、過剰品質のあまり価格競争力が弱すぎる。また、品質に対するプライオリティーが高すぎて時代の流れに柔軟に対応できていない。さまざまな国に顧客がいるのであればその顧客に合わせた製品戦略を練る必要があると思う。経営方針としても、この現状をどう乗り切るかが今後生き残っていけるかどうかのターニングポイントだと思う」
デンソーは世界一の自動車部品メーカーだが、あくまでトヨタの第一の系列企業と見られている。口コミからは経営への不満や危機感は余りなかった。ただ、トヨタの改革が始まり、程なく激変期を迎えることになるかも知れない。
【その他の口コミ&年収記事はこちら】
*「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年2月末現在、45万社、16万6000件の口コミが登録されています。