任天堂 「Wii U」の出だし好調 「目指す所とできることが乖離」と社員 2012年12月18日 今日の口コミ&年収 ツイート 12月8日に発売された任天堂の新しい家庭用ゲーム機「Wii U(ウィー・ユー)」の販売が好調だ。国内推定販売台数が、発売から2日間で約30万9000台に達した。 Wii Uは、2006年に発売し、大ヒットした「Wii(ウィー)」の後継機。6.2型のタッチパネル式モニタをコントローラーに搭載するのが特徴。他のプレーヤーとインターネットで交流できるSNS機能も盛り込み、「これまで弱いとされたネット機能を強化した」(同社)と言う自信作だ。 米国では発売後7日間で40万台以上を販売。任天堂では13年3月末までに世界販売で550万台を目標にしている。 任天堂は、携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」の販売不振などで12年3月期に初の最終赤字に転落。業績回復は「いつにWii Uの売れ行きにかかっている」(ゲーム業界関係者)。岩田聡社長も「新たな娯楽体験に手応えを感じている」と新型機に販売に自信を示している。 岩田社長の思惑通り、自慢の新型機で業績V字回復ができるだろうか。Wii Uに期待をかける同社の内情について、キャリコネの口コミで見てみよう。 【その他の口コミ&年収記事はこちら】 「(会社が)目指そうとしている所と、自分たちができること、出来る量が少し乖離してきている気がする。その為やらなければいけないことが増え、社員に負担がかかることが多くなってきている印象。現在の会社の状況にあせりを感じているからだと思う」 30代前半の男性社員は、赤字転落以降の社内状況について、こう告白している。 また、評価制度に対する不満も強いようだ。例えば、営業で働く20代後半の男性社員は、「報酬の査定制度については疑問が残る」と言う。 「上司との面談があり、その結果が反映されると言うことであったが、いくら頑張っても上がらない。逆にどうしてと思うぐらいの評価が与えられた時もあった」 前出の30代前半の男性社員も、こう言う。 「評価制度はありますが、ほぼ年功序列と変わらない」 同社OBの一人は「年功序列の弊害が大きい。だから実力のある若手が育たない。実力のある若手はさっさと転職する。この環境が赤字転落の一因」と述べている。 さらに、業務体制にも疑問を感じている人もいる。例えば、20代前半の男性社員は、こう不満を述べている。 「比較的少ない人数で業績を上げているために、部署によってはかなり仕事の負担がかかっている。一方で、そういったことに無縁な部署もあり、不公平感がないといえば嘘になる」 ゲーム機市場はソーシャルゲームの急速な普及を背景に縮小が続いている。ゲーム専門誌の調査によると、ゲーム機とソフトを合わせた11年の国内市場は、前年比8%減の4543億円。それと対照的にソーシャルゲームは同1.9倍の2117億円に拡大。「ゲーム機からソーシャルゲームへ乗り換えが着々と進んでいる」(同)。 これに対し、岩田社長は「ソーシャルゲームを競合とは感じていない」と言う。しかし、ゲーム業界を担当する証券アナリストは「認識が甘すぎる。新型機でユーザーのゲーム機離れを食い止められる保証はない。2万円台に設定した価格も不安。売れば売るほど赤字の逆ざやに苦しんだ3DSの悪夢が再び起きる可能性が高い」と分析している。 *「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年11月末現在、43万社、20万件の口コミが登録されています。
任天堂 「Wii U」の出だし好調 「目指す所とできることが乖離」と社員
12月8日に発売された任天堂の新しい家庭用ゲーム機「Wii U(ウィー・ユー)」の販売が好調だ。国内推定販売台数が、発売から2日間で約30万9000台に達した。
Wii Uは、2006年に発売し、大ヒットした「Wii(ウィー)」の後継機。6.2型のタッチパネル式モニタをコントローラーに搭載するのが特徴。他のプレーヤーとインターネットで交流できるSNS機能も盛り込み、「これまで弱いとされたネット機能を強化した」(同社)と言う自信作だ。
米国では発売後7日間で40万台以上を販売。任天堂では13年3月末までに世界販売で550万台を目標にしている。
任天堂は、携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」の販売不振などで12年3月期に初の最終赤字に転落。業績回復は「いつにWii Uの売れ行きにかかっている」(ゲーム業界関係者)。岩田聡社長も「新たな娯楽体験に手応えを感じている」と新型機に販売に自信を示している。
岩田社長の思惑通り、自慢の新型機で業績V字回復ができるだろうか。Wii Uに期待をかける同社の内情について、キャリコネの口コミで見てみよう。
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「(会社が)目指そうとしている所と、自分たちができること、出来る量が少し乖離してきている気がする。その為やらなければいけないことが増え、社員に負担がかかることが多くなってきている印象。現在の会社の状況にあせりを感じているからだと思う」
30代前半の男性社員は、赤字転落以降の社内状況について、こう告白している。
また、評価制度に対する不満も強いようだ。例えば、営業で働く20代後半の男性社員は、「報酬の査定制度については疑問が残る」と言う。
「上司との面談があり、その結果が反映されると言うことであったが、いくら頑張っても上がらない。逆にどうしてと思うぐらいの評価が与えられた時もあった」
前出の30代前半の男性社員も、こう言う。
「評価制度はありますが、ほぼ年功序列と変わらない」
同社OBの一人は「年功序列の弊害が大きい。だから実力のある若手が育たない。実力のある若手はさっさと転職する。この環境が赤字転落の一因」と述べている。
さらに、業務体制にも疑問を感じている人もいる。例えば、20代前半の男性社員は、こう不満を述べている。
「比較的少ない人数で業績を上げているために、部署によってはかなり仕事の負担がかかっている。一方で、そういったことに無縁な部署もあり、不公平感がないといえば嘘になる」
ゲーム機市場はソーシャルゲームの急速な普及を背景に縮小が続いている。ゲーム専門誌の調査によると、ゲーム機とソフトを合わせた11年の国内市場は、前年比8%減の4543億円。それと対照的にソーシャルゲームは同1.9倍の2117億円に拡大。「ゲーム機からソーシャルゲームへ乗り換えが着々と進んでいる」(同)。
これに対し、岩田社長は「ソーシャルゲームを競合とは感じていない」と言う。しかし、ゲーム業界を担当する証券アナリストは「認識が甘すぎる。新型機でユーザーのゲーム機離れを食い止められる保証はない。2万円台に設定した価格も不安。売れば売るほど赤字の逆ざやに苦しんだ3DSの悪夢が再び起きる可能性が高い」と分析している。
*「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年11月末現在、43万社、20万件の口コミが登録されています。