ヤマト運輸 メール便サイズ一本化 正規と非正規社員が反目する官僚体質 2012年5月25日 今日の口コミ&年収 ツイート ヤマト運輸は、メール便の取り扱いサイズをA4サイズに一本化した。 ヤマトでは、これまではA4サイズとB4サイズを取り扱ってきたが、B4サイズは郵便受けに入りにくい場合が多く、投函時や開函時に郵便物が歪んだり破損したりの不具合が多発していた。 また、B4サイズの取扱量は、全体の1%未満しかなかった。このような現況を踏まえ、B4サイズの取り扱いを廃止しても影響は極めて低いと判断。A4サイズ一本化を決定した。 同社は小口貨物宅配のパイオニアで宅配便のトップ企業であることは衆知の通りだ。 ただ、2005年に創業者の小倉昌男が死去すると、次期社長と目されていた長男の小倉康嗣氏の処遇を巡り、2007年頃まで激しい派閥抗争が続いた。 結局、康嗣氏はヤマト運輸を追われ、現在は米国ヤマト運輸の社長に就いている。こちらは、社員数が約300名の小さな会社だ。 ヤマトは業界2位の佐川急便と、よく比較されることもあり、「佐川は体育会、ヤマトはサークル会」と言われ、世間では自由でスマートな社風のイメージがある。実際は、どんな会社なのだろうか。キャリコネの口コミから実態を見てみよう。 【その他の口コミ&年収記事はこちら】 派遣社員の20代前半の男性は現場の状況を、こう述べている。 「実際の作業はほとんど派遣やバイトがやっている。社員は指示をするだけで現場の気持ちを理解できてない人が多く見受けられる。待遇も天と地ほどの差があるので、長期の派遣やバイトにとってコンプレックスが計り知れない」 また、アルバイトの20代前半の男性は社員に対して不満を書きこんでいる。 「現場を仕切る正社員が現場を全然分かっていないことがある。(略)人の配置がうまくゆかず現場が混乱することがある」 この男性は「同じ失敗を何度も繰り返していることに憤りを感じる」とも訴えている。 ほかにも、クレーム処理について、女性のパートが憤慨している書き込みもある。 「お詫びしたり、交渉したりする。(略)750円や790円の時給でここまで責任を問われるのはかなりの負担」 同社では正社員と非正社員のあつれきが、かなり激しいようだ。創業者の死去を待っていたかのように派閥抗争を表面化させた事実からも推察できるように、これは世間のイメージとは裏腹な同社の官僚的体質からきているようだ。 こうした体質は次の口コミからも推察できる。 「マニュアルに枠が掛かり過ぎて柔軟な対応ができない。直属上司が仕事に意欲的でない上に、スタッフは女性、上司は男性なので意思の疎通も滞り勝ち」(30代前半の女性派遣社員) したがって、正社員の場合も査定に対する不満が強い。例えば、30代前半の男性社員は、形骸化している査定制度の実態を訴えている。 「査定制度は公平に見えるが、上司の好き嫌いで査定される場合もよくある。3年間上司の異動がない場合、(査定は)3年間据え置きが確実」 ヤマトでは、社訓の筆頭に「ヤマトは我なり」を掲げている。「社員一人ひとりがヤマトの代表としてふるまえ」という意味だが、同社では「何よりも人を尊重する当社の企業精神を表したもの」とも説明している。 しかし、正社員と非正社員が反目し、勤労意欲を感じられない官僚体質の下で「ヤマトは我なり」と社員は思えるだろうか。 関係者は「佐川の労働環境はいろいろと言われているが、ヤマトより勢いがあるのは確か。ヤマトは早急に社員のモチベーション対策を講じないと、近い将来追い抜かれてしまう」と心配している。 *「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年4月末現在、45万社、17万件の口コミが登録されています。
ヤマト運輸 メール便サイズ一本化 正規と非正規社員が反目する官僚体質
ヤマト運輸は、メール便の取り扱いサイズをA4サイズに一本化した。
ヤマトでは、これまではA4サイズとB4サイズを取り扱ってきたが、B4サイズは郵便受けに入りにくい場合が多く、投函時や開函時に郵便物が歪んだり破損したりの不具合が多発していた。
また、B4サイズの取扱量は、全体の1%未満しかなかった。このような現況を踏まえ、B4サイズの取り扱いを廃止しても影響は極めて低いと判断。A4サイズ一本化を決定した。
同社は小口貨物宅配のパイオニアで宅配便のトップ企業であることは衆知の通りだ。
ただ、2005年に創業者の小倉昌男が死去すると、次期社長と目されていた長男の小倉康嗣氏の処遇を巡り、2007年頃まで激しい派閥抗争が続いた。
結局、康嗣氏はヤマト運輸を追われ、現在は米国ヤマト運輸の社長に就いている。こちらは、社員数が約300名の小さな会社だ。
ヤマトは業界2位の佐川急便と、よく比較されることもあり、「佐川は体育会、ヤマトはサークル会」と言われ、世間では自由でスマートな社風のイメージがある。実際は、どんな会社なのだろうか。キャリコネの口コミから実態を見てみよう。
【その他の口コミ&年収記事はこちら】
派遣社員の20代前半の男性は現場の状況を、こう述べている。
「実際の作業はほとんど派遣やバイトがやっている。社員は指示をするだけで現場の気持ちを理解できてない人が多く見受けられる。待遇も天と地ほどの差があるので、長期の派遣やバイトにとってコンプレックスが計り知れない」
また、アルバイトの20代前半の男性は社員に対して不満を書きこんでいる。
「現場を仕切る正社員が現場を全然分かっていないことがある。(略)人の配置がうまくゆかず現場が混乱することがある」
この男性は「同じ失敗を何度も繰り返していることに憤りを感じる」とも訴えている。
ほかにも、クレーム処理について、女性のパートが憤慨している書き込みもある。
「お詫びしたり、交渉したりする。(略)750円や790円の時給でここまで責任を問われるのはかなりの負担」
同社では正社員と非正社員のあつれきが、かなり激しいようだ。創業者の死去を待っていたかのように派閥抗争を表面化させた事実からも推察できるように、これは世間のイメージとは裏腹な同社の官僚的体質からきているようだ。
こうした体質は次の口コミからも推察できる。
「マニュアルに枠が掛かり過ぎて柔軟な対応ができない。直属上司が仕事に意欲的でない上に、スタッフは女性、上司は男性なので意思の疎通も滞り勝ち」(30代前半の女性派遣社員)
したがって、正社員の場合も査定に対する不満が強い。例えば、30代前半の男性社員は、形骸化している査定制度の実態を訴えている。
「査定制度は公平に見えるが、上司の好き嫌いで査定される場合もよくある。3年間上司の異動がない場合、(査定は)3年間据え置きが確実」
ヤマトでは、社訓の筆頭に「ヤマトは我なり」を掲げている。「社員一人ひとりがヤマトの代表としてふるまえ」という意味だが、同社では「何よりも人を尊重する当社の企業精神を表したもの」とも説明している。
しかし、正社員と非正社員が反目し、勤労意欲を感じられない官僚体質の下で「ヤマトは我なり」と社員は思えるだろうか。
関係者は「佐川の労働環境はいろいろと言われているが、ヤマトより勢いがあるのは確か。ヤマトは早急に社員のモチベーション対策を講じないと、近い将来追い抜かれてしまう」と心配している。
*「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年4月末現在、45万社、17万件の口コミが登録されています。