ヤクルト本社 炭酸入り乳性飲料を発売 硬直化した企業体質 2012年6月20日 今日の口コミ&年収 ツイート ヤクルト本社は炭酸入り乳性飲料「ミルージュソーダ」490ml缶を近畿、東海、北陸の3地方で7~9月の夏季限定で発売する。 ミルージュは発酵乳を原料にした乳性飲料。今回のミルージュソーダはミルージュに炭酸を加えて清涼感を持たせたミルージュの姉妹品。 同社は乳酸菌飲料のパイオニア。創業者である代田稔が唱えた「予防医学が重要」「腸を丈夫にすることが健康で長生きにつながる」などの「代田イズム」を経営哲学として、今日まで貫き通している会社としても知られている。 代田イズムは社員教育の中心になっており、新入社員教育からすべての階層別研修においても「代田イズムを学ぶ」カリキュラムを中心に編成しているほどの徹底ぶりだ。 だが、代田イズムの墨守が体質の硬直化を招き、デリバティブ取引の失敗で巨額損失を生んだり、近年の業績伸び悩みの要因と関係者の間で指摘されている。 さらに2012年5月以降、筆頭株主である仏食品メーカーのダノンの株式買い増し攻勢にもさらされ、ダノンに乗っ取られる「Xデー近し」の噂も絶えない。どんな会社なのかキャリコネの口コミを見てみよう。 【その他の口コミ&年収記事はこちら】 30代前半の男性社員は社風について、「一言で言えば『昭和の会社』。何から何までまったく現代化できていない」と述べている。さらにこう続けている。 「75年以上も前からのやり方を変えず、創業者の理念をそのまま現在に伝えている点は評価できる。しかし、その業態の特殊性から他社との比較ができず、役員以下幹部がみな『井の中の蛙』ばかり。特に今年会長になった前社長に至っては、オーナーでもないのに約20年も社長の座に君臨する有様。およそ一部上場会社とは思えない醜態」 中興の祖と言われる松園直己の後継者を自他共に認める堀澄也会長に対しては、株主や販社オーナーからも批判の声が多い。 また、「トップが責任を取ると言う風習がこの会社にはない。はっきり言って自分の将来を考えると、長い人生がまだこの先多く残っているなら、この会社はお薦めしない」と、30代後半の男性社員は断言している。 同社が金科玉条のごとく扱っている代田イズムの教えは、硬直した体質の中で完全に形骸化しているようだ。 同社は12年3月期連結決算で売上高が3126億円、経常利益は280億円の好業績で、今期も増収増益の見込みだ。過去5年間の業績も大きな落ち込みはない。 ところが、関係者は「決算数字は安定しているが、伸びに勢いがない。それ以上に問題なのが国内の売り上げ。業績が販社の犠牲で保たれている。財務体質は極めて不健全」と批判している。 というのも、販社は毎年のように数社が経営が行き詰まり、整理統合されているからだ。さらに「なぜ本社だけが利益を確保できるのか。販社への卸値を吊り上げ、利益を吸い上げているだけではないか」との不満も販社オーナーの間で高まっている。 このままでは「ダノンが株主や販社オーナーの不満を糾合して株式を買い増し、同社の経営権を握られる。そうなると世界一の定評がある乳酸菌技術を奪われる」との危惧が社内外で日増しに高まっている。堀会長はこれに対する危機意識を持っているのだろうか。 *「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年5月末現在、45万社、18万件の口コミが登録されています。
ヤクルト本社 炭酸入り乳性飲料を発売 硬直化した企業体質
ヤクルト本社は炭酸入り乳性飲料「ミルージュソーダ」490ml缶を近畿、東海、北陸の3地方で7~9月の夏季限定で発売する。
ミルージュは発酵乳を原料にした乳性飲料。今回のミルージュソーダはミルージュに炭酸を加えて清涼感を持たせたミルージュの姉妹品。
同社は乳酸菌飲料のパイオニア。創業者である代田稔が唱えた「予防医学が重要」「腸を丈夫にすることが健康で長生きにつながる」などの「代田イズム」を経営哲学として、今日まで貫き通している会社としても知られている。
代田イズムは社員教育の中心になっており、新入社員教育からすべての階層別研修においても「代田イズムを学ぶ」カリキュラムを中心に編成しているほどの徹底ぶりだ。
だが、代田イズムの墨守が体質の硬直化を招き、デリバティブ取引の失敗で巨額損失を生んだり、近年の業績伸び悩みの要因と関係者の間で指摘されている。
さらに2012年5月以降、筆頭株主である仏食品メーカーのダノンの株式買い増し攻勢にもさらされ、ダノンに乗っ取られる「Xデー近し」の噂も絶えない。どんな会社なのかキャリコネの口コミを見てみよう。
【その他の口コミ&年収記事はこちら】
30代前半の男性社員は社風について、「一言で言えば『昭和の会社』。何から何までまったく現代化できていない」と述べている。さらにこう続けている。
「75年以上も前からのやり方を変えず、創業者の理念をそのまま現在に伝えている点は評価できる。しかし、その業態の特殊性から他社との比較ができず、役員以下幹部がみな『井の中の蛙』ばかり。特に今年会長になった前社長に至っては、オーナーでもないのに約20年も社長の座に君臨する有様。およそ一部上場会社とは思えない醜態」
中興の祖と言われる松園直己の後継者を自他共に認める堀澄也会長に対しては、株主や販社オーナーからも批判の声が多い。
また、「トップが責任を取ると言う風習がこの会社にはない。はっきり言って自分の将来を考えると、長い人生がまだこの先多く残っているなら、この会社はお薦めしない」と、30代後半の男性社員は断言している。
同社が金科玉条のごとく扱っている代田イズムの教えは、硬直した体質の中で完全に形骸化しているようだ。
同社は12年3月期連結決算で売上高が3126億円、経常利益は280億円の好業績で、今期も増収増益の見込みだ。過去5年間の業績も大きな落ち込みはない。
ところが、関係者は「決算数字は安定しているが、伸びに勢いがない。それ以上に問題なのが国内の売り上げ。業績が販社の犠牲で保たれている。財務体質は極めて不健全」と批判している。
というのも、販社は毎年のように数社が経営が行き詰まり、整理統合されているからだ。さらに「なぜ本社だけが利益を確保できるのか。販社への卸値を吊り上げ、利益を吸い上げているだけではないか」との不満も販社オーナーの間で高まっている。
このままでは「ダノンが株主や販社オーナーの不満を糾合して株式を買い増し、同社の経営権を握られる。そうなると世界一の定評がある乳酸菌技術を奪われる」との危惧が社内外で日増しに高まっている。堀会長はこれに対する危機意識を持っているのだろうか。
*「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年5月末現在、45万社、18万件の口コミが登録されています。