十六銀行 岐阜銀を吸収合併 「本部と現場の軋轢大きい」社風で拡大なるか 2012年9月25日 今日の口コミ&年収 ツイート 十六銀行は9月18日、岐阜銀行を吸収合併した。これにより、同行の預金残高は約4兆9800億円、貸出金残高は約3兆7300億円になり、東海地方最大の地銀となる。 店舗網も旧岐阜銀行の愛知県内8店、三重県内1店が加わり、愛知県内で50店舗、東海全域で155店舗の体制になる。 愛知県内のシェア拡大を目指している十六銀にとって、今回の合併で、旧岐阜銀行の顧客付き既存店獲得したため、大きな武器になると見られている。 同行は2010年12月、経営が悪化していた旧岐阜銀行を子会社化。2年近くに渡って合併準備を進めていた。どんな銀行なのか、キャリコネの口コミから見てみよう。 【その他の口コミ&年収記事はこちら】 30代前半の男性行員は、行風が「頭でっかち」と言い、次のように話している。 「あることを始めるまでにあらゆる方向からの分析を経る必要がある。ゆえに営業成績よりも、一定の学歴を有し、かつ専門能力があることが出世を大きく左右する」 一読すると戦略的思考を大事にしている行風に思えるが、実態は学閥が幅を利かす閉鎖的な体質のようだ。 また、25歳の男性行員はこう言う。 「本部と営業店の軋轢がすさまじく、短期的な戦略が目立つ。本部は上から目線、営業店は本部は何も分かっていないと言ったスタンス」 同行関係者も「顧客との関係を軸にした長期的戦略指向がない」と指摘している。前出の25歳の男性行員は、このようにも話している。 「営業店においては支店長がすべて。どんな理不尽なことであっても支店長の言うことには逆らえない」 現場の閉塞感も強いようだ。関係者は「支店長は頭、支店長以外は全員手足の考えがどの営業店でも見られる」と話している。 堀江博海頭取は、東海財務局から合併許可証を交付された9月10日、取り囲んだ記者団に「愛知県のシェアを早期に倍増させたい」と、紅潮した顔で語っていた。 ところが、愛知県は地銀8行が入り乱れる東海3県の主戦場。その中で、同行の愛知県でのシェアは預金が約3%、貸出が約8%しかない。 同じ岐阜県に基盤を置く大垣共立銀行は早くから愛知県に進出し、預金は約5%、貸出は約9%と、十六銀を上回っている。 「名実共に東海地区ナンバーワン銀行の実現」(堀江頭取)を目指す同行は、14年までの中期経営計画で愛知県のシェア拡大策として、取引先の海外進出支援、個人の資産運用強化などを打ち出している。 しかし、業界関係者は「他行がすでにやっていること。何の魅力にも差別化にもならない。それにあの閉鎖的体質を考えると、旧岐阜銀行組との軋轢で競争力が低下する可能性の方が高い。結局、合併で体格は東海一になったが、それで体力がつくどころかメタボになっただけ」と指摘している。 *「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年8月末現在、45万社、19万件の口コミが登録されています。
十六銀行 岐阜銀を吸収合併 「本部と現場の軋轢大きい」社風で拡大なるか
十六銀行は9月18日、岐阜銀行を吸収合併した。これにより、同行の預金残高は約4兆9800億円、貸出金残高は約3兆7300億円になり、東海地方最大の地銀となる。
店舗網も旧岐阜銀行の愛知県内8店、三重県内1店が加わり、愛知県内で50店舗、東海全域で155店舗の体制になる。
愛知県内のシェア拡大を目指している十六銀にとって、今回の合併で、旧岐阜銀行の顧客付き既存店獲得したため、大きな武器になると見られている。
同行は2010年12月、経営が悪化していた旧岐阜銀行を子会社化。2年近くに渡って合併準備を進めていた。どんな銀行なのか、キャリコネの口コミから見てみよう。
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30代前半の男性行員は、行風が「頭でっかち」と言い、次のように話している。
「あることを始めるまでにあらゆる方向からの分析を経る必要がある。ゆえに営業成績よりも、一定の学歴を有し、かつ専門能力があることが出世を大きく左右する」
一読すると戦略的思考を大事にしている行風に思えるが、実態は学閥が幅を利かす閉鎖的な体質のようだ。
また、25歳の男性行員はこう言う。
「本部と営業店の軋轢がすさまじく、短期的な戦略が目立つ。本部は上から目線、営業店は本部は何も分かっていないと言ったスタンス」
同行関係者も「顧客との関係を軸にした長期的戦略指向がない」と指摘している。前出の25歳の男性行員は、このようにも話している。
「営業店においては支店長がすべて。どんな理不尽なことであっても支店長の言うことには逆らえない」
現場の閉塞感も強いようだ。関係者は「支店長は頭、支店長以外は全員手足の考えがどの営業店でも見られる」と話している。
堀江博海頭取は、東海財務局から合併許可証を交付された9月10日、取り囲んだ記者団に「愛知県のシェアを早期に倍増させたい」と、紅潮した顔で語っていた。
ところが、愛知県は地銀8行が入り乱れる東海3県の主戦場。その中で、同行の愛知県でのシェアは預金が約3%、貸出が約8%しかない。
同じ岐阜県に基盤を置く大垣共立銀行は早くから愛知県に進出し、預金は約5%、貸出は約9%と、十六銀を上回っている。
「名実共に東海地区ナンバーワン銀行の実現」(堀江頭取)を目指す同行は、14年までの中期経営計画で愛知県のシェア拡大策として、取引先の海外進出支援、個人の資産運用強化などを打ち出している。
しかし、業界関係者は「他行がすでにやっていること。何の魅力にも差別化にもならない。それにあの閉鎖的体質を考えると、旧岐阜銀行組との軋轢で競争力が低下する可能性の方が高い。結局、合併で体格は東海一になったが、それで体力がつくどころかメタボになっただけ」と指摘している。
*「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年8月末現在、45万社、19万件の口コミが登録されています。