ファイザー 武田への販売委託を打ち切り ビジョンが希薄な日本法人 2012年6月20日 今日の口コミ&年収 ツイート 米国の製薬大手ファイザーの日本法人、ファイザーは、武田薬品工業に販売を委託していた医薬品の大半を年内で打ち切ると発表した。 ファイザーでは、これまで抗がん剤、うつ病治療薬など15製品を武田に販売を委託していた。今後は、このうち13製品をファイザーが直接販売。日本での販売を強化する。 米ファイザーは世界最大の医薬品メーカー。今回の委託を打ち切る医薬品は2009年にM&A(企業の合併・買収)した、米製薬会社のワイス社の製品。ワイスは日本での販売力が弱かったため、ファイザーでは武田に販売委託を行っていた。 ファイザーとはどんな会社なのか、キャリコネに寄せられた口コミから探ってみた。 【その他の口コミ&年収記事はこちら】 医薬品会社の営業担当者はMR(メディカル・レプレゼンタティブ=医療情報担当者)と呼ばれ、医師に医薬品の最新情報を伝えるなど、高い専門性を必要とする。 このため、報酬もそれなりの金額が支給されている。しかもファイザーは外資系。報酬は一般に比較してかなり高いことが推測される。この点について、年収642万円の男性MR(32)は、こう書き込んでいる。 「金融業界を除けば、まあまあの給料ではないかと思います。同業種の中でも高い水準の給与でしょう。そのほか営業職であれば給与以外に家賃補助や、社有車をプライベートで使えるなど、さまざまなメリットがあるのでその分も給与と考えるならば加えれば高い水準といえるのではないでしょうか」 また、29歳の女性MRは「世界最大の製薬メーカーなので、他社と病院で出合っても恥ずかしくない」と、自社の知名度に満足している様子だ。 一方で、29歳の男性社員は、ファイザーが日本で抱える問題点について「短期的な成果を米国本社が期待している」ことと、「全社的なビジョンが希薄」の2点をあげている。 そして、「この2点から「朝令暮改」が社風になっている。社員は度々の方針転換に振り回されがち」と述べている。さらにこう続けている。 「日本なりの方針を打ち出し継続させるためには、本国を説得し得る日本の強いリーダーが必要」 医療用の医薬品では世界的にM&Aや技術導入を目指した提携が相次ぎ、激しい業界変動が始まっている。日本国内で売上高5592億円(2011年度)のファイザーも、こうした業界のうねりの中で、世界のみならず日本市場についても腰を据えた戦略が求められることになるだろう。 *「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年5月末現在、45万社、18万件の口コミが登録されています。
ファイザー 武田への販売委託を打ち切り ビジョンが希薄な日本法人
米国の製薬大手ファイザーの日本法人、ファイザーは、武田薬品工業に販売を委託していた医薬品の大半を年内で打ち切ると発表した。
ファイザーでは、これまで抗がん剤、うつ病治療薬など15製品を武田に販売を委託していた。今後は、このうち13製品をファイザーが直接販売。日本での販売を強化する。
米ファイザーは世界最大の医薬品メーカー。今回の委託を打ち切る医薬品は2009年にM&A(企業の合併・買収)した、米製薬会社のワイス社の製品。ワイスは日本での販売力が弱かったため、ファイザーでは武田に販売委託を行っていた。
ファイザーとはどんな会社なのか、キャリコネに寄せられた口コミから探ってみた。
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医薬品会社の営業担当者はMR(メディカル・レプレゼンタティブ=医療情報担当者)と呼ばれ、医師に医薬品の最新情報を伝えるなど、高い専門性を必要とする。
このため、報酬もそれなりの金額が支給されている。しかもファイザーは外資系。報酬は一般に比較してかなり高いことが推測される。この点について、年収642万円の男性MR(32)は、こう書き込んでいる。
「金融業界を除けば、まあまあの給料ではないかと思います。同業種の中でも高い水準の給与でしょう。そのほか営業職であれば給与以外に家賃補助や、社有車をプライベートで使えるなど、さまざまなメリットがあるのでその分も給与と考えるならば加えれば高い水準といえるのではないでしょうか」
また、29歳の女性MRは「世界最大の製薬メーカーなので、他社と病院で出合っても恥ずかしくない」と、自社の知名度に満足している様子だ。
一方で、29歳の男性社員は、ファイザーが日本で抱える問題点について「短期的な成果を米国本社が期待している」ことと、「全社的なビジョンが希薄」の2点をあげている。
そして、「この2点から「朝令暮改」が社風になっている。社員は度々の方針転換に振り回されがち」と述べている。さらにこう続けている。
「日本なりの方針を打ち出し継続させるためには、本国を説得し得る日本の強いリーダーが必要」
医療用の医薬品では世界的にM&Aや技術導入を目指した提携が相次ぎ、激しい業界変動が始まっている。日本国内で売上高5592億円(2011年度)のファイザーも、こうした業界のうねりの中で、世界のみならず日本市場についても腰を据えた戦略が求められることになるだろう。
*「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年5月末現在、45万社、18万件の口コミが登録されています。