ニプロ　南米・欧州透析液メーカー買収　若手が離職する「MR養成所」

　ニプロは、ブラジルのサルベゴ社とスペインのネフロイオン社と、南米・欧州の透析液メーカー2社を買収した。

　2社ともに現地法人の子会社化した。サルベゴ社は南米の現地法人、ニプロメディカル、ネフロイオン社は、欧州の現地法人ニプロヨーロッパ（ベルギー）のグループ会社となる。

　今回の買収は人工腎臓器の透析液を製品ラインアップに加えることで、南米と欧州でのシェア向上につなげるのが目的。

　同社は南米市場で現在のシェア10％から今後5年間で20％、欧州市場では現在の25％から35％への拡大を目標にしている。

　ニプロは、国内・世界でシェア2位の人工腎臓器メーカーだ。2020年度に向けた長期経営計画で、人工腎臓器を主力とした医療機器・医薬品で売上高5000億円を掲げる。

　このため、10年頃から中国、インド、ロシア、欧州などへ進出、海外事業展開に注力している。どんな会社なのか、キャリコネの口コミを見てみよう。

　同社の社員の声で多いのが報酬や査定制度に対する不満だ。例えば、30代前半の男性社員は、次のように告白している。

　30歳の男性社員もこう言う。

　40代前半の男性社員は査定制度に疑問を投げかけている。

　同社関係者は「頑張っている社員もさぼっている社員もほとんど給与差がないので、頑張り組は、バカバカしくなって離職し、さぼり組は居続けてぬるま湯に浸っている」と指摘している。

　こうした状況を、女性社員（23）は、こう描写している。

　同社は、社員の不満に真剣に耳を傾ける必要がありそうだ。

　証券業界では人工透析関連市場は今後大幅に伸びてゆくと予想している。その中でニプロの持つ技術力は高く、市場競争力も強いと評価されている。

　しかし、同社の内情に詳しい証券アナリストは、「先行メーカーのコピーものが多く、価格競争でシェアを保持しているところがある。人工透析器市場にテルモなどの有力メーカーが参入してくると、現在のシェア維持は困難」と話している。

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