パソナ 淡路島で地域活性事業 理念先行で現場は収益確保で疲弊 2012年9月6日 今日の口コミ&年収 ツイート パソナグループは、兵庫県淡路島の廃校「旧野島小学校」を改装した地域活性化拠点「のじま スコーラ」を開設した。過疎化が進む同市の雇用創出と産業振興の拠点にする。 施設は鉄筋造り3階建て。約50人の若者が働き、カフェ、地元食材を活かしたイタリアンレストラン、地元産品直売所などを設けている。 同社は農業分野の雇用創出を目指し、03年から就農希望者の育成に力を入れている。 淡路島では08年10月から就農支援プロジェクト「チャレンジファームin淡路」を実施。去年9月からは音楽家などを対象に「半農半芸」の人材育成を目的にした「ここから村」を「兵庫県ふるさと雇用再生事業」で行っている。 パソナの南部靖之社長はかつて、ソフトバンクの孫正義社長、エイチ・アイ・エスの澤田秀雄会長と共に「ベンチャー三銃士」と呼ばれた経営者だ。 南部社長の下、社員はどんな環境で働いているのだろうか。キャリコネの口コミから見てみよう。 【その他の口コミ&年収記事はこちら】 「ベンチャーではなく、古い日本的な企業文化の会社」 と、20代後半の男性社員は社風について述べている。また、出世については次のように説明している。 「社長や取締役クラスとコミュニケーションをとれるポジションにいることが重要。そのような場は社内イベントなどで多々あるため、そこでいかに自分をアピールできるかが出世を左右する」 同社では黙々と成果を上げているだけの職人気質の社員は出世の目がなく、成果を経営陣にアピールできる営業上手が出世しやすいのだと言う。 そうであれば、「古い日本的な」ではなく、外資系の企業文化に近いだろう。いずれにしても、ここまで会社が大きくなれば、ベンチャー文化が薄れるのは当然なのかも知れない。 一方、33歳の男性社員は「社会貢献を社是」にしているが、それは「社員の自己犠牲により成り立っている」と言い、次のように話している。 「理想は高いが、数字に弱い者が上層部ほど多い。一方で現場に近いほど日々の飯の種を稼ぎださなければならない。会社の考え方が現場にしてみれば頓珍漢も良いところ」 南部社長は、結婚などで退職した女性が再び働こうと思っても、就業機会がない問題を解決しようと考えたのが人材派遣業を始めた動機と、マスコミの取材で話している。 そして、「その時から社会問題を解決すれば雇用が生まれる」が企業理念になったと説明。「当社の事業は『先義後利』。社会に必要とされる事業を行えば利益は後からついてくる」と語っている。 淡路島での事業は、この企業理念を具現化したものの1つだが、実行においてはどうも「独善先行」のように思われる。 この事業について「南部社長の理想に魅かれて、これまで300人を超える若者が集まったが、スクール修了後、島に残って地元活性化に貢献する若者は少ない。夢破れて島を去るケースが多い」と、同社関係者は話している。「のじま スコーラ」の成果が注目される。 *「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年7月末現在、45万社、19万件の口コミが登録されています。
パソナ 淡路島で地域活性事業 理念先行で現場は収益確保で疲弊
パソナグループは、兵庫県淡路島の廃校「旧野島小学校」を改装した地域活性化拠点「のじま スコーラ」を開設した。過疎化が進む同市の雇用創出と産業振興の拠点にする。
施設は鉄筋造り3階建て。約50人の若者が働き、カフェ、地元食材を活かしたイタリアンレストラン、地元産品直売所などを設けている。
同社は農業分野の雇用創出を目指し、03年から就農希望者の育成に力を入れている。
淡路島では08年10月から就農支援プロジェクト「チャレンジファームin淡路」を実施。去年9月からは音楽家などを対象に「半農半芸」の人材育成を目的にした「ここから村」を「兵庫県ふるさと雇用再生事業」で行っている。
パソナの南部靖之社長はかつて、ソフトバンクの孫正義社長、エイチ・アイ・エスの澤田秀雄会長と共に「ベンチャー三銃士」と呼ばれた経営者だ。
南部社長の下、社員はどんな環境で働いているのだろうか。キャリコネの口コミから見てみよう。
【その他の口コミ&年収記事はこちら】
「ベンチャーではなく、古い日本的な企業文化の会社」
と、20代後半の男性社員は社風について述べている。また、出世については次のように説明している。
「社長や取締役クラスとコミュニケーションをとれるポジションにいることが重要。そのような場は社内イベントなどで多々あるため、そこでいかに自分をアピールできるかが出世を左右する」
同社では黙々と成果を上げているだけの職人気質の社員は出世の目がなく、成果を経営陣にアピールできる営業上手が出世しやすいのだと言う。
そうであれば、「古い日本的な」ではなく、外資系の企業文化に近いだろう。いずれにしても、ここまで会社が大きくなれば、ベンチャー文化が薄れるのは当然なのかも知れない。
一方、33歳の男性社員は「社会貢献を社是」にしているが、それは「社員の自己犠牲により成り立っている」と言い、次のように話している。
「理想は高いが、数字に弱い者が上層部ほど多い。一方で現場に近いほど日々の飯の種を稼ぎださなければならない。会社の考え方が現場にしてみれば頓珍漢も良いところ」
南部社長は、結婚などで退職した女性が再び働こうと思っても、就業機会がない問題を解決しようと考えたのが人材派遣業を始めた動機と、マスコミの取材で話している。
そして、「その時から社会問題を解決すれば雇用が生まれる」が企業理念になったと説明。「当社の事業は『先義後利』。社会に必要とされる事業を行えば利益は後からついてくる」と語っている。
淡路島での事業は、この企業理念を具現化したものの1つだが、実行においてはどうも「独善先行」のように思われる。
この事業について「南部社長の理想に魅かれて、これまで300人を超える若者が集まったが、スクール修了後、島に残って地元活性化に貢献する若者は少ない。夢破れて島を去るケースが多い」と、同社関係者は話している。「のじま スコーラ」の成果が注目される。
*「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年7月末現在、45万社、19万件の口コミが登録されています。