シティバンク銀 初の日本人トップ 外資なのに邦銀よりドロドロの人間関係 2012年4月4日 今日の口コミ&年収 ツイート シティバンク銀行は、6月1日付で三井住友フィナンシャルグループ出身の城野和也氏を代表取締役社長兼CEOに任命すると発表した。日本人トップは同行で初。金融庁が促す経営管理体制の強化を受けた人事となる。 同行は米国シティグループの日本現地法人だが、2007年7月、金融庁から銀行法に基づく免許を受けて開業した立派な“邦銀”。しかし、開業準備期から現在までのわずか5年間にトップが8人も入れ替わるドタバタぶりをていしていた。 関係者は「米系銀行特有の収益短期獲得主義が日本の金融市場でうまく働かず、トップを次々と変えてみたがダメだった。やっと郷に入れば郷に従えとなり、城野氏をヘッドハンティングした」と話している。 このシティバンク銀行、どんな銀行なのだろうか。キャリコネに寄せられた口コミで見てみよう。 ◇ 収益重視の米系銀行なので、労働環境も厳しいだろうと思ったが、驚いたことに邦銀のような体力や精神的な辛さを訴える口コミはほとんどなかった。 むしろ福利厚生の良さや、産休・育休が取得しやすいなど女性が働きやすい環境を伝える口コミが多かった。労働環境に関しては邦銀より進んでいると思われる。 しかし、モチベーション面では邦銀同様の問題を色々と抱えているようだ。男性行員(32)が言う。 「外資系なので給料は実力主義だと思っていたが、そうではなかった。一所懸命働いている人も適当に働いている人も給料に大差はなく、前者は働き損の気分になる。そのためか、能力のある人はすぐ辞めてしまう」 これには同行の評価制度の不透明さに要因がありそうだ。44歳の男性行員は次のように説明している。 「実績評価が曖昧。基本的な評価基準はあるが、具体的な評価は直属上司がしている。このため、直属上司との人間関係や相性で評価がごろりと変わる。部長はそれを形式的に承認するだけ」 定着率の悪さは、こうした制度の実態に不信感を募らせている人が少なくないということだろう。人間関係もドロドロとした空気が濃いようだ。30代後半男性は出世する条件について、こう述べている。 「出世するには上司にへつらうアピール力が必要。これに英語力があれば安泰。また残業時間が多いとよく働いていると思われ、上司の覚えもめでたくなる」 シティバンク銀行は開業準備期間から3回も金融庁から行政処分を受けている。同行が経営戦略に掲げる「透明性が高く、慎重で、信頼できる行動」とは裏腹だ。行員が口コミで訴えるモチベーション問題が原因となり、コンプライアンス(法令順守)の欠如につながっていると思われてならない。そのコンプライアンス確立の切り札として白羽の矢を立てられた城野氏の手腕が期待される。 【その他の口コミ&年収記事はこちら】 *「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年3月末現在、45万社、17万件の口コミが登録されています。
シティバンク銀 初の日本人トップ 外資なのに邦銀よりドロドロの人間関係
シティバンク銀行は、6月1日付で三井住友フィナンシャルグループ出身の城野和也氏を代表取締役社長兼CEOに任命すると発表した。日本人トップは同行で初。金融庁が促す経営管理体制の強化を受けた人事となる。
同行は米国シティグループの日本現地法人だが、2007年7月、金融庁から銀行法に基づく免許を受けて開業した立派な“邦銀”。しかし、開業準備期から現在までのわずか5年間にトップが8人も入れ替わるドタバタぶりをていしていた。
関係者は「米系銀行特有の収益短期獲得主義が日本の金融市場でうまく働かず、トップを次々と変えてみたがダメだった。やっと郷に入れば郷に従えとなり、城野氏をヘッドハンティングした」と話している。
このシティバンク銀行、どんな銀行なのだろうか。キャリコネに寄せられた口コミで見てみよう。
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収益重視の米系銀行なので、労働環境も厳しいだろうと思ったが、驚いたことに邦銀のような体力や精神的な辛さを訴える口コミはほとんどなかった。
むしろ福利厚生の良さや、産休・育休が取得しやすいなど女性が働きやすい環境を伝える口コミが多かった。労働環境に関しては邦銀より進んでいると思われる。
しかし、モチベーション面では邦銀同様の問題を色々と抱えているようだ。男性行員(32)が言う。
「外資系なので給料は実力主義だと思っていたが、そうではなかった。一所懸命働いている人も適当に働いている人も給料に大差はなく、前者は働き損の気分になる。そのためか、能力のある人はすぐ辞めてしまう」
これには同行の評価制度の不透明さに要因がありそうだ。44歳の男性行員は次のように説明している。
「実績評価が曖昧。基本的な評価基準はあるが、具体的な評価は直属上司がしている。このため、直属上司との人間関係や相性で評価がごろりと変わる。部長はそれを形式的に承認するだけ」
定着率の悪さは、こうした制度の実態に不信感を募らせている人が少なくないということだろう。人間関係もドロドロとした空気が濃いようだ。30代後半男性は出世する条件について、こう述べている。
「出世するには上司にへつらうアピール力が必要。これに英語力があれば安泰。また残業時間が多いとよく働いていると思われ、上司の覚えもめでたくなる」
シティバンク銀行は開業準備期間から3回も金融庁から行政処分を受けている。同行が経営戦略に掲げる「透明性が高く、慎重で、信頼できる行動」とは裏腹だ。行員が口コミで訴えるモチベーション問題が原因となり、コンプライアンス(法令順守)の欠如につながっていると思われてならない。そのコンプライアンス確立の切り札として白羽の矢を立てられた城野氏の手腕が期待される。
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