JCOM CATV初の電力販売参入 正規と非正規で深い溝がある会社 2012年11月15日 今日の口コミ&年収 ツイート JCOMは、CATV(ケーブルテレビ)が設置されているマンション向けに電力販売事業に参入する。CATV会社が電力販売に乗り出すのは今回が初となる。 電力は発電を手がける大手商社のグループ会社から購入する。マンションの入居者が、CATVやCATVのインターネットを利用し、電力の購入も契約した場合は、電力会社よりも電気料金を10%程度の割引で提供する。 第一弾として2012年12月から、東京・杉並区のマンションで販売を開始。今後1年間で販売先を1万世帯にまで広げたい考え。割安な電力料金を武器に、CATV加入者の増加につなげる。 JCOMは、1995年に住友商事とアメリカTCIの合弁会社として設立。96年には日本のCATVで初の固定電話事業を開始した。2005年にジャスダックに上場。2010年には一部株式を取得したKDDIの関連会社となった。 今年10月にはもう1つの大株主である住友商事とKDDIが合意し、KDDI傘下のCATV会社、JCNと来秋をメドに経営統合する。どんな会社なのかキャリコネの口コミで改めて見てみよう。 【その他の口コミ&年収記事はこちら】 20代前半の女性社員は、「職場の7割以上が非正社員」と前置きした上で、社風について、こう話す。 「正社員との間の見えない壁がある点。そのため、常に『正社員のくせに』『賞与があるくせに』などといったギスギスした空気が流れています。職務内容も、正社員、契約社員、派遣社員の差がないため、さらにこの溝を深めています」 表向きでは正社員登用ありといいつつも、実際はほとんど正社員登用をしない風潮のため、非正社員はモチベーションが上がらない環境だ。 出世についてはどうだろうか。例えば、営業で働く20代後半の男性社員は、自分の部門のキャリアパスについて、次のように説明している。 「基本出世コースは派遣→契約社員→正社員→リーダー→マネージャー→営業局長等です。本当に力のある人は3年程でリーダーになれますが、そこから上にあがるのは厳しい」 JCOMの役員や管理職は親会社である住友商事とKDDIの出身者で占められているという。だから、一定のポジションまでは上がれるが、それから上に行くことは男性社員のように厳しい人事となっているのだろう。 そのため、キャリアプランの不一致で退職する人も多いという声もあった。現場の社員は自身の将来に不安を感じており、今後も人材流出が続く可能性もある。 「不安」という点では事業についても、社員は危機感を感じている。20代前半の男性社員は、こう言う。 「はっきりいって(サービスの)品質は良くない。家庭向けはまだしも法人向けにこんなものを導入したら、問題になるのではないかというレベル。経営側に技術屋がおらず、商社のビジネスマンばかりであることに問題もある」 新たに始める電力販売も、この男性社員の指摘と同じことになるのであれば、同社の目論見には黄信号が灯るだろう。 *「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年10月末現在、37万社、20万件の口コミが登録されています。
JCOM CATV初の電力販売参入 正規と非正規で深い溝がある会社
JCOMは、CATV(ケーブルテレビ)が設置されているマンション向けに電力販売事業に参入する。CATV会社が電力販売に乗り出すのは今回が初となる。
電力は発電を手がける大手商社のグループ会社から購入する。マンションの入居者が、CATVやCATVのインターネットを利用し、電力の購入も契約した場合は、電力会社よりも電気料金を10%程度の割引で提供する。
第一弾として2012年12月から、東京・杉並区のマンションで販売を開始。今後1年間で販売先を1万世帯にまで広げたい考え。割安な電力料金を武器に、CATV加入者の増加につなげる。
JCOMは、1995年に住友商事とアメリカTCIの合弁会社として設立。96年には日本のCATVで初の固定電話事業を開始した。2005年にジャスダックに上場。2010年には一部株式を取得したKDDIの関連会社となった。
今年10月にはもう1つの大株主である住友商事とKDDIが合意し、KDDI傘下のCATV会社、JCNと来秋をメドに経営統合する。どんな会社なのかキャリコネの口コミで改めて見てみよう。
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20代前半の女性社員は、「職場の7割以上が非正社員」と前置きした上で、社風について、こう話す。
「正社員との間の見えない壁がある点。そのため、常に『正社員のくせに』『賞与があるくせに』などといったギスギスした空気が流れています。職務内容も、正社員、契約社員、派遣社員の差がないため、さらにこの溝を深めています」
表向きでは正社員登用ありといいつつも、実際はほとんど正社員登用をしない風潮のため、非正社員はモチベーションが上がらない環境だ。
出世についてはどうだろうか。例えば、営業で働く20代後半の男性社員は、自分の部門のキャリアパスについて、次のように説明している。
「基本出世コースは派遣→契約社員→正社員→リーダー→マネージャー→営業局長等です。本当に力のある人は3年程でリーダーになれますが、そこから上にあがるのは厳しい」
JCOMの役員や管理職は親会社である住友商事とKDDIの出身者で占められているという。だから、一定のポジションまでは上がれるが、それから上に行くことは男性社員のように厳しい人事となっているのだろう。
そのため、キャリアプランの不一致で退職する人も多いという声もあった。現場の社員は自身の将来に不安を感じており、今後も人材流出が続く可能性もある。
「不安」という点では事業についても、社員は危機感を感じている。20代前半の男性社員は、こう言う。
「はっきりいって(サービスの)品質は良くない。家庭向けはまだしも法人向けにこんなものを導入したら、問題になるのではないかというレベル。経営側に技術屋がおらず、商社のビジネスマンばかりであることに問題もある」
新たに始める電力販売も、この男性社員の指摘と同じことになるのであれば、同社の目論見には黄信号が灯るだろう。
*「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年10月末現在、37万社、20万件の口コミが登録されています。